第1日目:台北捷運・淡水線


1997年8月9日

台北捷運・淡水線
列車名乗車駅 下車駅
台北捷運・淡水線中山20:3621:07淡水
台北捷運・淡水線淡水21:2221:35北投
台北捷運・淡水線北投21:4221:45新北投
台北捷運・淡水線新北投21:5521:58北投
台北捷運・淡水線北投22:0322:21中山


台北捷運・淡水線

TRTC
台北捷運・路線図

淡水線
中山駅に進入する淡水線電車
ボケちゃってすみません・・(^^;;

 道路交通渋滞が深刻化した台北市では8路線88キロに及ぶ都市高速鉄道の建設計画を推進中である。これから乗車する淡水線は1988年に廃止された台湾鐵路局の跡地に建設された新しい路線で開業は今年の4月頃である。計画では、台大醫院−淡水間及び北投から分岐する新北投の支線が淡水線である。現在、台大醫院−中山間は台湾鐵路局の台北車站の地下を横切る大工事がありまだ開通していない。(1997年08月段階)

 1997年8月9日、飛行機の遅れにより予定より2時間遅れて台北車站前のホテルにチェックイン。すでに日は暮れていたが、食事もそこそこに台北捷運(TRTC)・淡水線の乗車に向かう。
 台湾鐵路局・台北車站と台北捷運・淡水線の中山駅の間は約800mに及ぶ地下通路で結ばれていた。地下道の壁の一部はベニヤ板で覆われており、淡水線の台北車站だと推測がつく。地下駅の下に交差する形の地下駅をつくるので、工事も大変なのだろう。
 中山駅構内に近づくと「英国地鐵藝術海報展」が開催されており、ロンドンの地下鉄路線図やポスターが展示してあった。台湾初めての地下鉄だけに期待も大きいのだろう

 早速、「淡水(タンシュイ)」までの乗車券を自動券売機で購入する。この自動券売機、大きさが日本で見かけるジュースの自動販売機よりも大きい。
 しかも、紙幣は使えずコインだけしか受け付けない。しかし、大きいだけあって、目の高さに料金を記した路線図が取り付けられていて、非常にわかりやすい。
 淡水までの運賃は80元。自動券売機から出てきた切符は、JRのオレンジカード程度の大きさのプラスチックでできた磁気券であった。台湾初の自動改札らしいので、駅構内には「自動改札の通り方」を描いたピクトグラムがある。世界中どこでもそうだが、ピクトグラムは非常にわかりやすい。遊園地のゲートのように、通過するときに回転棒を回して改札を抜けてホームに降りる。新しいだけあって明るくきれいである。

 淡水線電車の通行方向は、日本と逆の右側通行であった。日本の鉄道になれるとビックリするが、昨年のヨーロッパでの体験があったので、さほど驚かなかった。
 入線してきた電車に乗車する。車内は明るく綺麗である。座席はFRP製でクロスシートとロングシートが交互に千鳥形に配置されていた。座席定員を確保しつつ、乗車人員を増やすための施策であろうが、この車内の配置を見る限りロングシートであろうと、クロスシートのシートピッチが広いので、座席定員は同じだと思われた。
 20時過ぎの都市中心部から郊外へ向かう路線だが車内は空いていた。早速、クロスシートに座ってみるが、FRP製の座席が硬く座り心地は良くなかった。
 路線図案内を見ると淡水線は「台北車站」まで、完成しているように描かれている。すれ違う電車も行先方向幕は「台北車站」になっているが、実際は「中山」である。ちょっと誇大広告気味である。

Peito

北投付近の線路配置

 地下を進んでいた電車は、民権西口を過ぎると高架になり北投(ペイトゥ)まで高架が続く。北投は、新北投への支線が出ている乗り換え駅であるが、何故かこの駅だけ上下線が逆に配置されていた。新北投への接続や、車庫への回送を考えての事らしいのだが、真意は不明である。
 北投を出ると、車両基地が見え、地上に降りる。この淡水線は、国鉄の淡水線を廃止して新たに建設し直した鉄道で、全線複線のようだ。各駅とも、自動改札対応の大きな駅になっており、凄い。駅舎のデザインも、コンクリートながら各駅毎に特徴のある駅舎になっており、見応えもある。
 中山を出て約30分で淡水に到着。電車はすぐに折り返して発車していった。改札を出ると、駅前には港が広がり、コンサートも催されていたようで、大変賑わっていた。駅周辺の探検もそこそこに、新北投(シンペイトゥ)までの乗車券を購入する。値段は50元。 21:22頃の電車で北投まで戻り、階段を上り下りすることなく新北投行き電車に乗り換える。わずか一駅の区間なので単線かと思ったが複線であった。ただし、この時間帯は片線のみを使用しての線内折り返し運用となっていた。新北投は台北郊外の温泉街であるからか硫黄のにおいが周辺に漂っていた。駅前を見た限りでは住宅地といった雰囲気であるが、温泉街もあるのかな?
 温泉に入りに来たわけでもないので、直ちに引き返す。中山に戻るとすでに22時30分を過ぎていた。


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