神社の歴史的建造物
建築史(時代区分表)
神社建築の原型ができたのは古墳時代に遡る。
神話と歴史を重ねた時代に巨大な建造物が造られた。祭祀としての伊勢神宮・出雲大社、権力を誇った巨大な前方後円墳・仁徳陵。 神話の神々を拝礼し幣帛を捧げる場所、伊勢神宮。その御神体の鏡がどのような物なのか、又、その御神体を安置する心御柱(なかのみはしら)の形状など、建築史学、考古学、民俗学としての学問的見知から知り得ないことがあまりにも多い。
古代・中世においては、社頭の内外に『神宮寺』を持ち、又寺院にも『鎮守社』を持つ "神仏習合思想" が千年にわたり自然な状態で
受け入れられていた。国学思想による明治の神仏分離令で、中世の民族信仰がより理解しにくいものとなっている。
神社形式も、神明造、大社造、住吉造、日吉造、春日造、流造、八幡造、権現造等、多種多様である。
現在、神社建築の遺例は、古いものが姿を消し、鎌倉時代のものに遺存している。中世において造替や再建された”建造物”から神社の創建当時の時代を推し量ることが大変難しい。
参考文献(日本の美術/古代の神社建築:稲垣栄三 編)
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