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お酒について語らせて
確かに言ってたこんな事


UP DATE .2001.8/20


第18回 オリジナル・カクテルについて


新作オリジナルカクテル 誕生


日々お酒についてアレコレ思いを巡らせているNumberです。不意にこのページを更新する運びとなりました。 実はちょっと「形に残しておいてもいいかなぁ」と思えるオリジナルカクテルが出来ましたので(^^)。 ま、今回はそのオリジナルカクテルのお披露目なんですが、ついでだからオリジナルカクテルについて 語っちゃおうかなぁと思いたったわけです。久々にお付き合いください。


オリジナルカクテルとは?


さて、オリジナルカクテルです。一般に何処のお店に行っても存在しない、広く知れ渡ったスタンダード カクテルにその存在が認められない 一個人が作り上げたとあるお店だけのカクテル。

このオリジナルカクテルについてですが、 第1回カクテル 等を初めとして、過去のバックナンバーなんかを参照して頂けると理解が深まると思います。お手数ですが 良く解らないという方はよろしくお付き合いの程お願いいたします。
大別して、カクテル誕生の経緯や意図は2つに分けられるとNumberは思っています。 一つは、元々在る特定のお酒や材料、物質的なモノから作り上げていったミックスドドリンク。既存の お酒を飲みやすく・パワフルに・複数の材料を組み合わせて単品ではあり得ない新しい味わいの創造等を求めた場合。 Number、ここでは便宜的にマテリアル系(仮)と呼びましょう。造語です。

もう一つはイメージから入って、そのイメージを具現化すべく材料を模索するミックスドドリンク。 地名・自然現象・季節・静物・固有名詞・言葉等。これをイマジネーション系(仮)と呼びます。

『私にピッタリのイメージのカクテル、お願いします』

等と、オーダー下さったお客様によってはバーテンダーが困惑してしまうような要望に求められる アレですね(^^;)。このイマジネーション系(仮)とマテリアル系(仮)、 何か適当と思われる呼び方が見つかったら当てはめるかもしれません。ともあれ大別すると この2つ、あるいは創造の過程で両方の意味を含む事があるかもしれません。少なくともどちらか、 そう ハッキリ言っておきたいのは『そこには制作者の意図がある』と言うことです。材料や作り方、 もしかしたらグラスや提供の仕方においても譲れない拘りが存在するかもしれません。 既存のスタンダードカクテルも最初は誰かの発想、発案から生まれたオリジナルカクテルで、それが 認知されていってスタンダードになった例が殆どでしょう。カテゴリーができあがってそのバリエーション として伝えられたモノは別ですが・・・。
巷にある素晴らしいカクテルのひとつひとつには誕生秘話があると共に、創作者の思いがある筈です。 その日お試しのカクテル。時にはその誕生に思いを巡らせてみるのもいいかもしれません。 そんな時はバーテンダーに訪ねてみるのが一番です。きっと力になってくれますよ。


Numberオリジナルカクテル


世間に伝えられる輝かしいカクテルや、一躍人気を得た高名なバーマンのオリジナルカクテルのエピソード についてはおこがましいので置いておくとして、ここではNumberが作ったオリジナルカクテルについて 戯れ言を。それも今回はNumber初めてのオリジナルカクテルについてです。いくつかのレシピと画像は Numberのオリジナルカクテル にあるのですが、今回のコレは上記ページには載せていないものですね。


SOUTH DREAM 〜 サウスドリーム


1/3 クレームド・カシス
2/3 シュリヒテ・シュタインヘーガー
以上をシェークしてスモールワイングラスに注ぐ。実はこのカクテルがNumber初めてのオリジナルカクテル でした。随分昔、Numberにも人並みに好きな女性がいたんですが(^^;) その当時、こんな事言ってやがったんですよ。

N:『世の中お金じゃないけど、自分の人生 成功していれば・・・そうだなぁ 車は好きだからきっとポルシェは 買いたいなぁ。そのポルシェで迎えに行くよ。何色がいい?

彼女:『赤がいい

ぷぷぅぅ〜(_ _)ノ彡☆Bang!Bang! ま、そんな事があったとか無かったとか(^^;)。 当時は正式なバーマンじゃなくてただの酒飲み。信頼のおける行きつけのマスターの店で 様々なお酒を口にし、 お酒の世界のエピソードを耳にし、未だ見ぬカクテルに思いを巡らせていました。当時はジンがとにかく 好きで、愛するジンベースで作れたらどんなに素敵だろうって思っていたんです。 そして赤いポルシェがキーワードだったんでしょう。オリジナルカクテルを作ろうと思いたってから 半年した頃です。

N:「マスター、シュリヒテってドイツのジンがありましたよね?」

マ:「良いところに気が付きましたね」

N:「じゃあ、好きなストーンフラゴンを2/3にカシスを1/3でシェークしてください。シンプルな組み合わせ ですけど、このレシピは聞かないですよね?シェークで良いと思うんですけど、必要・・・無いですか?」

マ:「いや、比重がありますから的確でしょう。良い組み合わせだと思いますよ」

そうして作っていただいたサウスドリーム。大変満足でした。味は濃厚にして甘いわけですが、アルコールも 高め。ま、味の方は飲んで頂くのが一番として、いずれその道で生きて行こうと決めていましたから、 自分の最初のオリジナルカクテルに、いい加減なものを足跡として残したくないという思いがありましたね。 それでできあがるまでに半年もかけました。非常にシンプルなレシピなのにね。でもNumberは今でも単純なレシピで美味しく、 尚かつオリジナルというものに魅力を感じます。これだけ開拓されていったカクテルの世界で自分の 味覚から盲点をつけるところに高尚さを感じるんです。そういう意味でも今だ好きなカクテルです。 イマジネーションから入って材料を吟味した典型ですね。実は名前は先に決めてたんです、このカクテル。 お酒の勉強始めたばかりに出来たカクテルにしては、なかなか良いと今になっても言えるカクテルです。 夢を追い求める気持ちが、このサウスドリームを作り上げたのかもしれません。
















今じゃ ポルシェって何?って感じだけどね (TT)


カクテルの名前


カクテルには面白い名前がついていることがあるっていう話しは お帰りなさい のぞみの一時帰国 等を読んで頂くとして、かなり女性の名前がついていたりします。また、バーボンウイスキー なんかにイエローロズオブテキスなんてありますけど、西部の荒くれがたまり場にする酒場には  気丈な婦人が給仕をしていたり。どう考えても可憐な女性よりも逞しい筈ですが、そんな『酒場女』 さえ黄色いバラに見えるのかな?なんて話しはバーで良くいわれます。その他デイジー・ポリー・ ポピー・なんて俗語であてると意味合いが変わっちゃう場合があるのですが、かわいらしい女性を イメージした名前の様ですよね?昨今女性のバーテンダーも増えましたけど、元々は男ばかりの 職業にして飲み手も男。そういったお客さんの注文から生まれたケースも多かったと思います。 さて、本当はもうちょっと色々紹介させていただこうと思ったのですが、ちょっと長くなったので 今回出来たカクテルで締めたいと思います。コレです


MINAMIKAZE〜南風


最初はK-Portに対をなすようなカクテルを作りたかったんです。 飲みやすいロングドリンクにして爽やかな青ではなく、暖色系 もしくは『木更津港』に続く『木更津』 をテーマにしたカクテルを。色々模索しているうちに、以前からトロピカクルドリンク、というか インディヴィデュアルのワインカップのようなカクテルを作りたい事を思い出したりもしました。と、いいますか  毎年暑い夏の季節になると飲みたく作りたくなるんですよ。何度もトライするのですが そうこうしているうちに夏が過ぎていく・・・という感じなんですね(^^;) 喫茶店のマスターとして フルーツポンチを作った時にも、パートナーとしてアルコールのあるやつを・・・と思ったんですが とん挫したままでした。そうそうトロピカルドリンクのような類のカクテルを全く作った事が無いか? というとそんなことは無くてですね、千葉県市原市は山小川にある 湘南動物プロダクション ここのレストランでピンクエレファントとブルーエレファントっていう2つのカクテルをプロデュース しました。タイ料理をやめてしまったのでもう無いと思いますけどね。アレ飲んで頂いたカップルがこの世界の何処かにいる・・・そう考えると凄く嬉しいです。 キャリア10年ちょいのバーテン歴しかないけど、それでも最近そのキャリアっていうのを意識するように なりました 余談ですけどね。

さて、気持ちばかりが高ぶってレシピのイメージが全然湧きません。こんな時は作らないのに限るんですが (^^;)慌てて作ってもろくなモン出来ないからね。不意にワインが目に付きました。実はワインのカクテルも 某氏に随分リクエストされていたんです。でも特に目新しいのが浮かばなくてね。それから時々リクエスト 頂くのがここ数年人気のライチのリキュールを使ったカクテル。ディタを使って『ファッシネイション= 魅惑』という意味のカクテルを作りはしましたが、それはある女性のお客様から「ディタがとにかく お気に入りで何処に行ってもお願いするんですけど、他店ではアルコール然としたカクテルに お目にかかれない」という要望から作ったものなんです。どうしても女性向きな素材ですから、飲みやすい ものが求められるのでしょう。Numberは先にしっかり飲み応えのあるレシピから作ったんですね。 それで今度は広くお気軽に口に出来るレシピをと結びついたんです。気をつけたいのは、元々香りなど 個性が強いリキュールだけにイタズラは出来無いなぁという事でした。といいますか、しっかりした ディタの個性を弄り回して無くしてしまわないように、という事です。それらが頭に閃いて出来たレシピが

1. 大型のゴブレットグラスにクラッシュドアイスを途中まで入れ、中層にフルーツカクテル100cc。

2. 再びクラッシュドアイスで満たし上から

3. 好みの白ワイン100ML・ディタ40ML・好みの赤ワイン45MLの順でビルド

4. フルーツをデコレーションしてストロー2本差す

といったものです。最終的に求めたのはディタの香り等個性が生きている事、万人に勧められる飲料である 事。ですね。このレシピの完成にJAIさん達のご意見が大変参考になった事を記しておきます ありがとう ございました。こうしてレシピを明らかにする以前から方々で『インディヴィジュアルカップぽいとかシュリンゲンみたい とか、サンガリーの様フルーツポンチさながら』とかほざいていまたが、厳密にはどれにも当てはまらないかも しれませんね(^^;) ココで詳しく言うのは控えますが。ま、はっきり言えるのはトロピカルドリンク であるということ。また、名前に関しては木更津を意識してK'Afternoon(木更津の午後)とか 氷を使ったロングトリンクスなので時間の経過で味わいも変わるのでTwi-light Symphony(黄昏の交響曲)とか 考えたんですが初めのは言うのに恥ずかしいし、後者はいくらゆっくり飲めるとは言え四楽章前に飲み 終わりそうなので却下(^^;) 覚えやすく 言いやすく、トロピカルドリンクらしいネーミングで、Numberにも縁のある 南風さんからネームを 拝借、名付けさせて頂きました(^^;)。なお南風氏に関しましてはラガービールに 想いをはせて〜南風の詩声もどうぞ。ともあれNEWカクテル 南風〜MINAMIKAZE。興味のある方、まずはお試しください。このコーナー では珍しく画像です。


南風〜MINAMIKAZE


久々のオリジナルカクテルです

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