【質問の仕方】
自分のこと、自分がやっていることに対して人が関心を持ってくれるのは嬉しいことです。けれども、厚かましい質問、ポイントをはずれた質問、純粋な意図にもとづかないヘンな質問をされると誰でも怒りたくなると思います。反対に、よい質問なら相手の考えを進める手助けになります。
- 自分の戦略を持って臨む
- 問題点はどこかに集中して聞く
- 話題の対象になっているものと競合、比較の対象となるものとの違いについて質問する
- 抽象的な話に対しては、具体的にどうなっているのか質問する
- 応用可能性、用途について質問する
- 今後のスケジュールについて質問する
- メリットについて質問する
- 批判に対し、代案はどうなのか聞く
- 質問のための質問、興味本位の質問、自己顕示の質問から、行動のための質問へ
- 質問する前にその質問が適切かどうか確認する
要約
質問には、スタイルがあります。例えば、いつ、誰が、何を、どのようにする――のか等の様式で質問します。
人が批判した場合、その批判に対して代案はどのようになるのか等、間をおかないですぐに質問する例は、的を得たものです。よい質問とは、結果として実行に移せる質問です。
ビジネス上の質問に、ギブ・アンド・テイクの原則が適用されます。例えば、相手に全く利益にならない話であれば、多くの場合答えを拒絶されます。また、質問にたいする答えは、大勢の前あるいは第三者がそばにおるときは、出しにくい場面になります。また、質問する相手が答えを貰うのに適当な人なのかということもあります。直接聞ける人もあれば、他の人に聞かなければならない場合もあります ●戻る
【本音を引き出す 】
人から、本音を聞き出すのは、実に難しいことです。20年も付き添った自分の妻の本心でさえ知りがたいといった先人もおります。また、何年も一緒に仕事をしてきた手飼いの部下に裏切られた、というような話は跡を絶ちません。同じヒラ社員同士、同じセクションなど、利害や立場を同じにしている者同士では、比較的フランクに本音の話が出来ますが、部下と上司、本社の人と支店の人では、本音を語る場合、相手の懐に入ることが必要になります。
- 仲間として相手の中に溶け込む
- 戦略の合意、もしくは利害の一致を明らかにする
- 相手の利益も考えていることを判って貰う
- 相手の立場と希望を十分理解している
- 一対一で話す機会をつくる努力を払う
- 教えを乞う姿勢で聞く
- 利害が対立していることが明らかな相手からは、人を介して間接的に聞き出す
要約
相手とうち溶けないうち、やたらに質問をすると、相手はますますギャップを広げ、質問を拒絶するか、あるいは建前の答えしか得られなくなります。
話し合いや質問は、お互いに共通の基盤に立っているということがわかると、疑いの気持ちがうち溶け、どんどん話をするようになります。
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【電話の受け方/かけ方】
- こちらの名前を明確に
@第一声は、「もしもし」ではなく、「はい‥‥‥‥ですが」
A相手にわかるようにハッキリと、ゆっくりと、
- 時間管理上、その場で決められることは決めてしまう
- 長電話は止める
@挨拶は短く
Aポイントは焦点を絞る
B詳細は別途
- 大事なことは記録する
要約
「はい‥‥‥‥ですが」と名前を名乗ることによって、早く本題にはいることが出来ます。また、その場合は、発音を明確にすることです。早口では相手に通じないと思って間違いないようです。口をハッキリ開けて、ゆっくり話すのがわかりやすい発音の基本です。
電話をこちらからかける
- 話すポイントを整理してからかける
- 当然予測される相手の答えには次の手を用意してから電話する
要約
要領の悪い電話は、聞いていてイライラさせられます。かける方も、要件に洩れがないかチェックしてから電話します。
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【電話での道案内】
記憶する人の身になって、頭にあまり負担にならないように単純化して伝えます。
「例の場所」「こないだの喫茶店」などのように、曖昧な決め方をしていると、お互いに違う場所をイメージしてしまうことがあります。
- 途中、目印になる建物、道路、信号を明確に
- 時間、もしくは距離を明確に
- 出発点を明確に
- 共通の知識をベースに説明
- 相手がメモを取る時間を見込んでゆっくりと説明
要約
日頃から町を歩くときには、目印になりそうな建物や道路などに注意します。目印や道路頭に入れておくと案内の場合役に立ちます。出来れば待ち合わせのポイントになる喫茶店は、ターミナルごとに一カ所用意するとよいです。
電話などお互いの顔の見えないコミュニケーションでは、自分だけわかっていても相手に出発点がハッキリ伝わらない場合があります。双方が知ってるものがあれば、それを目印にします。電話案内の場合は、自分が知っているから、相手も当然知っているといった説明をする人もいます。
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