フィギュアスケートよもやまコラム(2003−2004年度シーズン)

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プリンス・アイスワールドにヤグディン旋風

 今年は世界チャンピオンのヤグディンがやってくるということで、いつになく客の入りがよかったように思います。でもショー全体の内容はほぼ例年通りといった感じでしたね。伊藤みどりさんも出てないし、他の先輩陣も抜けて、八木沼さんと鍵山さんが中心になった新生プリンスですが、2人はジャンプも踊りもしっかりやっていてよかったです。特に八木沼さんは元気なオープニングと映画シカゴの音楽に乗った色っぽい演技と決まっていました。ただ、群舞はもうちょっと工夫が欲しいなあ。ただ音楽に合わせて漫然と滑っている感じが強くて。ぴったりと合った滑りで魅了するか、演出の妙で見せるかしないと、一般客にアピールするのは難しいんじゃないかな。
 注目のヤグディンですが、エキシビ用のプログラムを軽く滑っているという感じで、あんまり世界チャンピオンの凄みは感じられなかったなあ。ジャンプも殆ど無くてスケーティングとスピンだけ。超絶ステップも無かったし。ただ音楽に合わせた滑りと踊りはさすがヤグディンというところはありました。人気と歓声も凄かったけど。特にフィナーレ後はリンクをぐるりと取り囲んだ観客が順番待ち状態で、サインしながら進んだりしているので全然終わらない(^_^;) 何回も花束回収係が行ったり来たりしているし。いやあ壮観でした。滑りよりもファンの生態の方が面白かったりして。果たしてあれは4公演とも続いたのだろうか?
 もう1組のゲストのカザコーワ&ドミトリエフ組ですが、こちらはマリオネットの人形劇風、しっとり情感溢れる滑りと楽しめました。豪快なスロージャンプが見られなかったのがちょっと残念。
 最後に、パンフ2千円は高い!
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新採点方式にとまどうNHK杯

 今年のNHK杯はトップスケーターが少なかったこともあり、新採点方式が主役の一つだったと思います。ここまでは新採点方式もけっこういいかなあと感じていたのですが、実際見てみると違和感も多かったので痛し痒しですね。ジャンプ以外の要素をキチンと評価するというのはいいのですが、大きなミスをしてもノーミスの選手より上位になってしまうというのはわかりにくく、アイスダンス化(やる前からほぼ順位が決まってしまっている)してしまうのではないかと心配です。観客の実感と成績が食い違うというのでは、新しいファンを増やしていくことはできないと思います。
 さてここからは個別の感想を。
 まず女子シングルですが、村主選手は優勝したけれどまだまだって感じですね。SPはアップテンポの曲に挑戦して新機軸という面では評価できますが、まだ自分の物にはしてない感じ。それにしてもあのパンツのような衣装はいいのかなあ? フリーは逆に今まで通りで新味が感じられず残念。クラシックを使ってもいいから、もう少し違う物に挑戦して欲しかった。ジャンプは相変わらず不安定で、跳ぶ直前にルッツがフリップになりがちなのが気になりました。でも何であの演技であんなに演技点が高いんだろう? 個人的にはそれほど表現力が高いとは思わないのだが。
 2位のリアシェンコ選手は今年になって急に表され出したのは不思議です。内容は去年とそんなに変わらないのになあ。まあジャンプは安定してきたとは思いますが。ちょっと演技点が高すぎるような。それほど独創的な演技はしてないのにねえ。オーソドックス過ぎて私はあまり好きになれない。
 3位の恩田選手、SPはかわいそうでした。いい演技でノーミスだったのにジャンプを転倒した2人に抜かれちゃいましたからね。去年よりまた表現力はアップしてきてるのに、評価の方は去年より下がった感じ。今までは出過ぎという感じでしたが、今年くらいならもっと出してもいいのではないでしょうか? フリーの海をイメージしたプログラムはけっこう好きですね。見ていて飽きません。ジャンプが不調で3位止まりでしたが、もっと評価されてもいいと思います。やっとジャンプだけから脱皮して総合力で勝負できるようになったので、今後にも期待ですね。
 太田選手はまた難しいプログラムに挑戦してきたなーというのが実感。でも十分と魅せてくれた表現力はさすが。それだけに演技点の低さには納得がいかない。あれで点数が出なかったらどんな演技で点数を出せばいいのだろう? 少なくとも村主選手やリアシェンコ選手と表現力においては大差ないと思いますけどね。オーソドックスで無難な演技に高得点を与えて、独創的でチャレンジングな演技を評価しないようではフィギュアスケートとしての発展性はないと思います。ま、表現力はさておいて、技術的にはやっぱりまだまだですね。特にスピードやスケーティングなんかが。フリーで最後バテバテだったもの。そこら辺がしっかりしてくれば世界チャンピオンも夢ではないでしょう。スピンやスパイラルは今でもいいし(仰向けスピンなんて初めて見た)。
 そのほかの選手では、アメリカ大会2位のカーク選手が意外に伸びませんでしたね。まあまあよかったと思うのですが。踊れる選手ですね。ポイキオ選手は初めて見たけどしっかりした滑りをするなという印象。代わりに際だった個性もないけど。他にも3+3を跳んだゴス選手とか下位でもキラリと光る選手も見れてなかなか面白かったです。
 男子はこの面子ならゲーブルが楽勝と思ったら、意外に調子が悪く大混戦になりましたね。優勝したバトル選手も4回転が跳べずジャンプもちょこちょこ失敗があったけど、スピンや表現力で何とか抜け出したという感じ。ジャンプが安定すればもっともっと上位にいけるでしょうね。中国の高選手はまだジャンプだけだけど、これに表現力が付いたら恐い存在になりそうです。アブト選手はプログラム的には一番良かったんですが、いかんせんジャンプが・・・。せっかく優勝も狙えるチャンスだったのに。田村選手は最後のNHK杯だったのにボロボロで残念でした。結局トリプルアクセルは跳べずじまいでしょうか。中庭選手はSPはよかったんですが、フリーはボロボロでしたね。もうちょっと体力がつけばジャンプも安定するのかな?
 ペアは日本選手の入ったペアの演技が放映されず残念。有力選手が出てなかったからといってちょっと扱いが小さかったなあ。アイスダンスについてはよく見てないんで割愛します。
 さて、ロシア勢の不調とクワン、スルツカヤが出てなかったので新鮮な顔ぶれのGPファイナルになりそうですが、コーエン選手のでき次第によっては十分日本選手の優勝もあり得ますね。普通にやってもメダル2個くらいはいけるのでは? 楽しみです。
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全日本選手権生観戦リポート

 12月26日、27日と初の全日本選手権の観戦に行ってきました。ここではそのレポートをお送りしたいと思います。


ビッグハット外観、会場内部(その1、その2)

<男子シングル>

 私が到着したときは午後半ばだったため、もうSPは2グループが終わったところ。残念ながら高橋大輔選手の演技は見られませんでした。
 第三グループからの演技で印象に残ったのは南里選手。3回転半−2回転のコンビネーションをはじめにノーミスの演技で、しかもフラメンコ調の音楽に乗って踊りも細かくて表現力がありました。最終的にはSP2位でしたが、この日一番の出来だったのではないでしょうか? 一方SP首位に立った田村選手でしたが、4回転を失敗したため完璧な出来ではありませんでした。ただしそこで崩れず、他の要素をきっちり決めたのはさすがです。3位に入った吉田選手は記憶に残っていません。総じて出来が悪かったですね。ノーミスの選手が殆どいませんでしたから。3回転半は何人もがチャレンジしていましたが、4回転を跳んできた選手が田村選手くらいで、ちょっとレベルも低いでしょうか。個人的に印象に残ったのは「情熱大陸のテーマ」でサンバ調のプログラムを滑った磯田選手かな。オリジナリティがありました。
 結局SPは1位田村、2位南里、3位吉田、4位高橋大輔、5位岸本、6位小林の順。
 フリーは微妙な結果でした。完璧な演技をした選手はおらず大混戦。それを制したのは引退を発表していた田村選手。4回転を2度とも失敗し、3回転半も決まらなかったにもかかわらず優勝したのはちょっと温情的な面もあったのかなあと思ってしまいますが、果敢にチャレンジした基礎点の高さと3回転等その他の要素はキッチリ滑った結果でもあるでしょう。高橋大輔選手は滑りの速さや動きの俊敏さは他を圧倒して世界のトップレベルといった感じで、GPシリーズでSPテクニカル点がプルシェンコを上回ったのも頷ける出来でした。ただいかんせんジャンプが全然決まらなかったので、これでは優勝できなくても仕方ないでしょうね。フリーでよかったのは岸本一美選手。演技の詳細は忘れましたが、一番良かったように記憶しています。
 結局田村選手が有終の美を飾ったわけですが、ちょっと本田選手の後に続く層が話されているなあという印象がしました。奮起に期待したいですね。


男子シングル表彰式

<女子シングル>

 SPは1番滑走で浅田舞選手が登場。練習は難なく決まっていたルッツのコンビネーションが着氷決まらず、3回転も同様で出遅れ。やっぱり本番は難しいですねえ。
 第2グループは浅田真央選手と恩田選手が登場。浅田真央選手は3+3を決めてノーミスの出来でしたが、やっぱりノービスの演技ですね。恩田選手は今期SPは好調だったので期待していましたが、ジャンプで手をつくミスをしてしまいました。でも他はまずまずの出来でこの時点で1位。2位浅田真央選手。3位には今回新人賞に輝いた澤田選手がノーミスの演技で入りました。
 第3グループには中野選手と荒川選手が登場。中野選手は果敢にトリプルアクセルに挑戦しましたが転倒。今期はトリプルアクセルが不調なので厳しいですね。ただ表現力はどんどんよくなってきているので、いいプログラムを滑ってトリプルアクセルがコンスタントに決まるようになれば期待できます。荒川選手はGPファイナルと同じ「白鳥の湖」を披露。ノーミスの素晴らしい演技でこの日一番の場内の盛り上がりでした。得点も5.7〜5.8の高得点。ニュー白鳥はスピンの時の羽ばたきポーズがなくなったのが残念ですけど、ストレートラインステップは新しい方が合ってますね。この時点で荒川選手が1位に躍り出ました。
 第4グループには村主選手が登場。フリップで転倒してしまったが表現点で盛り返して何とか2位に留まった。GPファイナルで優勝していたので期待していたが、またいつもの不安定な村主選手に戻ってしまいましたねえ。
 第5グループには太田選手が登場。フリップで手をついてしまいましたが、表現力は素晴らしく、恩田選手をかわして3位に。NHK杯の時にはスピード不足と聞いていましたが、この日はスピードもあってまずまずのできでした。場内の盛り上がりも荒川選手に次いで2番目くらいでしょうか。村主選手の妹の千香選手も初めて見ましたが、スピンの速さは姉譲りでしたね。
 第6グループの大トリで安藤選手が登場。3+3を見事に決め、ジャンプは完璧。やたらスパイラルが長かったりプログラムはそんなに面白くはないけどソツなくまとめて2位に食い込みました。太田選手の時と同じくらいの会場の盛り上がりでした。
 最終的なSPの結果は1位荒川、2位安藤、3位村主、4位太田、5位恩田、6位浅田真央、7位澤田、8位中野、9位浅田舞、となりました。
 SPを見て感じたのは、京都醍醐クラブの選手のプログラムは面白いなあということでした。逆に山田コーチ組はオーソドックスという感じ。ジャンプで一芸に秀でているからあんまり凝ったプログラムにしてこないのかもしれませんね。
 余談ですが、山田コーチ組の選手は結構フランクで一般客のところにも出てきてましたね。SPの日は2階ロビーのところで浅田真央選手や恩田選手がジャンプの練習でピョンピョン跳びはねていたし。トイレに行くときその横を通ったのですが、ちょっと緊張してしまいました。浅田姉妹は一般のトイレで化粧していたというし。他にもランニングしていたりする選手もいて、こういう選手と客の近さは全日本ならではなんでしょうね。

 フリーは4グループに分かれて滑走。第3グループは中野選手、浅田舞選手、澤田選手が登場。中野選手はまたもトリプルアクセルに挑戦するも転倒。他の要素は飛び抜けているわけではないので、大技が決まらないとちょっとつらいですね。プログラムも普通で面白みがないかなあ。浅田舞選手はSPと違ってほぼノーミスの素晴らしい出来でした。ジャンプは本当に綺麗ですね。踊りはたおやかさだけでなく力強さや緩急がつけばメリハリが出て面白くなるんですが、これからが楽しみですね。
 そしていよいよ第4グループ。上位6人がリンクに出てきたときはの緊張感は凄かったです。そして第一滑走は村主選手。ここまで3連覇しており大事なところでは根性で滑りきる彼女のことだから期待して見守っていましたが、SPと同じくジャンプでミス。やっぱり世界選手権代表が内定してしまったのが気の緩みをもたらしたんでしょうか。残念です。続いて恩田選手。今期のプログラムは割と好きなのですが、やはりジャンプでミスが出てしまいました。ただラストに連続ジャンプで盛り返したのは立派。ジャンプの恩田の面目躍如ですね。続いて太田選手。スピードも表現力もあってよかったのですが、やはりジャンプでミスが出てしまいました。ここまでで1位村主、2位恩田、3位太田。いよいよSP1位の荒川選手登場。今期の出来や練習の感じからいっても、また村主選手の失敗もあったので、普通に滑りきれば優勝だったのですが、いきなりルッツのコンビネーションでバランスを崩しコンビにならず。その後3回転単独ジャンプは綺麗に決まったが、後半のルッツがまたしてもバランスを崩しコンビにならず。他にも細かいミスがあったが、最後に3トゥ+3トゥを意地で決めたのは”追い上げの荒川”の本領発揮でしたね。しかしちょっと彼女はプレッシャーに弱いのかな。なかなかSP・フリーと両方そろわないですね。変に優勝を意識してしまったんでしょうか。ここらへんが今後の課題ですかねえ。SP2位発進くらいの方が丁度よかったのかも。今期のトゥーランドットは去年のタイタニックより好きなのですが。次は浅田真央選手。3+3は決めたけど去年の3+3+3のような派手さはなかったですね。トリプルアクセルも不完全だったし。大トリはSPと同じくまたしても安藤選手。もう舞台は整っていましたね。何と言っても4回転サルコウを決めたのが最高潮でした。あれを目の前で見れたのは幸せでした。ただ、その他は細かいジャンプのミスもあったし、プログラムはそんなに面白くない。他の選手の不調に助けられた優勝だったといえるでしょう。
 結局最終結果は1位安藤、2位村主、3位荒川、4位恩田、5位太田となりましたが、誰も彼もミスがあって完璧な素晴らしい演技をした人がいなかったのが残念でした。安藤選手の初優勝も、できればスタンディング・オベーションで祝いたかったのですが。四大陸と世界選手権別々の選手が行くという何かアメリカみたいな真似になってしまいましたが、実力は拮抗していますから2番手が行くという感じじゃないですね。できれば両方とも日本勢で表彰台2つ以上は獲って欲しいです。それにしても全日本は初めて行ったのですが、これはクセになりますね。下手な国際大会よりも見応えがあるもの。
 余談として、表彰式で荒川選手がスッと安藤選手に手を差し出して握手を求めていたのが印象的でした。控えにいるときも安藤選手の頭をこづいたりしていてじゃれていたのが微笑ましかったですね。そういえば表彰式を待っていると、恩田選手がちょっと覗きに来てすぐ出て行ったのがお茶目でした。後、帰りの新幹線で荒川選手に似た人を見かけたのですが、あれは本人だったのだろうか? 大宮で降りる直前小雪似の美人がいるなあと思ったのですが、よく考えると荒川選手にそっくり。そういえば隣の席の子達と写真撮ってたから、もしかしたら本物!? とりあえず私の中では本人だったということにしておきます(^^;)


女子シングル表彰式(その1)


女子シングル表彰式(その2)

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やった!荒川選手金メダル!!

 凄い・・・信じられない・・・。まさか本当に金メダルを取ってしまうなんて。荒川選手おめでとう! 思えば初めて彼女を見たのが全日本初出場で5位に入ったとき。横谷選手がやっと世界10位に入るくらいで女子シングルが低迷していた時代。こんな若くてエレガントな雰囲気を持っていてしかもジャンプが跳べる選手がいたんだと驚き、きっとこれからの日本をしょってたって世界で戦える逸材になると確信して、応援していこうと決めた日が思い出されます。・・・それが現実になるなんて。感無量です。
 正直今回は予選3位以内に入って、最終グループで滑ってあわよくばメダルをと思っていたのに、いきなり激戦のグループで予選1位。全日本以来見た白鳥の湖はとてつもなく進化していました。いや、プログラムだけじゃない、本人の表現力も飛躍的に(今までも随分進化してきていたが)向上していました。それまでSPはミスすることも多かったので、ハラハラドキドキしながら見ていたのですが、3+3に挑戦する攻撃的な滑りを見て安心できました。こういう時の荒川選手は強い。最後のガッツポーズも今まで見たことなかったです。そして伝説のフリー。もう素晴らしいとしか言いようがない。技術も表現力も全てが融合してまさにこれがフィギュアスケートの醍醐味という完璧な滑り。出だしの3+3+2が決まったときは深夜にもかかわらず思わず叫んでしまいましたよ。もう後は夢心地。最後は観客と一緒にスタンディングオベーションしてしまいました。技術点6点満点も納得(きっと日本のジャッジだろうけど)。それにしても短期間でここまで変わるものでしょうか。よっぽどタラソワコーチが合っていたんでしょうかね。
 もう一人頑張ったのが安藤美姫選手。4回転は惜しくも失敗しましたがノビノビ滑って上出来でしょう。ちょっと表現点が出過ぎの感がありましたが。技術点は納得ですが、それに引きずられている感じ。少し前の恩田選手みたいですね。ま、彼女はこれからの選手だから、コストナー選手と一緒にトリノ五輪で頑張ってもらえばいいです。
 村主選手は予選の失敗が響きましたね。去年の予選1位の貯金を生かして3位に入ったのとは対照的でした。でも粘りの追い上げで入賞したのは立派でした。個人的には音楽を変えない方がよかったんではないかと思うのですが。いまいち音楽と振りが合ってなかったし。
 コーエン選手も白鳥のプログラムは変えない方がよかったんではないでしょうか。前の方がメリハリがあってよかったと思うのですが。SPのマラゲーニャは気の強い彼女にピッタリで好きですが。でも今までずっと4位続きだったのが銀メダルだったのだからまずはよしとしましょう。今回は荒川選手が素晴らしすぎたらね。
 クワン選手にとっては今大会は不運続きでしたね。予選のミスにSPの時間オーバーにフリーの乱入と。乱入にもかかわらず滑りきったクワン選手の精神力の強さはさすがでしたが、時間オーバーで提訴したのはいただけない。ルール違反はルール違反なんだから。でも6点満点は出過ぎ。去年のフリーなら文句なしだけど、今年の荒川選手の演技の後じゃあ説得力が薄れるよね。それにしても1位でも2位でもなかったのは久しぶりではないでしょうか。ソルトレーク五輪以来ですかね。進歩はないけど高止まりして常に一定の演技を見せてくれるのはやっぱり立派です。まだまだ引退は早すぎる。トリノ五輪でも十分優勝候補です。
 今回ロシア勢は不調でした。ソコロワ選手は復調したかと思ったらまたいつものソコロワ選手に戻ってしまったし、ボルチコワ選手は依然として伸び悩んでいるし。病み上がりのスルツカヤ選手が頑張らなければ2枠も危なかったですね。去年までは日米露3強でしたが、これからは日米2強の時代になっていくんでしょうか。
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