ヨーロッパには中世の街並みを残す美しい街や城がたくさんありますが、巨石を使った素朴な遺跡も見逃せません。キリスト教以前の古代宗教の遺物もたくさん残っています。失われた時を求めてヨーロッパへ行ってみませんか。 |
エイヴベリー
エイヴベリーのストーンサークルは4000年以上も昔に造られた世界最大のストーンサークルです。この遺跡のいいところは中を自由に散歩できて、石にも触れるし、入場料もとられないということです。現在は遺跡の中を道路が貫通していて、数軒の家が建っています。せっかくの遺跡がこれではだいなしだと嘆く人もいるかも知れませんが、遺跡の中心近くにレストランと小さなホテルがあるのでストーンサークルの中に泊まることが出来ます。また、この遺跡はサークルのまわりを囲う掘の外にも列石が連なっていたり、人工的に造られたシルベリーヒルという小山もあります。 |
オークニー諸島
オークニー諸島はイギリスの北の外れにある島々です。ここには先史時代の遺跡が数多く残されています。スカラブレイの古代の住居跡などは保存状態もよく、きれいな海のすぐとなりにあってロケーションもいいところです。更にここで見逃せないのはブロッガーのストーンサークルとガーネスの円塔、そしてメーズハウという古墳です。
ブロッガーのストーンサークルは緩やかに傾斜した斜面に薄い延べ板状の石が円環状に配置されています。エイヴベリーほどではありませんが規模も大きなものです。遺跡の中は自由に歩き回れます。立石は60本あったオリジナルの半分以下の27本しか残っていませんが、原型を損なうことなく残っています。訪れる人も少ないため遺跡本来の姿に出会えるところです。
ガーネスの円塔はその形がいい遺跡です。最もかっこよく見えるのは上空から見たところですが、これは絵ハガキで見るしかありません。遺跡は3重の堀に囲まれています。堀の内側には住居跡があり、その中心にかつては12メートルくらいあったといわれる重厚な円塔の一部が残っています。
メーズハウは一見すると小さな小山のような古墳なのですが、この中には財宝を略奪したバイキングの落書きやルーン文字が残っています。 |
カラニッシュ
ルイス島は島のほとんどが荒れ地ばかりの荒涼とした島です。この島にあるカラニッシュの立石群は何とも奇妙でかっこいい配列をしています。遺跡の近くにはビジターセンターがあって、周辺の遺跡についても解説してある本が売っているので買っておくと便利です。この遺跡も中に入るのは自由です。中心にあるストーンサークルはストーンヘンジのようにきれいに加工されてはいないけれど、その荒削りなところが北の島の自然の厳しさを象徴しているようです。遺跡の中心からはほぼ東西南北に石の列が並んでいて、北側の列石は2列になっています。サークルの中心には巨石が立っていてその前に小さな窪地があります。ストーンヘンジでは中心に立つことは出来ませんが、ここではそれも出来ます。こういう意味ありげに配列された石の中心に立つとどんな気分になるのか体験してみましょう。 |
ゴットランド
ゴットランドにはバイキングの残した遺跡がたくさんあります。ルーン文字の刻まれたルーンストーンやピクチャーストーン、舟形の環状列石などが島のあちこちに分布しています。特にルーン文字の独特のデザインは神秘的で、それぞれの文字が力を持っているといわれます。この島の遺跡を見て歩くためには地図を買っておくと便利です。TURISTKARTA GOTLANDという20万分の1の地図には自然の名所や遺跡の場所がそれぞれ100ヶ所、事細かに書かれています。ストックホルムにはゴットランド専門の案内所もあります。ストックホルムから行く人はここでフェリーのチケットも手に入れることが出来るので便利です。 |
エーランド
エーランド島も遺跡の宝庫です。観光案内所では島の名所旧跡が詳しく載っている地図が売っています。この島のルーンストーンは野外にあっても保存状態がよく、文字がくっきり残っているものもいくつかあります。他にも城塞跡や舟形環状列石など、見所があちこちに分布しています。 |
カルナック
ブルターニュ半島は巨石文明の跡が色濃く残ってるところです。中でもカルナックの列石はその配列の不思議なことで有名です。列石は10数列の立石が3つのグループにわかれて続いています。西側の大きな石から東に行くにしたがって小さな石へと変わり、次のグループになると再び大きな石からはじまる石の列が3キロにわたって続いています。ちょと疲れるかも知れませんが列石に沿って歩いてみるとその変化がよくわかります。現在は柵で囲まれているため中に入ることは出来ませんが、周辺のメンヒルやドルメンには自然のまま放置されているものもあるので探してみて下さい。 |
ロクマリアケル
ここには知る人ぞ知る世界最大のメンヒル、妖精の石があります。残念ながら今は4つに分断されて倒れていますが、かつては天空を刺すように立っていたといわれます。おそらくその20メートル以上もある高さのせいで幾度となく雷に打たれて崩壊したのだろうと思います。ロクマリアケルには古墳やドルメンもいくつか残っています。 |
アテネ
ギリシャの首都アテネはアクロポリスの丘の上に建つパルテノン神殿が観光のメインになっています。毎日世界中から来た観光客がこの丘に登るので賑やかな場所になっています。ちょっと人が多すぎて静かな場所に行きたくなったらフィロパポスの丘に登りましょう。ここからならアクロポリスの丘を静かに眺めることができます。アクロポリスの丘の南西の方向にあるので逆光にもならず写真を撮るにもいいポイントです。 |
コリントス コリントスには古代コリントスの遺跡とその後方にそびえるアクロコリントスという山の上に城塞の跡が残っています。 コリントス遺跡はアクロコリントスの麓に栄えた商業都市の遺跡です。主に残っているのは古代ギリシャからローマ時代のものですが、遺跡の中でもアポロン神殿は紀元前560年頃に建てられた現存するギリシャ神殿の中でも最古級のものと言われ、後方にそびえるアクロコリントスを背景にすると、とても印象的です。遺跡自体は、広すぎることもなく、1時間ほどで見学できます。 |
サントリーニ島
サントリーニ島は、独特の地形と町並みが美しい島ですが、古代アトランティスがここにあったのではないかと言われている場所のひとつです。 もう一つ、島を見渡せるメサ・ヴノ山頂には古代ティラの遺跡が残っています。ここは、8世紀頃まで栄えたと言われる都市の遺跡です。 |
クレタ島クレタ島の迷宮クノッソス宮殿は怪物ミノタウロスの伝説で有名なところです。どんなすごい迷宮が残っているのか期待のふくらむところですが、現在のクノッソス宮殿は復元された宮殿の一部が残っているだけです。普通の人はまず迷子になるということはないでしょう。だからここでは何か探し物があると遺跡をもっと楽しめるようになります。
ここで探しがいのあるものはイルカの壁画のある女王の間です。オリジナルはイラクリオンの博物館にあるのですが、この宮殿にはかつてそこにあった姿が復元されていて博物館で見るよりいい感じです。 |
ニューグレンジ アイルランドのボイン渓流地域は5000年以上昔の先史時代の古墳や中世の墓地、修道院跡など50以上の遺跡がある地域です。その中でもニューグレンジ古墳は、渦巻き模様の刻まれた巨石や、冬至の日に朝日が差し込む通路などがあり、この地域で一番の名所となっています。 |
ドン・エンガス ドン・エンガスは荒涼とした風景の続くアラン諸島の一つであるイニシュモア島にある不思議な半円形をした要塞の遺跡です。 |
スケリッグ・マイケル ヨーロッパの西の果ての大西洋の荒波の中、異様な雰囲気でそそり立つ尖った岩山のような島、それがスケリッグ・マイケルです。 |
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