前にも論じたように、経営者の認識は、コストを主体にして問題処理に携わった、かっての経験に基づいています。
問題‥‥変化するニーズの問題‥‥を、正しい照明を照らして認識するには、全く新しい展望が必要になります。いままでの考え方が企業倒産などの失敗を招いてから、始めて自覚する疎外感によって、認識を改めても許されない場合もあります。経営陣が将来の見通しを変えない限り、問題は解明されず解決の見込みはないでしょう。
一部の人たちは、創造力の本当の意味を誤解しています。彼らは創造力を持つためには、思いのままにできない内部の力が、なんらかのキッカケで、全く新しいアイデアを、生み出すものであると信じています。これは間違って理解しています。大部分の独創的アイデアは、既存の知識や要素をベースにして、新しい用途を組み合わせたり、変えたり、整理したり、見つけたりして生み出すものです。
アレックス・オズボーンは自著「イマジネーションの応用」の中で次のようなチェックリストを紹介しています。
以下は創造性に関するアイデアについて自問自答する質問の一部を要約したものです。
- 他の用途に使えるか。‥‥そのままで新しい用途があるか。手を加えればほかに使えるか。
- 手を加えられるか。‥‥他に似たものがあるか。このアイデアから他にどんなアイデアが思い浮かぶか。過去に類似したアイデアがでているか。模倣できるものがあるか。誰の真似をすればよいか。
- 変更は?‥‥新たな傾向は?
意味、色、動き、音、香リ、形を変えるべきか。その他の変更は?
- 小さくするには?‥‥減らすのは?分割するのは?凝縮するのは?小型化するのは?低くするのは?短くするのは?軽くするのは?排除するのは?流線型にするのは?控えめに言うのは?
- 代わりは?‥‥代わりは他に誰がいるか。代わりは他に何があるか。他の成分は他の材料は?他の製法は?他の動力は?他の場所は?他の方法は?他の声の調子は?
- 再整理は?‥‥構成部品の入れ替えは?他のパターンは?他のレイアウトは?他の順序は?原因と結果を逆にしたら?ペースを変えたら?予定を変更したら?
- 逆は?‥‥プラスとマイナスを逆にしたら?反対のものはどbゥ?後ろ向きにしたら?上を下にしたら?役目を逆にしたら?靴を変えたら?テーブルの向きを変えたら?組み合わせは?
‥‥ブレンドは?合金は?取り合わせは?アンサンブルは?ユニットの組み合わせは?目的の組み合わせは?アピールの組み合わせは?アイデアの組み合わせは?
管理者が、新しいアイデアを受け入れる雰囲気を定着させたり、創造力の芽を刺激する読書や、セミナー出席を部下達に勧めるとか、創造過程に部下達を直に触れさせるようにすれば、会社の成長に役立つ革新的なアイデアを生むようになります。また、努力したそれなりの効用はあるります。
しかし、もっと重要なことは、そのプロセスが新しいアイデアで成長する会社に貢献する部下達を助け、彼らをよりダイナミックな、自力で目標を達成する人間に育てることであるのです。この項終わり
|