フィギュアスケートよもやまコラム(2001−2002年度シーズン)
フィギュアスケート・ワールドに戻る
トップページに戻る
NHK杯を振り返って
<女子シングル>
まずは恩田選手グランプリ・ファイナル出場&オリンピック代表決定おめでとうございます!
でも、なーんか低調な大会でしたね。
恩田選手はもちろんジャンプを決めた実力があっての2位なんだけど、運と戦略も味方したかなあという感じですね。有力選手が欠場したし、他選手ものきなみ失敗。後、SPは表現力の未熟さを個性的な音楽と振付でうまくカバーしていました。でも、あのジャンプだけのフリーのプログラムで2位に入られるとちょっとガクッときちゃいますね。エキシビくらいの表現力が出ていれば文句なしの代表決定なんですが。
一方村主選手は調子が悪かったですね。2年前に逆戻りしてしまったような。五輪2枠目は彼女が確保したのだから、成績が出なくても選ばれる可能性が高いですが、ぜひ全日本で衆目一致して納得できる成績を残して欲しいと思います。
しかし、今回荒川選手が出れていればなあ・・・。
<男子シングル>
こちらもロシア勢・アメリカ勢が誰も出ていないので、本田選手が優勝して当然でしたが、まだベストの滑りができていませんでしたね。これじゃあグランプリ・ファイナルもきついかも。フリーが去年のアランフェスだったのは残念。新しいプログラムの方を見たかったなあ。
田村選手はSPはプログラムもよくて出来もよかったんですが、フリーがイマイチで4位でした。うーん、やっぱりあのハムナプトラのプログラムは合ってないなあ。
<ペア>
中国ペアのフリーのプログラムは素晴らしかった! 技術と表現力が見事に両立したトゥーランドットでした。これは五輪も楽しみです。カナダ・ペアの地味ーなプログラムなんか吹っ飛ばしてしまおう!
先頭に戻る
全日本選手権終了、代表決定!
<女子シングル>
文句なしの演技で村主選手が優勝しましたね。おめでとうございます。
荒川選手はジャンプを2回失敗してしまったのが痛かった。GPシリーズ好調のフリーだったのに失敗してしまったのは、やっぱり五輪がかかった全日本の重圧だったんでしょうか。両者ノーミスで激突して欲しかったので、ちょっと残念です。でも、荒川選手の今シーズンのプログラムは凄いですね。コンビが3回も入っている! 全部成功したらとてつもないですね。表現力も去年からグッとついてきたし、長野後伸び悩んでいたのが一皮むけた感じです。トゥーランドットはクールビューティな感じが彼女にピッタリです。
村主選手はキレがありますね。ステップやスピンやスケーティングのスピードは目を見張ります。ぜひ、五輪でもいい成績を残して欲しいです。
<男子シングル>
まさかの田村選手の失敗! いやあ怖いですね。普通の演技をしていれば楽々当確だったのに。ここにきて2回転しかできないなんて。あれだけコンスタントに4回転跳べてたのにねえ。
それに引き換え竹内選手は最初で最後かというくらい見事に4回転を着地! その後ジャンプのミスはありましたが、何といってもプログラムがいいので十分カバーできましたね。その位ターザンは独創性があって面白いです。
田村選手は去年に続いてハムナプトラですが、見ていて面白くないですね。振付もストイコや他の選手がよくやるもので独創性がない。彼のキャラクターにも合っていなかったと思います。このプログラムを2年続けてやるというのもちょっと疑問でしたね。SPのプログラムがよかっただけに尚更。
さて、竹内選手にはあまり4回転にはこだわらず、このいいプログラムを世界に見せて欲しいと思います。願わくば10位から15位あたりに食い込んで欲しいですね。
先頭に戻る
遅ればせながら・・・GPシリーズ&ファイナル
GPシリーズをやっとビデオで見ることが出来ました。
女子シングルは、混戦模様ですね。クワンが相も変わらず同じイメージできていて、落ちない代わりに上昇もないといった感じで。スルツカヤはジャンプに加えて今年はより芸術的なプログラムに挑戦してきていて、意欲が伺えました。サラ・ヒューズは本当に伸びましたね。完全に3強を形成したという感じです。技術力と表現力を兼ね備えていて、タラみたいに幼くはないし。五輪が本当に楽しみになりました。ブチルスカヤは調子が悪いですね。ジャンプが不完全。プログラムも新しさが感じられず、残念でした。日本勢は恩田選手はジャンプの調子がいいのが今シーズンの躍進につながったことは確かですが、プログラム的に見ると実力以上の順位になってしまったという印象でした。大会の巡り合わせがよかったのね。反対に荒川選手は技術的にもプログラム的にも素晴らしい出来で、点数の低さが不思議なくらい。今シーズンで知名度をアップさせて、ぜひ来シーズンの飛躍に繋げて欲しいです。
男子は王者陥落のヤグディンが失うものは何もないといった感じで最初から新しいプログラムで飛ばしてきたのに対して、プルシェンコは昨シーズンのフリープログラムでファイナルになってやっと新しいプログラムを持ってきたのはちょっと保守的で残念でした。その秘密兵器も今までのあざといまでの大衆受けする盛り上がるプログラムではなく、何か芸術性に走りすぎていてらしくない。もっと早くから公開して滑り込んで修正すべきだったんじゃないかなあ。このままでは五輪は厳しいです。
ペアはカナダ組が強かったですが、個人的には地味なんであんまり好みではありません。ベレズナヤ組は去年のチャップリンですね。同じプログラムできたのはちょっと残念ですが、これはとてもいいプログラムなので一年で終わらすのは惜しいもっと磨きをかけたいと思ったんではないでしょうか。ジャッジの評価ももう一歩でしたからね。中国ペアの今シーズンのトゥーランドットは凄くいいプログラムです。技術的な豪快さに加えて芸術性も申し分なし。十分金が狙えるプログラムだと思います。後、フランス組のアダムスファミリーがまさにこのペアらしくてよかった。点数は低いですが、こういうプログラムも貴重な存在なので、もっと評価してあげていいと思います。
アイスダンスは猫の目優勝で、一昔前の順位がしっかりと固定されていた時代がウソのよう。私も判断する目はないのでただボケーッと見とりました。
先頭に戻る
日本勢大健闘!四大陸選手権
女子シングルは荒川選手が2位、恩田選手が3位と、面子が淋しいとはいえ大健闘でした。特に荒川選手は今シーズンの素晴らしい滑りがきちんと評価されたという点でとても嬉しいです(秘かに優勝を願っていたのですが)。しかし、スポーツニュースではどこも映像は流さず、恩田選手のトリプルアクセル失敗ばかり映していたのはガッカリでした。五輪に出れないとこうも扱いが違うのでしょうか。スルツカヤしか跳んでいないと言われている3−3−2を跳んだらしいというのに。練習でも殆ど跳んでいない恩田選手のトリプルアクセルを大々的に取り上げるより、こっちの方が凄いと思うのになあ。しかしテレビ放映もされないし、参加選手の顔ぶれも淋しいし、なんか軽視されてますね。
男子シングルは本田選手2位・・・情けない。エルドリッジもゲーブルも出てないんだから楽々優勝して欲しいよなあ。これじゃあ五輪でメダル獲得は相当厳しいかも。
先頭に戻る
いよいよオリンピック。メダル&日本勢、大予想!
いよいよオリンピックが迫ってきました。
まずは女子シングル。ずばり金:スルツカヤ、銀:クワン、銅:ヒューズ。クワンには可哀相だが、スルツカヤの方が見ていて面白いもの。村主選手は希望も込めて5位。恩田選手はトリプルアクセルを決めて8位入賞できるように頑張ってほしいです。
男子シングルは金:プルシェンコ、銀:ヤグディン、銅:エルドリッジでしょう。今シーズンの調子から言ってヤグディンの方に分がありそうですが、個人的にプルシェンコのプログラムの方が好きなので。エルドリッジには最後にメダルを取らせて上げたい。本田選手は期待を込めて4位。絶対ゲーブルには勝つように。竹内選手はプログラムがいいので13位くらいを目指して欲しいです。
ペアは独断と偏見で金:中国、銀:ベレズナヤ組、銅:カナダと巷の予想とはあえて逆をとらせていただきます。
アイスダンスは全然わからないので適当に金:イタリア、銀:カナダ、銅:フランスってとこでしょうか。
さあ、果たして何個当たるかな!?
先頭に戻る
世界選手権2002長野大会
行ってきました世界フィギュア! ちょうど会社の休みが取れたので、火曜日から日曜日まで6日間も。いやー、堪能してきました。ここではその時の様子を私的にレポートしていきたいと思います。
会場内、会場内を旋回していたラジコン飛行船、Mウェーブ外観
<3/19(火)>
この日は夜の男子SPから観戦。当日券で見ましたが、男子は特に目当てでないので一番安いA席を購入。しかーし! これがヒドイ席でした。ベンチなんで固くてお尻は痛いし、足が届かないので非常に疲れる。しかもパイプで組まれた仮設座席のてっぺんなんで、拍手が起きると揺れる揺れる。特に男子SP最終組は凄かった。壊れるんじゃないかとヒヤヒヤもんでした。
さて、その男子シングルですが、プルシェンコ欠場ということでヤグディンの独壇場でしたね。しかし、上から見ていたのであの氷を投げるシーンがリンクの白と重なって殆ど見えなかった。残念。それにしても技術点で6.0が出たのにはビックリしました。ただ、後にフィギュアに詳しい知人に聞いたところスピンの回転数が足りなかったみたいで、多分審判が見落としたかご祝儀点数だったんでしょうね。
そして、本田選手やってくれました! オリンピックと同じくノーミスの演技で3位!! いやーすっかり逞しくなったものです。
その他の選手で目立ったのはスイスのスピンが得意なランビエール選手。花束も結構多かったです。きっとオリンピックでファンになったのね。李成江のカンフーはオリンピックで見たときはすごくよかったのですが、生で見るとちょっとスピードが足りない感じでした。後、カナダのジェフリー・バトル選手の人気が凄かった。最終組にも負けないくらいの花束の数でした。うーん、NKH杯でのブレークは本当だったのか。
さて、この日はこれでおしまいでしたが、帰りにチケット売場で明日のチケットを買おうかと眺めていたら関西の女の子2人組に拉致監禁されて(^^;チケットを買わされてしまいました。ま、前から4列目の真ん中でいい席だったんでよかったんですけど。
<3/20(水)>
この日は朝8:30から女子シングル予選があったのですが、さすがにそれは早すぎるので少し遅れていったところ、着いたら丁度目当てにしていたクワンや村主さんの登場するA組第3グループの練習が始まったところでした(危なかった)。
ところが夜のテレビで朝一番にブチルスカヤが滑ったことを知って、しまったと思ってしまった。結局SPは欠場してしまったので彼女の演技は見れずじまい。もしかしたら最後の演技になるかもしれなかったので、見たかったなあ。出来はイマイチみたいだったようですけど。
さて、注目の2人の出来はまずまずでしたね。村主選手はループが2回転になったくらい。クワンもほぼノーミスだったと記憶してます。
しかし、さすがに予選は見ていても疲れる。実力上位と下位がごちゃまぜでまさに玉石混淆。しかも朝から夕方までと長時間。リンクの照り返しで目はショボショボしてくるし。フー。周囲は望遠カメラを持った女性が多数で凄かったですね。ピントを合わせる電子音が結構気になりました。
B組中盤でスルツカヤが登場。あんまり記憶に残ってないんですが、余裕を持って無理せず楽に滑ったという感じでした。
後半になると恩田選手が登場。果敢にトリプルアクセルに挑戦するが着地が両足。でも転ばなかったのでおおーっ!惜しいー!と会場が湧いたが、演技後のスロー再生を見ていたら半回転足りて無くて、なーんだといった感じでした。でも他のジャンプはまずまずで、ジャンプの好調さは維持しているみたいでした。
最後の方になって注目のコーエン登場。やっぱりクリスティーナ・リッチに似てる。胸がペッタンコで体型はまだジュニアなんだけど、技や表現力は立派にシニア。もうちょっと女らしく成長すれば女王様といった感じになりそう。五輪と同じカルメンで滑って、体の柔らかさを強調した技一つ一つはやっぱり凄い。ただ、五輪の時の衝撃は大分薄れてきて冷静に見れました。
最終的に予選結果はA組1位クワン、2位村主さん、3位セベスチェン、B組1位スルツカヤ、2位コーエン、3位恩田さんということに。クワン&スルツカヤの両雄が貫禄の1位で。SPは激突が見れそうで期待が高まります。コーエン、セベスチェンと五輪活躍組もちゃんと入ってきました。それしても驚いたのが日本選手2人の最終グループ入り。村主さんはともかく、恩田さんがここに入ってくるとは。世界のトップ層が薄くなったのか日本選手の実力が上がったのか。ともかく嬉しい驚きでした。
夜はペアのフリー。例の五輪で物議を呼んだ採点疑惑の渦中の2組が欠場ということで、ほぼ中国ペアの優勝が決まっていたのであまり手に汗握ることもなく、リラックスして見ておりました。
下位で注目は中国の2組。着実に後身が育ってきてますね。特にどう見ても4回転ツイストリフトをやっていたのにはビックリしました。後、フランスのアビトボル組が見れなかったのは残念。どうやら五輪もケガで欠場だったらしい。生でアダムス・ファミリーを見たかったのにな。
最終グループは申雪・趙宏博の余裕勝ちでしたね。ペア・ジャンプで女性が転倒してしまったり、4回転スロージャンプをやらなかったりしてちょっと物足りなかったですが、トゥーランドットのプログラムの芸術性はやはり一番。初優勝できてよかったです(結婚するそうでお幸せに・・・と思ったら噂みたいなので訂正しておきます)。
2位は最近躍進してきたロシアのトットミニナ組。でも、あんまり華のないペアですね。観客へのアピール度が少ない。会場で赤毛のアンといってたのはうなずけました(^^;。
3位争いは熾烈。ロシアのティホノフ組がミスが殆どなかったのに対して、アメリカのイナ組はミスを連発。メダルは無理かと思ったら3位に。うーん、ようわからん採点でした。芸術点で上回ったのでしょうか。
ペア表彰式の模様
<3/21(木)>
この日は午後からアイスダンスのOD。ダンスは得意じゃないのでとりあえずボーッと眺めてました。タンゴやフラメンコやパソドブレのテンポが課題ということで、みんな同じような衣装と音楽で、ちょっと退屈しました。ほとんどピアソラかカルメンといった感じだったし。
夜はいよいよ男子シングルのフリー。ま、結果的にはヤグディンが圧倒的な勝利。格が違いましたね。そして3位は本田選手! いやー、本当によかった。五輪と違って4回転を着地。惜しくも2度目の4回転を転倒しましたが、いい演技でした。ところが後で滑ったアブトの演技もよくて、場内の雰囲気は一転してアブトへ拍手喝采、花束の雨あられ。本田選手を下回った採点には日本には珍しくブーイングまで起きてしまいました。本田選手は4回転をクリーンに決めて、アブトは4回転の着氷でミス。これが大きかったんでしょうか。ただ、場内の女性ファンはアブトにメロメロのようでしたが、男性の私の目から見るとどっちが勝ってもいいくらい拮抗していたと思います。今までもアブトの点数が思うように伸びないのは何か致命的な欠点があるからなんでしょうか?
あ、忘れてましたが2位はゲーブル。4回転はいとも簡単に跳びますが、そんなに面白みは感じないですね。大分表現力は増しましたけど。ワイスの4回転ルッツは惜しかった。李成江も来年はSPくらい面白いフリーを作ってきて欲しいですね。
終了後は今日から来た友人のMさんと信州そばを食べて総評。彼女もやっぱりアブト派だったみたい。今年でアマ引退だったのでメダル取らして上げたかったですけどね。今度プリンスアイスワールドに来るのを楽しみにしましょう。
男子シングル表彰式の模様
<3/22(金)>
昼からの女子シングルの前にちょっと長野観光。昨日からホテルが変わって、長野五輪で表彰式を行って今は駐車場になっているセントラルスクウェア近くだったもので、ちょっと足を伸ばして善光寺へ。でもお戒壇巡りは時間の関係上行かず、写真を撮ったり、おやきを食べ比べたり、味噌ソフトクリームを賞味してたりしました。
女子シングルSP、最終グループ前まではリアシェンコの調子がよかった。見事フリー最終グループに食い込みました。セベスチェンはジャンプの高さにはどよめきが起きましたが、まだ安定性には欠けるようです。
さて、激動の最終グループ。まさかクワンとコーエンがミスするとは思いもしませんでした。どっちも失敗しそうな感じがしないですからね。でもおかげで村主さんが2位!恩田さんが4位! クワンの上に日本選手が立つなんて信じられません。恩田さんは凄い躍進ですけど(コーエンの上!)、ちょっとここに来て芸術点が出すぎだと思います。あれで5点以上の芸術点を付けていては、下位の真面目に表現力を磨いている選手に失礼だと思います。毛色の違った音楽を使う独創性と勇気は買いますが、表現し切れているとは言い難い。逆にコーエンは五輪と比べて評価が下がったようです。ジャッジもよく観察しだして欠点が見てきたんでしょうか。
でも、この日の主役はまさにスルツカヤ。後でテレビで見てもわかりませんでしたが、生で見ると他の選手とは段違いの出来でした。スピード、ダイナミックさ、流れるような滑り、どれをとっても文句なし。6.0が出たのも頷けます。いやー、素晴らしかった。
夜はアイスダンスのフリー。しかし門外漢の私にはどれがよいのかさっぱりなので、OD以上に見るのが辛い。拍手もせずに、動き回るのを眺めておりました。やっと最終グループに来て真面目に見るか、という感じでしたが、アイスダンスは殆どオートマチックに順位が決まってしまうので全然面白くないんですよね。会場内のスクリーンに映し出される順位もコンパルソリからフリーまで上位は全く同じ序列。唯一例外だったのが3位のチャイト組と4位のドロビアツコ組。ODまではドロビアツコ組が3位だったのに、何でここに来てわざわざ4位の落とすのかなあと不思議でした。女性の方は点数が出た途端観 客からもらった帽子を脱いでさっさとキス&クライを立ってしまいましたものね。五輪でも転倒したイタリア組の後塵を拝したし、冷遇されてますね。やっぱりダンスはミスしたら大きく減点されるようにしないとダメでしょうね。
そうそう、やたらとTBSが一般視聴者に興味を持ってもらおうと革命だと騒ぎ立ててたボーン&クラッツでしたが、マイケル・ジャクソンをやってたのは他にもいて、革命は2度企てられたがどちらも失敗に終わったようです(^^;。
後、ボーカル入りの曲は演技よりも歌に気を取られてしまうので逆効果ですね。特に下位の選手にとっては。日本の有川組なんてまさにそう。そういえば観客から「フラッシュやめて下さい」の声があがっていたのですが、なんと彼らの演技中にまで言い出す人が! こういう観客の自発的な行動は支持しますが、演技中に言うのはファラッシュと同じくらい邪魔かなあと。案の定放送で演技中はご遠慮下さいと釘を差されておりました。
さて、この日は今までの陽気が一転してあられまで降る寒い日だったので、帰りは友人Mさんと知人のAさん夫妻と暖かい物を食べて暖をとりました。勿論村主選手の好成績にも乾杯!
アイスダンス表彰式の模様
<3/23(土)>
女子シングルのフリーは夕方からだったので日中は観光に当てました。まずは運動公園で伊藤みどりさんが点火した聖火台を見に行って写真をパチリ。後は北野美術館を経由して須坂市の版画美術館と人形博物館を見学。今回いろいろ美術館を巡ったけど、人形博物館が一番面白かったです。
そしていよいよ女子シングル最終決戦。しかし、前だと喜んでいた席も角だったためかえって演技が見にくく最悪。反対側でジャンプル選手が少なかったのでちょっとは助かりましたが。これならA席で見た方がよかったなあ。
最終グループまでに印象に残ったのはジェニファー・ロビンソン。ノーミスのいい演技でした。引退に華を添えましたね。逆に痛々しくて涙を誘ったのがマリニナ。ジャンプが全然決まらなくても最後までの滑り通したのは立派(ブッチーも見習って欲しいぞ)。これで引退かはわかりませんが、とりあえずお疲れさま。ボルチコワは能力は高いのに今シーズンは調子が悪かったですね。この日もポロポロとミスしていました。後、花拾いの子がなんかいきよいよく滑ってるなーと思ったら中国の若手ダンファン選手でした(^^;
メダル争いは結局ブチルスカヤ選手が初優勝したわけですが、今回はクワンがそんなに本調子でないし3位ということもあり、技術的に冒険しないで流れを途切れないようにするのを重視したみたいですね。3−3もチャレンジしなかったし。3−2−2さえなかった。そういう点で圧倒的な会心の演技というわけではありませんでしたが、優勝は文句なしです。ただ、今シーズンの「トスカ」は明るい彼女のキャラクターに合わないと思うのですがね。
一方クワンはミスパーフェクトの名を取り戻しました。見事にノーミスでまだまだやれるという所を見せましたが、やっぱりここ数年プログラム、特にフリーのプログラムが変わり映えしなく、新しい面を見せられなかったというのが痛かったんではないでしょうか。それはずっと一番でなくてはならないというプレッシャーが冒険をさせなかったのかもしれません。でもこうしてオリンピックでも世界選手権でも負けたのですから、来年からは思い切って新生クワンにチャレンジして欲しいです。私達ファンを再び酔いしれさせて欲しい。それだけの実力はあると思うので。
そして村主選手は見事銅メダル! いやー、前回幕張の佐藤有香さんといい、日本開催では何かが起こりますね。演技も予選と全く同じループが2回転になった以外は素晴らしい出来でした。もうジャンプが決まる度に場内の歓声は凄かったです。滑り終わったらみんなスタンディングオベーションでしたね。シーズン当初は地味なプログラムと思っていた「月光」ですが、こうして見ると静と動がはっきりしていて村主さんのシャープで柔らかい動きにはピッタリだったように思えてきました。音楽と動きもぴったり合っていたし。今後はこの曲を聴くと村主さんの演技を思い出しそうです。
4位のコーエンは惜しかった。3−3にチャレンジしなければメダルもあったかもしれませんが、敢えて挑戦した彼女に拍手を送りたい。若いんだからまだまだチャンスはあります。あくまでも金メダルを目指した闘争心は買いますね。来シーズンどこまで成長してくるか、ヒューズとの新女王争いも楽しみです。4回転サルコウも。
恩田選手はまたもトリプルアクセルに失敗。意気込みは買いますが、練習でも殆ど跳べてないものが試合で跳べるほどあまくはないでしょう。まあおかげで名前を売ることには成功しましたけどね。ただ、5位というのは本当に立派。シーズン通してジャンプが好調だったのがよかったんでしょうね。やっぱりあのジャンプの質は素晴らしいもの。ただしそれ以外はまだまだ。芸術点も今は出過ぎです。来年はジャンプ以外にも頑張ってほしい。それと友人とも話しましたが、トリプルアクセルに挑戦するのもいいけど、その前に3−3を跳んだらいいんではないでしょうか。
ま、来年は女子3枠をゲットしてくれたので、荒川選手にもチャンスが巡ってきそうです。本当に今の女子トップ3はみんな最終組に入る実力を持っていると思うので、来年はとても楽しみです。
日本選手男女アベック銅メダルという快挙を祝福してというわけではないですが、その夜は友人Mさんと知人のTさん親子にSさんとホテルで会食。世界選手権もエキシビを残すのみとなり、名残惜しい夜となりました。
女子シングル表彰式に備えて待機中のスルツカヤ、クワン、村主選手
女子シングル表彰式の模様
<3/24(日)>
今日で世界選手権もお終い。午前中は善光寺の隣にある信濃美術館と東山魁夷美術館を訪問。そして、今日は皇太子夫妻が見に来るというので交通渋滞を予期してちょっと早めに駅へ。・・・と思ったら、ものの見事にぶつかってしまった(^^;。駅に黒山の人だかりができていて歓声が上がるんで何だろうと思って見に行ったら今し方通ったところだとか。うーん、早めに来た意味がなかった。結局バスも混んでいたので、そこで偶然出くわした友人のMさんとタクシーで会場へ行く羽目に。
エキシビションはほぼ五輪とキャストが同じだったのであまり演目的には新鮮味がなかったなあ。それでも一番最初にジュニア世界選手権優勝の期待の高橋大輔選手の演技があったのは長野らしかったが。ま、でも楽しめました。生で見れた分幸せでした。席はまたはじっこだったけど(^^;。
残念だったのは凄い硬直的な進行。せっかく本田選手と村主選手に熱烈なアンコールの拍手があったのに、3位以下ということでばっさりカット。そして2位以上は拍手がなくても無理矢理アンコールをさせるんだもんなあ。ペアの2位の選手なんか誰もアンコール期待してないのに。皇太子夫妻の観戦ということで時間厳守だったのかも知れません。
フィナーレでペアとアイスダンスの選手が女性を持ち上げている間、シングルの選手は手持ちぶさたみたいで、ヤグディンがパントマイムで持ち上げる真似をしてるのが可笑しかったです。サインボールの球投げは全然来なかった。残念。最後は各国の旗を持ったスケーターが滑り、日本の本田選手から次回開催国のアメリカのクワンへと旗が手渡されて終了でした。
それにしても丁度長期休暇が取れて生観戦できたのはいい思い出になりました。次来るのは8年後かも知れないし。楽しませてくれた選手の皆さんに感謝です!
フィナーレの模様