第9話 運動会その六・血戦開始

プログラム12番・6年生による騎馬戦が始まりました。

次の13番の玉入れは1年生が全滅したために中止になり、最後の競技である14番の組立体操は、

17年連続で中止になっています。実質的にこれが、最後の競技です。

出場する6年生は、3組15人、4組9人。そして5組が5人、6組が4人、他のクラスは棄権しました。

騎馬戦は、4人または5人が一組となって騎馬を作り、他のクラスの騎馬を全て戦闘不能にすれば勝利です。

ここで問題なのは、量ではなく、質です。ここまで生き残ってきた私たちの力を今こそ見せるときです。

開始早々5組が消滅しました。

私達が仕掛けておいた電磁波発生装置を使って空間をねじ曲げ、時空の狭間に飛ばしてやったのです。

今頃は亜空間の彼方をさまよっていることでしょう。

そして、5組が消えるのとほぼ同時に、6組も滅却しました。

3組の掘った落とし穴に落ちたのです。穴の中で濃硫酸を全身に浴び、

なんと3秒後には全員骨まで溶けて無くなってしまいました。

どうやらタイム・ブースターを使用し、時間を数千倍にまで加速したようです。

こうして邪魔者は消え失せました。

3組15人、4組9人、最後の戦いの火蓋が今、きって落とされました。


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