第9章 感染予防について(身体の保清と住環境整備)

(1)入浴
 お湯の温度は,心臓の負担を避けるために,ぬるめ(40℃前後)加減で,入浴時間も短かくします.
 危険防止のため,できるだけ2人で介助します.
 洗い場が広い場合は,浴用マットを敷き寝かせて身体を洗うと安全です.
 呼吸状態を観察し,必要時レスバック(アンビュ−バック)にて補助呼吸をします(呼吸器を付けたまま入浴は出来ません).
 気管切開をしている場合,カニュ−レ内にはお湯を入れないように注意して下さい.気管カニュ−レの周囲には,ビニ−ルなどで覆って入浴して下さい.
(2)清潔
 入浴できない場合,気分の良い暖かい時間に身体を拭いてあげて下さい.絞ったタオルを電子レンジで温める.電子レンジを使わない場合は,拭くのに良い熱いお湯を用意して下さい.乾いたタオルで身体の水分を拭き取り,保温に努める.
(3)洗髪
 少なくとも週2回は行なうようにして下さい.できない場合は,熱い蒸しタオルやドライシャンプ−を使用して下さい.
(4)陰部の清潔
 毎日1回,排泄後は必ずお湯で拭いて下さい.おしぼりウエッテイ−などで代用しても結構です.パンツは毎日交換して下さい.
(5)その他
 外出時,帰宅時はうがい・手洗いをして下さい.喉の痛みのある場合,市販の咳嗽薬でがいをさせて下さい.
 発汗時,身体を清潔なタオルで拭いて,衣服やシャツの交換をして下さい.部屋の室温は24〜25℃,湿度60〜65%位になるように適宜換気をして下さい.      
   (小西 妻恵)

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