包丁一本、さらしにまいて
シー・フード(海の幸)

 中国山地のど真ん中に住んでいると、なかなか活きのいい海の魚を口にすることができませんので、海のあるところへ出かける時には美味しい魚料理が食べられることに期待します。
 ここでは、山陰で出会ったとても美味しかった海の幸をご紹介しましょう。


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 1999年秋の連休に、父を連れて鳥取県の西半分を一泊ドライブ旅行をした際、宿泊したのがJR山陰本線赤碕駅前のなかむら旅館でした。(左写真。煙が出ているのは、撮影時に剪定した庭木の枝を燃やしていたためで、火事ではありません。念のため。)
 このドライブ旅行は連休直前に思いついたため、観光地の宿泊施設は満室で予約はできないだろうと思い、新鮮な魚料理が期待できる漁港のある町の一般旅館を探すことにしました。
 まず、地図で鳥取県赤碕町に漁港があるのを見つけましたので、Yahoo!JAPANを検索して赤碕町商工会のホームページ にアクセスし、宿泊場所と料理店の両方のコーナーに紹介されていたなかむら旅館を見つけました。
 電話をかけたところ連休にも関わらず宿泊可能で、一泊二食付き一名八千円のところを、美味しい魚料理をお願いして二千円アップして一名一万円で予約しました。

クリックで拡大表示後、戻るを押す。  ドライブ初日は鳥取県中部をカーナビの案内で各所に立ち寄りながら、日が傾いた夕方に宿泊場所のなかむら旅館に無事到着しました。
 入浴を終え夕食の時間となりましたので食事場所の別室に入ったところ、思いがけない豪華な料理が用意されておりました。
 右写真の刺身の山盛り・蟹・煮魚・イカの姿焼き・茶碗蒸し・二〇世紀梨の他に、ご飯と魚のお吸い物が付いていました。

クリックで拡大表示後、戻るを押す。  さっそく刺身を口に運んでみると、歯触りの良さと美味しさにびっくりしてしまいました。
 自宅で食べるイカの刺身では、あまり歯ごたえがないか極端に固いものがあるのですが、ここの刺身では適度な歯ごたえとイカの甘さが醤油の味と絡み合って、絶妙な味のハーモニーをかもしだしていました。
 また鯛や甘エビの刺身は、舌がとろけるような甘みを感じることができるものでした。
 アワビもこりこりとした歯ごたえが心地よく、まさに海の幸は新鮮さが命であることが実感できました。

クリックで拡大表示後、戻るを押す。  刺身だけで満足していて、さらに一人一匹づつの蟹がついていることを忘れてはいけません。
 時々我が町に売りに来る蟹だと、細い脚に申し訳程度に入った蟹肉をこそげだして食べる程度なのですが、ここでは脚の中にぎっしり詰まった蟹肉を思う存分食べることができました。
 蟹味噌も海の風味が感じられる美味しいものでした。
 とにかく美味しい海の幸が盛りだくさんで大満足の夕食でしたが、二人ではさすがに食べきれず、泣く泣く食べ残してしまいました。宿泊代プラス千円くらいの料理でも良かったのかもしれません。

 海の幸のような生鮮食料品はまさに活きの良さが命で、漁港に水揚げされて間もないものを食べるのが一番美味しいことを実感できました。都会の料亭や高級温泉旅館で、鮮度の落ちた海の幸を高い金を出して食べさせられていることが、何だか気の毒な感じがしますね。
 一般旅館だと旅の楽しみのひとつである温泉に浸かることができませんが、最近の温泉地には日帰りで入浴だけできる施設が結構ありますので、昼間のうちにそこで温泉に浸かって、なかむら旅館のような漁港のある町の一般旅館で宿泊して、美味しい海の幸に舌鼓を打つのが、安くて充実した旅をする秘訣でしょう。
 あなたもインターネットで、美味しい海の幸と出会える旅の宿を探してみて下さい。


うぅ、満腹でもう食べられない!
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