第3日目


 1998年4月1日

 小倉 6:34 (北九州モノレール) 6:35 平和通 6:41 (北九州モノレール) 6:42 小倉 7:13
(つばめ 3号) 9:39 熊本 10:29 (SLあそBOY) 12:59 宮地 14:01 (あそ 3号)
15:41 大分 16:00 (ソニック22号) 18:06 博多


北九州モノレール 小倉←→平和通

Monorail


 今日は、あいにくの雨であった。結構激しく降っている。その天候の中、今日よりJR小倉駅への乗り入れを開始した北九州モノレールへ乗りに出かける。
 小倉駅に乗り入れたモノレールは駅の4階から発車する。5階以上は駅ビルやステーションホテルとなっているようであるが、ステーションホテルは4月29日からの営業で、まだ、本格的な全面開業ではない。北九州市に住んでいる頃は、野暮ったかった小倉駅であるが、随分と様変わりし。た
 すっかり立派になった小倉駅だが、朝6:30と早いためか?、人影はまばらでカメラを構えた同業者と取材に来たTVクルーの姿が目立つ。
 早速、自動券売機で平和通までの切符を購入。北九州モノレールの初乗り運賃は160円なのだが、平和通までは150円と10円安くなっている。新規開業路線は割増運賃が当たり前になりつつある中、随分とサービスがよい。
 これも、少しでも乗客を増やそうとする北九州高速鉄道の施策である。企救丘からモノレールが到着。車内は空いていて、パラパラと乗客が降りてきた程度であった。折り返しの6:34の企救丘行きに乗車。小倉駅を発車する3番目の列車である。
 ベットタウンへ向かう方なので車内は空いていたが、運転席後ろでガブリつきで平和通まで乗車する。
 観察していると、モノレールは40信号を受信し、スピードメータの針が40km/hに届く頃にはもう平和通であった。走りを堪能したい人には物足りない。この間、わずか1分である。これで日本の鉄道全線完乗のタイトルを防衛したことになる。
 延伸された小倉−平和通間は複線なのだが、この区間に渡り線はないので、珍しい単線並列運転をやっている。なお、渡り線は従来通り、平和通−旦過間にあるものをそのまま利用している。モノレールの場合、渡り線の移設は大工事となるので仕方ないことである。

 いつもだと、帰りは歩いてモノレールを下から見上げて観察するのだが、雨も激しいので、一端改札を出て切符を買い直し、モノレールで小倉駅に戻る。
 まだまだ、「つばめ3号」の発車まで時間があるので、しばらくモノレールを観察。
 次に到着したモノレールはジミー大西氏デザインのモノレールであった。ダイヤから考えると1番電車もこの編成だったようである。わずか1編成だけの運用であるが、デザイン的には派手さはなく、雨の影響もあるのか目立たなかった。

つばめ3号 小倉→熊本 クモロ787−5

つばめ

 7:11 門司港から「つばめ3号」が到着。本来「つばめ」号のグリーン車には、つばめレディのお出迎えがあるのだが、門司港−博多間は乗務しない。
 何故、門司港−博多間の運行をしているのかといえば、北九州から福岡へ通勤する通勤客を運ぶためで、朝の下り1本のみの運転である。
 本来、9両編成の「つばめ号」の自由席は6〜9号車であるが、門司港−博多間のみは4〜9号車が自由席で、なるべく通勤客に乗って貰おうとする意図が見える。
 黒崎、折尾、赤間と停車して通勤客を拾って走る。グリーン車に乗り込む客は小倉以降博多までいなかった。
 通勤時間帯で、前を走る普通列車について走るので博多までの区間は、特急らしい走りはなく、のろのろ運転であった。
 博多で7分停車。通勤客がドッと下車し、熊本・鹿児島へ向かう乗客が乗り込む。グリーン車にも乗客が出現し、7割方座席が埋まる。つばめレディも乗車し、早速、おしぼり、ドリンクサービスが始まる。レディのサービスは連続3日目の体験であるが、何度うけてもいいねぇ。
 博多を発車すると、電車は快調に飛ばし、あっという間に熊本に到着。ここで、多くの乗客が下車。名残惜しいが、つばめレディの見送りを受けて下車した。

SLあそBOY 熊本→宮地 オハフ50−702

あそBOY

 熊本で50分の小休止。時々雨が降るあいにくの天気だが、駅前の電停に市電の見学に行く。熊本市は全国に先駆けて電停と電車の高低差がない低床電車を導入しているので、姿が見れれば・・・と思ったが無理であった。
 また、軍資金が心細いので、駅構内になる熊本駅内郵便局に現金をおろしに行くと、ウルトラマン絵はがきが目に入ったので、思わず衝動買いをしてしまった。
 中を見てみれば、懐かしいウルトラマンや最近のティガやダイナが印刷しており、大人も子供も楽しめる内容になっている。郵政省も商売熱心である。

 10:10過ぎにホームにはいるとすでに「SLあそBOY」ホームに入線していた。生の生きている蒸気機関車に接するのは昨夏の大井川鉄道以来であるが、8600形を見るのは初めてである。D51などの大型車に接する機会が多かったので、58654機は随分と小さく見える。
 牽引する車両は、アメリカウエスタン風に改装されており、前後に展望車を連結している。展望車から流れ去る景色を見るのもまた楽しみである。
 客車に乗り込んでみれば、タネ車はレッドトレインの愛称で親しまれた50系であった。50系は大学時代に通学で随分と利用したが、車内は大幅に改装されていて、ウエスタン調にこだわったつくりである。座席はリクライニングしないが、それはそれで味があって良い。
 客車を牽引する58654機も派手にウエスタン風に塗り変えられていて、往時を偲ぶのには、ちょいと味気ないが、元気に走ってくれればうれしい。
 水前寺、竜田口、武蔵塚、三里木、肥後大津と各駅で乗客をひろい、肥後路を走行する。三里木付近の桜はちょうど咲き始めで、もう少し遅ければ桜とSL、とても絵になっていたことであろう。
 列車は、だんだん山の中へ入っていき、立野へ。立野到着前に一番後ろの展望車を陣取るが、車内にスイッチバックの案内が流れて、どっと子供達がやってくる。どの子供も、騒々しく、うるさい。やはり観光列車なのね・・・・。
 立野で7分停車後、反対向きに進む。1キロほど先にあるスイッチバックで、もう一度停車。5分ほど停車の後、赤水へ向けて進み始めた。
 立野から約30分かかって赤水に到着。列車交換のため5分ほど停車。この駅で思った以上の乗客が下車。車内もずいぶん空いた。
 続いて、阿蘇に到着、15分ほど停車する。阿蘇でほとんどの乗客が下車し、車内はがら空きになった。
 騒々しさも落ち着いてきたので、58654機の運転台に乗せてもらう。見慣れた電車の運転台と違い、どうやって操作するのかわからないが、大変だということだけは理解できた。
 前進、後進を切り替えるのは、歯車をぐるぐると回転させて切り替えるようだし、スイッチバックの長時間停車もうなずける。
 回送状態で宮地へ向かう。12:59終着駅・宮地に到着。接続の「あそ3号」まで、1時間の小休止となる。

あそ3号 宮地→大分 キハ186−7

あそ

 駅前に出てみると、平日のせいか随分と侘びしい。とても観光地の玄関とは思えない。駅前のおみやげ物屋兼食堂に入り昼食とする。
 駅に戻ってくると、58654機が転台車の前で休んでいた。また熊本へ戻るまでのしばしの休息である。ホームで観察しながら待つつもりであったが、風雨が激しくとても外にいられない状況になった。山の天気は変わりやすい。しばらく、駅の待合室でぼんやりと過ごす。
 宮地は雨交じりの突風が吹き荒れていたので、列車は3分ほど遅れて到着。大分までは昨日と全く同じ行程であるが、乗車した車両だけは違った。この車両、通路の自動ドアが故障しており、開いたままになっている。車掌さんも何度が直していたが、また勝手にドアが開いて・・・・(^^;;
 波野に来ると天候も持ち直し、列車も県境を越える。昨日見た風景をまた見ながら、一気に大分へ。15:41、定刻に到着。

ソニック22号 大分→博多 クロハ882−6

ソニック

 豪遊券旅行の最終ランナーはソニック22号。もちろんグリーン車に乗車である。(^^)
 今日の編成は大分電車区所属、A6編成のシルバーフェースマスク編成である。グリーン車の乗客は5人。33%の乗車率である。昨夜は1人で、ミッキーマウスシートに座っていたので、滑稽だったが今日はそうでもない。
 別府を過ぎるとソニックレディのサービスが始まる。何度乗車してもJR九州のグリーン車のサービスはよい。
 降りしきる雨の中、小倉に向けて「ソニック」は快調に飛ばす。時々、運転席のスピードメーターをのぞき込むと120km/hで走行しているが、随分と揺れる。
 17:19、今朝の出発地、小倉に到着。大勢の乗客が下車する。グリーン車の乗客も2人下車して3人に。
 この駅で、方向転換し博多へ向かう。今度はグリーン車が先頭車である。もちろん、フリースペースのキャビンでガブリつきを堪能する。
 18:06、博多に到着。これで3日間におよぶJR九州の九州グリーン車を堪能する旅は終わりである。あとは、福岡空港へ行き、東京へ飛ぶだけであった。


 JR九州のグリーン車は総合的に乗り心地、サービスは最高であった。なかでも、お気に入りは787系「つばめ」。座席、レディのサービスともども大満足でした。
 783系「かもめ」もよかったけど、ドリンクサービスが、ほとんどの乗客が下車した肥前鹿島以西であったし・・・。883系「ソニック」はデザインは別として、電動背もたれが面白かった。
 座り心地は、体にぴったりして感じいいけど、ちょいと固めかなぁというのが感想である。また、今回は485系のグリーン車に乗る機会が無かったのはちょっと残念である。次回はいつになるかわからないが、また、豪遊券を使用して九州を乗り回りたいと思う。

 注意
 この旅で使用した「豪遊券」は2003年9月30日限りで、廃止されました。


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