第8章 身体に異常が現われた時の対応
1.呼吸困難の増強
まず,患者さんを安楽な姿勢にします.例えば横に寝かせます.安定した座位にします.痰が出るようなら吸引をします.ウイニング(呼吸器から離脱)中に呼吸困難が増強したら,
@深呼吸をさせて,気持ちを落ち着かせます.
ANIPPVを速やかに開始して下さい.呼吸器が側になければ,レスバック(アンビュ−バック)による人工呼吸を行って下さい.
B在宅酸素療法を並行して行っている場合,呼吸困難時に酸素増量の指示があれば,酸素を増やして下さい.呼吸器装着中に呼吸困難が増強したら,
@器械を外し,状況に応じてレスバックによる人工呼吸を行ってみて下さい.
Aその間に,テストラングを使用し,設定の確認,蛇腹接続の不備,マスクの破損の有無を調べて下さい.不備や破損があった場合は速やかに交換して下さい.
Bマスクの装着方法の不備によるリ−クが原因の場合は,マスクの着け直してみましょう.
CFiO2増量の指示があれば,酸素量を増やして下さい.
Dファイティングを起こして呼吸困難のある場合は,モ−ド をアシストにして下さい.落ち着いたらコントロ−ルに戻して下さい.以上の項目をチェックしても呼吸困難が軽減しなければ直ちに主治医の医療機関に連絡して受診して下さい.
(津田 倫代)
前頁
目次
次頁