プロジェクトの意義とは?

 はじめに
 最初にお断りしておきます。
 この文章は、インターネットがまだ始まらない、昭和50年代前半だった頃の、パソコン通信の時代に、ニフティーサーブのビジネスマンというフォーラムで問答形式で発表したものです。
 現在、読み返しをしても時代的に陳腐感がなく、むしろ、ICT(情報通信技術)に認識を深めてもらうために再上梓したほうが良いのではないかと、独善的な考えで公表することにしました。
 この文章を書く動機となったのには大きな理由があります。当時、パソコン通信はようやく軌道に乗り情報化時代もこれから花開くという時代でパソコンやパソコン通信が大きく普及をされた時代です。
 その頃のパソコン通信は、通信環境がやっと整い、スピードも速くなり、チャットができるくらいですが、何分覆面通信の窓開けですから、チャットやら、掲示板などは無法地帯そのままでした。著名な大学教授までも、荒っぽい文章で批評批判から差別用語丸出しで、裁判沙汰まで起こる有様でした。
 しかし、そのような時でも、多くの方々はITの未来に目を向けて有用な意見交換や知識の交換などを行い数多くの実績を残しました。
 筆者の文章はそうした時代に、冷やかしや批判する人たちに対して、情報技術の有用性や将来の見通しについて述べ若い人たちに時代の変化の認識を促したものでした。
 再上梓するにあたって、言葉遣いなどを現代に合うように校正しているつもりですが、落ち度も多いので見苦しい点がたくさんあると思います。その所は事情を斟酌してご理解下さるようお願いいたします。
 なお、筆者は超高齢の域に達しております。いつ生涯を閉じるかも予想できません。それでこのページも含みすべてリンクは生かしたまま作業をすすめ、資料の紛失を防ぐようにしております。未校正の見苦しいものがアップされるかもしれません。お含みおきをお願いします。

【プロジェクトの意味するもの】
 プロジェクトという言葉が、やたら持てはやされる時代になっていますが、プロジェクトとは、「計画・企画・事業」のことです。
それでは、プロジェクトとは、計画・企画・事業のすべてを称するのかというと、それは、必ずしもそのような意味は持たないのです。
『「プロジェクト」とは、特定の目的・目標・狙いを持って、特定のテーマを解決するために、期限付きで実施される活動』を指し示すということになります。
 このことは、プロジェクトでありますから、新製品や新技術の開発研究や情報システムの開発、その他、国土開発、国際交流イベント、スポーツ等々にいたる諸々の活動が含まれることになります。
要するに広義的にプロジェクトは、人類の夢と希望を実現する手段であるとも言えるのです。
ですから、プロジェクトは、特定の目的を持って期限付きで行う活動であるから、固定的な仕組みや固定的な組織でなく、目的を同じくする関係者が一つになって、強力な臨時的組織(プロジェクト・チーム)を組んで行うことになります。

 教科書的に書くとこのような切り口で進めることになりますが、今回のプロジェクトは、SEプロジェクト(システムエンジニア)の一種であります。
言い換えれば、LANやVANなどISDNなどの情報ネットワークを介し、特定の参加者の間で、情報などのデータ加工を行ない、付加価値化する事によって、成立する事業を開発しようということになります。
この仕事の内容が、SEであり、仕事の方式が、遠隔方式によるオンライン参加であり、しかも、参加者が仕事の流れに容易に直結出来る一方で、目標達成後は直ちに編成替えが容易に行われるシステムなのです。
 ICTシステム機構の末端システムをプロジェクト化した場合、このようなプロジェクトを【バーチャルオフェス(簡易事務所)】あるいは、バーチカルプロジェクト(直轄)のサテライトオフィスと、多くは、呼称されることになります。
【ちなみに、プロジェクトの言葉か使われ始めたのは、USAのNASA基地設立(アメリカ航空宇宙局)のために、30年ほど前から(1960)使用されたのが最初と言われます】
original txt:aug/92 rewrite july/98 written by 一桁

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