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2007/02/06:renewal
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情報の文書化と必要な要素

◎文書の基礎
『文書化の意義=「プロフィール、レイアウト、論理、内容」の伝達を果たすため。』

「ドキュメント・プロフィール」を伝える

 ドキュメントの記録(著)者、作成年月日、盛り込まれた情報の出所、タイトル(名称)といったプロフィールを表現することは非常に大切です。前の三項目は、既に「情報の3要素」として話しましたが、それらに(名称:タイトル)を加えた四要素は、情報の「検索キー」として、最小限必要な項目です。

 これらの要素について、視覚的立場からも文字種・配置(フォーム)を考えた文書は、検索性にもすぐれたものといえます。

「レイアウト・オブジェクト」を伝える
 一冊の本で考えると、わかりやすいです。それは、複数のページから構成され、ページは、レイアウト単位であるフレームから成り立ちます。さらに、フレームは、複数のブロックから構成されています。ブロック全体の中では、表現形式が統一され乱れが許されません。

「論理・オブジェクト」を伝える
 本に例えると、項目や章の見出しによる、意味のまとめと、段階的説明の仕方による理解のさせ形の工夫をいいます。

「表現内容を伝える」を伝える
 文章・図・グラフなど、文字とグラフィックな手法により、内容をストレートに理解させる表現力を指します。

文書は何を伝えるか
伝達項目伝達手段
プロフィール記録(著)者/作成年月日/出所
タイトル→検索キー
レイアウトページ/フレーム/ブロック
→表現形式の統一
論理パラグラフ/項目/章/節 →複合論理の階層区別
内容文章・図・グラフなどによる表現 →理解の助長
 

文書化が要求される企業背景

◎文書の基礎 文書化によって損をするという意識ではデータベースはうまれない。
組織の分散化・細分化
 企業が発展の手法や技術開発の面で(差別化)を図り、競争力をつけようとすれば、専門領域の組織は細分化されざるを得なくなります。その結果、管理は行き届きにくくなり、情報が、専門家や個人の知識領域にとどまる危険性が増えてきます。
 末端の情報や知識は文書化され、ストックされなければ、組織のデータベースは、いっこうに増えないことになります。

組織の統合と情報の共有化
 一方、それと逆の事態が起こりつつあります。リストラによって人的設備効率が上昇したとしても、情報の点から見ると、統合された組織単位が持参した情報をキープしたまま、というケースが圧倒的に多いようです。
 (ビジブル情報の共有化)が図らなければ、経営的な見かけの数字は良化したとしても、知的な面における効率向上や快適性は得られないことになります。情報の危険分散の点からも、組織の統合はこれに逆行するわけですから、十分なプランニングが必要と思われます。

異文化交流
 欧米で(文書によるコミュニケーション=Written communication)が発達した理由のひとつは、同じオフィスで異人種同種が意志疎通を図りながら働く状態が、ごく普通になったからです。日本人が外国人に向けて熱心にレターを書く現象が、日本のオフィスの中でもやれるとしたら、文書化の意義はもっと理解され、作成技術も向上するに違いありません。

知識の伝承
 情報や知識をビジブル化する習慣のうすい日本では、定年で人を失うとともに、情報や知識も失われます。経済成長をささえてきたベテランたちは、続々と職場を去りつつあります。この人たちが持っていた情報も顕在化・固定化して伝えるには、一刻も早い文章(映像)化とそのファイリングが焦眉の急の課題です。

参考文献:ファィリングがわかる辞典、野口靖夫著、日本実業出版社刊
 ファィリングの技術、野口靖夫著、日本実業出版刊


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