フィギュアスケート・ワールド  このページは、個人的に大好きなフィギュアスケートについてのエッセイ、試合の感想、イラスト等をまとめたものです。フィギュアスケート好きなら、ミーハーファンも古参ファンも誰でも大歓迎です。では、気軽にご覧下さいませ。
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お気に入り&記憶に残るスケーター・ピックアップ「伊藤みどり」

 私がフィギュアスケートに興味を持ったのは、何と言っても伊藤みどり選手からです(渡辺絵美選手は気がついたらオリンピックで入賞してました)。ほぼ同年代で見てきたので、すごく気になる人でしたが、そんな中で私が彼女に強烈に惹かれるようになったのは、やっぱり1988年カルガリー冬季五輪からです。次々と3回転ジャンプを決めた演技は何ともパワフルで元気がよく、まさに「ハチドリ・ミドリ」の形容がピッタリでした。この年の女子シングルは確か白人選手(カタリーナ・ヴィットですね)と黒人選手が熾烈なデッドヒートを演じたと記憶していますが、観客は5位の小さな女の子のはつらつとした演技に、上位の人よりも熱いスタンディング・オベーションで応えたのです。それは感動的な光景でした。まさに芸術性重視に対する技術とスピードの革新が始まった瞬間といえるでしょう。
 さて、彼女の最大の魅力といえば「ジャンプ」。あの高さと滞空時間の長さは、跳ぶと言うより浮かんでいるという感じがします。第1回アジアカップという横浜のプリンスホテルのスケートリンクでやった大会で一度だけ生で見たことがあるのですが、他の選手とは比べ物にならなかったですね。何しろ練習中に彼女がジャンプを跳ぶだけで観客席から拍手がわき起こってましたから。
 その時は残念ながらトリプル・アクセルは見られませんでしたが、1989年の世界選手権パリ大会ではトリプル・アクセルを決めて見事優勝。規定もなくなり、これから彼女の黄金時代が始まるかと思いきや、世界選手権での優勝はこれ一度きり。オリンピックでもメダルに輝いたのは1992年のアルベールビル冬季五輪の銀メダルだけと、女王に君臨したとはいえないのですが、とても記憶に残る名選手だったと思います。あの転倒にもめげず、最後の最後に執念で決めたトリプル・アクセルはいつまでも忘れません。
 アルベールビル五輪後引退してプロスケーターになった彼女ですが、1995年にアマチュア復帰。全日本選手権では見事優勝しましたが、世界選手権では練習不足とプログラム不十分に加えて体調不良と最悪の状態で7位に惨敗。その後大会に出場することなく引退してしまいました。復帰したときから止めた方がいいんではないかと心配していましたが、不安が的中してしまいました。でも、彼女は精一杯やって駄目だったので、満足しているようで、それが救いですね。
 最後の招致スピーチで引き寄せた1998年長野冬季五輪で、彼女は聖火の最終点火者に決まりました。話が出たときから納得しました。やはり冬季五輪の華と言ったら彼女が一番ふさわしいでしょう。今から開会式が楽しみです。
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お気に入り&記憶に残るスケーター・ピックアップ「佐藤有香」

 伊藤みどり選手の次に好きなのは何と言っても日本人で2人目の世界チャンピオンになった佐藤有香選手。最初の頃は八木沼純子選手と良きライバルといった感じだったのですが、アメリカ留学してからググッと伸びましたね。
 最初に注目したのが、伊藤みどり選手が銀メダルを獲得した1992年アルベールビル冬季五輪。7位に入賞したんですが、もっと上位でもいいと思わせる素晴らしい演技でした。そうして臨んだ2年後の1994年リレハンメル冬季五輪。この年はケリガンvsハーディングが話題になった年で、結局彼女は5位。しかし、この年のプログラムは完成度が高く、5種類の3回転ジャンプも全てこなし、さらに成長していることを実感させてくれました。そして五輪直後の1994年世界選手権幕張大会で、念願の世界チャンピオンに。五輪直後ということもあり上位選手が欠場という幸運もあったのですが、演技内容はまさしく女王にふさわしいものでした。日本での開催ということもあり、テレビ中継で生にその模様を見れてとても興奮しました。あのリンクの対角線を使ったストレート・ステップ・シークエンスは圧巻でした。
 その後は引退して、現在アメリカでプロ・スケーターとしてクリスティ・ヤマグチ選手らと供に活躍中です。日本ではなかなか見れないのが残念。
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フィギュア漫画あれこれ

「ロンド・カプリチオーソ」(竹宮恵子著)

 これは相当古い漫画なんで、今も売っているかわかりません。私が読んだのは昔の文庫漫画でした。ヨーロッパを舞台にした美少年が主人公の一種の芸術モノですね。

「ワン・モア・ジャンプ」(赤石路代著・小学館フラワーコミックス・全9巻)

 年代的にはリレハンメル五輪あたりで、女子シングルを題材に描いた少女漫画。ジャンル的にはスポーツ物ですね。後、少女漫画らしく、血縁関係のどろどろも出てきます。主人公の造形は伊藤みどりがモデルか?

「白のファルーカ」(槇村さとる著・集英社マーガレットコミックス・全8巻)

 アイスダンスを取り上げた少女漫画。年代的には80年代が舞台。これも血縁関係どろどろが出てきます。定番だな。ダンスを描いた「ダンシング・ジェネレーション」の作者でもあるベテランだけあって、デッサン力のある絵は見事です。

「銀のロマンティックわはは・・・」(川原泉著・白泉社花と夢コミックス・全1巻)

 日本不毛の種目であるペアを取り上げた、コミカルでほんわか暖かい少女漫画。年代としては80年代。しかし、90年代も急造ペアが1組だけだから、全然変わってませんね。哲学的コメディを得意とする作者の、スポーツ物らしからぬ脱力系の味わいを堪能しましょう。「甲子園の空に笑え」と似たような感じです。

「金のプリズム」(藤田和子著・小学館フラワーコミックス・全2巻)

 一番新しいフィギュア漫画かもしれない。一応ペアを描いていますが、巻数の関係もあってか、どっちかというと恋愛もので、フィギュアスケートは薄味。「真コール!」等でスポーツ物も得意なはずなのだが、やはりフィギュアはドラマになりにくいか。決まってペアかアイスダンスで、パートナーがラブラブになるもんな。それにしてもフィギュアの少年漫画は見たこと無いですね。これはやはり私が描かねば。

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