第5日目
9月14日(火)晴れのち曇り 夕べは、寝床を求めてさまよいまくった挙句、 結局、士幌(帯広のそばね)の国道沿いのサービスエリア、 いわゆる、「道の駅」と呼ばれるところで寝ることにしたのだが。 この「道の駅」シリーズ、 駐車場は広いし、 ある程度の電灯もあり、 トイレも設置されていて、 休憩所としては、非常に優れているのだが、 いかんせん、車の出入りが激しい。 国道沿いに設置されているので、 車の通りが深夜になってもいっこうにやまない。 ウトウトしては、ヤンキーの車の排気音に起こされ、 ようやく睡魔が来たと思いきや、トラックの振動に起こされ、 ダメだこりゃ。 やっとやっと眠ることが出来たのは、 空も白み始めた明け方の4時だよん。 つれ。 それでも、目が覚めたのは、8時15分。 なんで、時間通りに目が覚めちゃうんでしょ。 いや、別に、目覚まし時計を使っているわけではない。 このくらいの時間になると、太陽が上ってきて、 車の中の温度が急上昇し、 おちおち寝ていられないってのが、その真相である。 こんなに安眠できないんだったら、 野宿なんてやめてしまえばよさそうなもんだが、 野宿じゃないと分らない、 自然との調和というか、人類の進歩というか、 そんなものと触れあえるので、やめるわけにはいかない。 てなことで、8時15分起床。 8時40分、活動開始。 今日は、道央地区の最南端、「襟裳岬」に向かおう。 襟裳岬は、北海道をひし型と見ると、 ちょうど、下のとんがったところ。 帯広からだと、150キロくらいの距離。 ていうか、北海道を走っていると、距離の感覚が麻痺する。 150キロっていうと、東京〜小田原の往復より、まだ長い。 それでも、ウキウキ気分で、走り始める。 かつて「切符」が流行った、幸福駅や愛国駅があるのがこのエリア。 ただただ、ひたすら、南下していく。 運転している間、ボクの楽しみは、もっぱらラジオ。 こっちに来て、どーいうわけか、必ず聞くようになってしまったのは、 HBCラジオ。 北海道は、バカみたいに広いので、 札幌からの電波だけではおっつかず、 あちこちの支局から電波が出ているので、 ドライブしていると、周波数を適宜変えなくてはならない。 だから、HBCでは、ニッポン放送のように、 「ラジオはダイヤル1242・ニッポン放送です。」 ・・・みたいな、周波数入りのジングルがまるで無いのね。 ボクがこっち来てからだけでも、 801、864、1287、1404(単位kHz) ・・・・とあちこちにHBCがある。 いったいオリジナルの周波数はどれなんだろね。 いや、しかし、HBCの番組、面白いよー。 田舎の放送ですなー。 地元密着型ですなー。 ニッポン放送にも、こういう番組が1個くらいあってもいいのに。 「札幌の○○さんからの情報です。  国道12号線を旭川の方に向かうドライバーさん、  トラックと乗用車の事故が起きています。  シートベルトをしっかりしめて、スピードは控えめに!  ・・・ということで、○○さん、ありがとう!」 みたいなのを、しょっちゅうやってる。 リスナーからの交通情報を受けつける専用電話があるんだもんね。 他にも、すげぇな、と思うところがあって。 毎時の、00分と、30分のところに、 必ず、フラッシュニュースと、交通情報と、天気予報が入っている。 ある意味、ニッポン放送が目指したスタイルが完成しているのである。 生ワイドなんか、時間あわせがきついだろうに、3分とズレない。 ほぼきっちり、00分と、30分は、 フラッシュニュースと、交通情報と、天気予報。 偉いね。 それが「良い」「悪い」は別にして・・・ね。 夜になると、ニッポン放送が、地元の局なみに聞こえるので、 結局、夜のドライブのおともは、ニッポン放送なんだけどね(笑)。 そんなこんなで、襟裳岬着。

これが襟裳岬。
岩場にはアザラシの姿が見えることも。


ここでは一日中、森進一の「襟裳岬」が流れている。
いや、言うまでもないことなのだが。

今日は風がつめたい。 ただでさえ、(風速)10メートル以上の風が吹く日が、 年間170日以上ある・・・というのに、 すっかり秋風。 半袖だと、ちょっと辛いですわな。 昨日まで「夏」な感じの毎日だったのに、 夕べから急に「秋」になった感じだ。 今夜の野宿は、カゼひかないように、気をつけなきゃ。 東京は、まだまだ暑いらしい。 冬好きのボクにはイヤな情報であり。 ここ襟裳岬では、「ツブ貝」を使った「ツブ丼」が名物である。 ツブ貝と玉ねぎと生姜を甘辛く煮て玉子でとじたものが、 ご飯の上にのっけられているのだが、 ま、親子丼のツブ貝バージョンですな。 これが一口めは、うまかったのだが、 わりとすぐに飽きた。なんか味がしつこい。 そのくせ、量がめちゃくちゃ多い。 申し訳ないが、食いきれなかった。 ま、でも、これで800円なら、いいかな。 襟裳岬をあとにして、 またまた、昼間っから温泉なんぞに入りつつ、 北上、北上。 この辺は、いわゆる日高地方。 お馬さんの牧場がたくさんあるのねえ。 あ、あそこの牧場には、「オグリキャップ」が! お、こんなところに、「社台ファーム」が! ・・・みたいな。 真の競馬ファンが来たら、大喜びであろう地区である。 ま、ボクはそんなにお馬さんにゃ興味無いので、スルー。 明日の活動を考え、どこにでも出やすい富良野に戻って、 今日は、ここで宿泊。
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