フィギュアスケート観戦記(2000−2001年度シーズン)
フィギュアスケート・ワールドに戻る
トップページに戻る
NHK杯テレビ観戦記
<女子シングル>
スルツカヤが圧倒的な演技で優勝。もうあれだけジャンプを完璧に決められて、スピンもビールマンという武器があるし、しかも芸術面もなかなかとなればブチルスカヤが勝つのも難しいでしょう。今年は悲願の世界チャンピオンも近いのではないか? 一方、ブッチー姉さんは僅差で負けてふてくされていたみたいですが(現地リポートより)、ちょっとイメージが固定化されていて退屈な面は否めないかな。相変わらず白のシンプルな衣裳だし、曲調も単調な感じ。まだ去年の白鳥の湖の方がよい。せっかくあれだけの表現力があるのだから、もっと大胆にイメージチェンジを図って我々観客を驚かせて欲しいなあ。残念です。
3位のマリニナは振付が独創的で観ていて面白いプログラムですね。ジャンプも質が高いし。4位のニコディノフはちょっとオーソドックスすぎるかな。ジャッジ受けはいいかもしれないが、見ている側からすると少し退屈。
村主選手は惜しかったですねー。初の3回転−3回転のコンビネーションも何とか決まったし、表現力も良かったのにねえ。会場ではもう歓声が凄かったらしい。最後のスピンが始まる前から拍手の嵐だったと言うし。一人だけ異常に点数が低いポーランドのジャッジにはブーイングまで起きていたみたい。でも、テレビで見るとやっぱりちょっとプログラム構成がイマイチかなという気はしました。ジャンプが目立ちすぎるような気がする。もっとスピンやスパイラルで見せ場を作るといいのになあ。でも、今年は調子が良さそうなので、2年ぶりの世界選手権出場も有力かもしれない。
恩田選手は今年はジャンプの調子が悪そう。やっぱりまだまだ表現力がないので、ジャンプが失敗するともう途端にボロボロに見えてしまいますね。まあこれからだと思うので頑張ってほしいです。
<男子シングル>
今年こそプルvs本田の一騎打ちかと期待したのですが、またまた本田選手が勝手に舞台から降りてしまったようですね。しかしなんでこうNHK杯はミスするかなー。逆にプルシェンコはSP、フリーとも完璧な出来でぶっちぎりの優勝でした。しかし、ヤグディンが出てないとホント強いね。ジャンプも正確無比であの音楽にぴったり合ったステップの速さは神業です。今年はちょっと男っぽくなったし、いよいよ念願の世界チャンピオン奪取か?
田村選手はSPボロボロでしたが、フリーは4回転も決めて大分盛り返しましたね。でも、あのフリーのプログラムって去年のストイコのやつじゃない? 彼は独特の表現力があるのだから、使い古しのお下がりなんかじゃなく、オリジナルで挑戦して欲しかったな。とても残念です。もしかして勘違いかもしれないけど、それにしては似すぎているし、それはそれで問題ですよね。
変な踊りで独特の雰囲気を醸し出しているクリムキンが2位。あの変な手の格好のスピンと反り返ったイーグルは強烈な印象を与えますね。クリムキン・スピン、クリムキン・イーグルと勝手に命名してしまいましょう。
<ペア>
テレビでは3組しか映さなかったので、3組しか出場してないのかと思ったら、現地ではちゃんと沢山エントリーしていたようですね。
世界チャンピオンのロシア・ペアの調子がイマイチで、優勝は中国ペア。NHK杯は2回目の優勝ですね。個人的にあのダイナミックな演技は好きなので、この調子で初の世界チャンピオンになってほしいものです。2位はフランス・ペア。個性的でドラマチックな演技は今年も健在でしたが、ちょっと去年とダブる面もあったのが惜しいかな。それにしてもこの組の怪力リフトは凄かった。
<アイスダンス>
専門外なのであまり書くことはないのですが、今年のフランス・ペアはプログラムの完成度が今一歩かなという印象が。去年ほど独走はしないのではないだろうか。他には「グラディエーター」で滑ったペアが戦闘的な感じで面白かったな。
<エキシビション>
ブッチーのひと味違ったエジプト風?演技は新鮮。ここでも主役はやっぱりプルシェンコでしょう。盛り上げる盛り上げる。役者ですねえ。観客席にまで入っちゃうし、お前はキャンデ二世か! でもキスじゃなくて握手な所がまだ18歳のかわいらしさかな。本田選手、もうちょっと面白いエキシビ考えてよ。アニシナ&ペーゼラ組のストーリー仕立ての演技はよかった。もっといろいろ見たかったけど、40分は早いなー。
先頭に戻る
全日本選手権テレビ観戦記
<女子シングル>
いやー、熾烈な戦いでしたが、村主選手が見事4年ぶりの優勝。今期の好調ぶりが伺われますね。歓喜の涙はジンときました。
とはいっても、滑り自体はNHK杯の方がよかったと思いますね。なんか堅い感じがして勢いがなかった。今日の滑りだったら、荒川選手の方がよかったような気がします。
その荒川選手、東日本選手権はボロボロだったという話を聞いていたし、グランプリ・シリーズも下位に沈んでいたので心配だったのですが、予想以上に良かったんで嬉しい驚き。特に表現力がグンと良くなったように思います。雰囲気が大人っぽくなったのはもちろんのこと、手の使い方がとてもよくなりました。ただ振付に従って手を動かしているという感じではなく、音楽に乗せて踊っているという感じがしました。コーチが変わったのも影響しているんでしょうか。加えて今までの持ち味であるジャンプも、セカンドですぐループを飛ぶコンビネーションも健在でしたが、新たにプルシェンコばりの3+2+1のコンビネーション・ジャンプを跳ぶとは! いやあ、女子では初めて見ましたよ。他のジャンプが回転不足だったりして優勝は逃しましたが、2位は十分復活したと言える結果ではないでしょうか。スパイラルも姿勢が安定してました。四大陸にも出場が決まったし、どんどん調子を上げて来年につなげていって欲しいですね。今後の第二の飛躍が大いに期待できる演技でした。
3位の恩田選手は今期はジャンプが不調ですね。彼女の場合表現力がまだまだなので、ジャンプをミスするとガタッと点数が下がってしまいます。それでNHK杯よりはジャンプが決まっていたのでここまで来れましたね。今後は表現力とジャンプ以外のスパイラルやスピンやステップでも魅せるようにできるのが課題ですかね。有望なホープなので着実に成長していって欲しいなあと思います。
5、6位に入った鈴木選手と若松選手は、2人とも表現力は文句なし。上位3人より上手いくらい。ただ惜しむらくはジャンプがイマイチなこと。これでジャンプが跳べれば世界で戦えるのになあ。若松選手はジャンプを鍛えるために勝山から泉に移ったみたいなので、ぜひ頑張ってほしいです。
<男子シングル>
本田選手が圧倒的な自力の差を見せて優勝。表現力は本当に素晴らしい。今後はやっぱりジャンプの確実性が課題ですかね。
熾烈な2位争いは田村選手が抜け出して2位。果敢に4回転に挑んで見事に4−3のコンビネーションを成功。2つ目の4回転を転倒したり、トリプルアクセルを失敗したりしましたが、何とか演技をまとめたというところでしょうか。3、4位の岡崎選手と竹内選手がパッとしなかったというのにも助けられましたね。やっぱり田村選手と他の選手とはまだ力の差があるという気がします。今年のプログラムはあまり合ってないと思うのですが、独創性は確かにありますね(去年のストイコに似てるが)。4回転や3回転半もいいのですが、そろそろプログラムの完成度も高める方向に行って欲しいですね。
先頭に戻る
オープンフィギュアテレビ観戦記
やっとビデオで見れました。
見る前に「スポーツアイ」誌上で散々な言われようだったのでオッカナビックリでしたが、思った以上には酷くありませんでしたね。確かに松田聖子の歌は長かったけど許容範囲内だったし、あの時間じゃ全部見せるのは無理でしょう。
ただ勘弁して欲しかったのは演技中のおしゃべり。あれは解説じゃなくておしゃべりですよ。演技の鑑賞を妨げてうざったいだけ。
さて、やっぱりメインは伊藤みどりの復活! いやあ、トリプルアクセルを跳んでくれるとは思いませんでした。それにしても惜しい。殆ど完璧に回っていたのになあ。着地だけでした。あんまりあっさり跳んでいたので、初めはトリプルアクセルとは気付きませんでした。ただ、他のジャンプはミスってしまって、やっぱり往年のジャンプ力の低下は否めませんね。表現力は向上していたのでじっくり楽しみたかったのですが解説がうるさくてイマイチ集中して見れなかった。
他の選手では、久々の陳露が思ったより太ってなくて少し安心しました。嬉しい再会ですね。演技は大したことなかったですけど。ブチルスカヤとスルツカヤは紙一重の勝負。私はスルツカヤの勝ちかなと思ったんですけど、ブッチー姐さん久々の勝利。すごい嬉しそうだったのでよしとしましょう。
男子はウルマノフはつまんなかった。本田選手も頑張りましたが、やはりヤグディンやプルシェンコの方が一枚上手ですね。ヤグディンの「グラディエーター」より個人的にはプルシェンコのプログラムの方が面白かったです。
それにしても、いつもながらオープンフィギュアの採点基準はよくわかりませんね。技術は度外視と言いながらテクニカルポイントはあるし。まあ、ショーだと思ってみてますが。
先頭に戻る
グランプリファイナル生観戦記
2/16(金)から18日(日)まで東京・代々木競技場で行われたグランプリファイナルに行ってきました。こういう大きな国際大会を見るのは初めてなんで凄いドキドキしつつも期待に胸を膨らませて一路東京へと向かいました。
競技場入口
アイスリンク
<女子シングル>
女子シングルは予想通りクワンとスルツカヤの争い。滅多に日本に来ないクワンを生で見れたのは幸運でした。それにしてもやっぱりスケーティングが綺麗。スパイラルは美しかった。でも、ここ数年プログラムが変わり映えしないのも事実。SPは結構いいプログラムもあるんですが、フリーがどうもねえ。今回も第二フリーに新しいプログラムを持ってきて、確かにイメージは少し変わりましたが、クワンの実力からいったらもっと凄い表現ができるはず。今は高尚すぎて一般観客には難しいんですよね。ジャッジも彼女の演技に飽きてきたのか、芸術点でもスルツカヤに負けてましたもの。クワンが芸術点でスルツカヤに負けるようだと厳しいですよね。
一方のスルツカヤはジャンプでコケても技術点でも芸術点でもクワンを圧倒。本当に絶好調ですね。メリハリのあるプログラムと多彩な技。見ていて面白いですもの。
3位のサラ・ヒューズ。じっくり見るのは初めてですが、さすが全米2位の実力。ジャンプも決まっていたし踊れるし。今回は調子が良かったようで3回転−3回転のコンビネーションも決まっていたし。スルツカヤがジャンプする度にドスンドスンと音がするのに対してヒューズは全然音がしないんですよね。まるで妖精が踊っているようでした。15歳といってもリピンスキーみたいに子供子供した演技でないのが嬉しい。ただちょっと演技がオーソドックスすぎてミニ・クワンという印象も。少し演技がトロい面もありますね。ただ、ソルトレークシティ五輪では十分メダルも狙えそうです。
ブチルスカヤはちょっと不調だったよう。ジャンプが決まらなくてもう途中でやる気がなくなってしまったみたい。第二フリーでは花束も受け取らないでさっさとリンクを引き上げるし、キス&クライではヒューズが独りぼっちで取り残されて可哀相でした。まあその勝負に賭ける執念がブッチーらしいといえばらしいのですが。
「笑いジワ」のマリニナはSPが全然駄目で、フリーでは盛り返したのですが結局5位止まりでした。いつも一緒の男子シングル選手の夫が一緒でなかったのが原因か? しかしジャンプはいつ見ても綺麗。
久しぶりに見たソコロワは随分大人びた感じになっていました。背も高いのでジャンプに迫力があります。でもフリーはジャンプがイマイチ決まっていませんでした。そんなに演技は悪くないのに点数は延びなかったですね。
<男子シングル>
男子シングルのヤグディン対プルシェンコの戦いは本当に見応えがありました。SPはヤグディンの勝ち。もっとも個人的にはプルの「ボレロ」に軍配を揚げたかったのだが。あのステップはまさに神業です。ヤグディンは力強いだけでイマイチ面白味に欠ける。もっともあの高いトリプルアクセルは世界一と言ってもいいが。フリーはプルシェンコが圧勝。ヤグディンもよかったけど今回のプルシェンコは完璧でした。いやー、4+3+2を生で見れて良かった。場内の歓声も拍手も花束もプルシェンコの方が多かったです。特に最後のフリーが終わった時は、アリーナ席が決壊したかと思うほど一斉に観客がリンク際に駆けつけて凄かったなあ。あの場内の一体感は今思い出しても感動してしまう。
3位に入ったアメリカのサボイはめっけもんですね。4回転は跳びませんでしたが、非情にスマートな滑りをします。スケーティングが綺麗で、エルドリッジの後継者といった感じ。
クリムキンは独創的なクリムキン・イーグルやクリムキン・スピンが生で見れて面白かった。最近フリーのプログラムでは「牧神の午後」しかやっていなかったので第二フリーは何をやるのかと思っていたのですが、ド派手なピエロみたいな衣裳で出てきたときにはビックリ。プログラム自体もコケコッコーで始まり、おもちゃのピエロを表現しているかのようなコミカルな動きで、面白くて笑えるけど評価はやっぱり低かったですね。ちょっと色物過ぎたのでは? エキシビなら大喝采なんだろうけど。それにしてもあなどれない個性だ。次に何をやるか見物だなあ。
ゲーブルは今回絶不調で、全然ジャンプが決まりませんでした。1回も4回転を見なかったような。4回転のないゲーブルなんてクリープのないネスカフェのよう(ちょっと古いか)。特にSPの「ツァラトゥストラ」はジャンプが決まっていれば凄い見応えのあるプログラムだったのに惜しいなあ。しかしゲーブルはジャンプが決まらないとただの人だね。スポーツアイ誌上ではあんなに人気があったのに花束も少なかったし。
エルドリッジの代わりに来たフランスの選手はいかにもフランス人といった変な選手でした。SPの衣裳はまるで牛。トベル2世と呼んであげましょう。
<ペア>
ペアは意外や意外、カナダ組が優勝してしまいました。ベレズナヤ組も中国組もそんなに悪くはなかったんですが、カナダ組は圧倒的な芸術性を評価されての優勝でした。一躍トップに躍り出たという感じでしょうか。この組は衣裳は地味ですね。カナダらしく素朴というか。プログラム的にはラブストーリーが得意みたいで、SPもフリーも男女のカップルの掛け合いが見事でした。みんなそれに共感したのかなあ。
ベレズナヤ組は去年の不調からは脱したようですね。1つ1つの要素がとても綺麗でした。
中国組は本当にパワフル。スロージャンプは高いし距離が長ーい! ツイストリフトも高いし。あれが生で見れただけで十分でした。やっぱり私は中国組を応援するなあ。
フランス組はSPでわざわざ日本向けの「ニンジャ」なんかやるから出遅れてしまった(そのサービス精神は嬉しいが)。エキシビ的過ぎて審査員の受けは悪かったみたい。でもフリーの「天使と悪魔」はやっぱりよかったなあ。まさにキャラクターにピッタリ。でもあの路線意外でうまくいくかがこれからの課題だね。
ティホノフ組は去年の世界チャンピオンなのに今年はパッとしませんね。とりたてて特徴のないペアなんで、他が調子いいとちょっと苦しいかな。
<アイスダンス>
アイスダンスは世界チャンピオンのフランス組が欠場してしまったのがちょっと残念。まあもともと私はアイスダンスがよくわかんないのでそれほどガッカリはしませんでしたが。やっぱり生で見てもピンとこなかったしですしね。そんななかでドイツ組は結構斬新で面白かったな。時計をイメージしたプログラムとか、コミカルなものとか。アイスダンスは派手な見せ場がないんで時々眠くなって困りました。
<エキシビション>
一番会場が湧いたのはやっぱりプルシェンコでしたねえ。会場を乗せるのが上手いし、アンコールにも2回応えてくれたし。4回転跳んでくれたのにはビックリ。サービス精神旺盛で嬉しい。それに比べてヤグディンはアンコールにも礼をしただけで終わり。優勝もできなかったしお疲れのご様子でした。
アイスダンスのイタリア組も優勝したせいか気分が良さそうで、自分から再度アンコールに出てきて盛り上げてくれました。いやー、会場も乗った乗った。フーサルポリが上着を脱いだときは場内ヒューヒュー。色っぽかったです。
ヒューズはパンツルックでノリのいい音楽を滑っていて、こんな一面もあるんだなあと見直しました。あの背中の大きく開いた衣裳はセクシーでいいなあ。ちょっとファンになったかもしれない。
パンツルックといえばベレズナヤのパンツルックがよかったなあ。髪がショートなんで本当に似合っていましたね(美人は何着ても似合うというが)。
衣裳と言えばペアの中国組衣裳がチカチカ光る青い衣裳で目が痛くなってしまった。いやー、あれはなんだったんだろう?
男子シングルのフランスの選手は、なぜかエキシビだけオーソドックスな演技。普通逆だろう? 黙って滑っていれば結構カッコイイのになあ。
<大会を振り返って>
いやあ満腹でした。厳選された上位6組だけの演技を短期間に集中して見れるという点では世界選手権以上かもしれない。フリーが2回というのも、昔のプログラムも一度に見れちゃうしで本当にお得です。これで日本人選手が出ていれば言うことなかったのになあ。一番印象に残ったのは男子シングルの優勝争いですね。女子シングルの優勝争いも面白かったけど、クワンがちょっと最後落ちてしまいましたからね。
そういえばフィナーレで恒例のサインボール投げがありましたが、マリニナが投げてくれたボールを見事キャッチ! 後で見たら何とクワンのサインボールでした。いやあ幸運だったなあ(結局一緒に見に来ていた友人にプレゼントしましたけどね)。
でもやっぱり生はいいですね。テレビで見るのと全然違う。あの会場全体の一体感は病みつきになりそうで怖いです。
先頭に戻る
世界選手権テレビ観戦記
仙台では女子フリーしかテレビ放映されませんでした。それでも一時はテレビ放映もないんではないかと危ぶんだことを考えればあっただけマシというものでしょう。もっとも例年昼間にやっていたのが深夜になってしまいましたが。
さて、その女子フリーでしたが波乱の結果となってしまいましたね。今シーズンの調子からいって絶対スルツカヤが初優勝するものと信じて疑わなかったのが、またもやクワンに逆転負け。2年連続の2位となってしまいました。いやー、クワンのここ一番の力の発揮具合は凄いですね。確かにクワンの演技はパーフェクトでした。スルツカヤは3−3−2のコンビネーションジャンプに固執する余り着地でミスした印象が付いてしまいましたから。でも、プログラム的にはスルツカヤの方が面白い。相変わらずクワンは平板で盛り上がりに欠けるプログラムを持ってきたので、スルツカヤがパーフェクトだったらスルツカヤの方が勝っていたでしょう。これは五輪まで勝負が続きそうですね。
3位のヒューズは予想通り。GPファイナルの好調さからいってメダルは取れると思っていました。五輪でも台風の目になること間違いなし。ブチルスカヤは最近の不調からは立ち直って頑張りましたが、うっとりさせる表現力が今年のプログラムではイマイチな気がします。ニコディノフとボルチコワはミスが目立ちました。
村主選手の7位は本当に良くやってくれました。見事に五輪枠2を勝ち取ってくれたのは、まさに日本の大黒柱に成長したと言っていいでしょう。五輪は他の選手の出来次第では十分メダルも狙えると思います。後はジャンプの正確性を増すことと、表現力をもっと磨くことがカギだと思います(まだ柔らかい動きに改善の余地があるはず)。
その他の種目では、男子シングルでついにプルシェンコ初優勝! おめでとう。本田選手もミスが目立ったのにあの順位(5位)。パーフェクトなら絶対メダルに手が届くはず。五輪は頑張ってほしい。アイスダンスもイタリア組が初優勝。今までは引退しない限りは1位は続いていたんですが、見事フランス組を破りました。ペアはGPファイナルと同じ結果ということで、滑る前から順位は決まっていたんではないでしょうか。明らかなジャンプのミスがあってもカナダ組が優勝というんですからね。中国組はまたも優勝ならず。五輪は頑張ってほしい。
先頭に戻る