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FBI公式文書の私的翻訳:開発区から。

このページは。

Lost Worlds の公式サポートページが Firelight Game Comany のページにあります。
そこに LostWorlds システムの生みの親:Alfred Leonardi による解説ページがあります。
https://firelightgames.com/alfred-leonardi-game-designer/around-the-creative-corner-by-alfred-leonardi/
https://firelightgames.com/lost-worlds-fantasy-combat-game-books/through-the-looking-glass/
内容は『デザイナーズノート』『NOVA時代の旧シリーズを、最新のルールに適応するための追加ルール』と『一部キャラの特徴解説』です。日本ソフトバンク版のキャラに適用できる項目が多いため、翻訳を記載します。

翻訳は友瀬によるものです:怪しいと思ったら原文を参照してください。

開発区から。

by Alfred Leonardi

Lost Worlds の発想は、Pieterのダンジョンを好きなキャラクターで遊んでいるときに生まれました。 (訳注:Pieterをマスターとして、テーブルトークRPGをやっていたとき、ということですね。) わたしは傷だらけになりながらHousecarl庭園を抜け、ダンジョンを幾層も降り、身動きもとれないような通路を進み、頑固で話の通じないトロールのような相手と立ち向かっていった。 そして毒矢の奇襲に傷つき、生き残ることが絶望的となった。Pieterはさいころを拾うと、 おもむろに振ろうとした。
ちょっとまて。なぜわれわれはサイコロの運命に多くをたくさなければならないんだ? ゲームプレイヤーとして、わたしは自分のキャラクターを安全に導く技術を持っている。わたしはそこで考え始めた。『なぜ技術を生かせる戦闘システムを作らないんだろう?』
このようにして、アイデアは芽吹いたのです。

このアイデアは、わたしの思考を2つの方向に導きました。1つに、スイングや突き・ジャンプなど、キャラクターが行うことのできる物理的な行動を意味するスキルの定義。これにより、ゲームは視覚的に表現できるようになりました。 また、スキルには思惑と結果とがあります。それを参照するには現実的なデータが必要となりました。しかし『棍棒を振り下ろそうとしているトロールに対し、騎士が上段切りをしたとき何が起こるか』など、誰も知ることはできません。『旧時代の生成物』学会のメンバーであってもです!(編集注:地方のゲーム退会では見られませんが、自作の鎧や模擬刀を使って中世戦闘の再現劇を行うような人々のことです)。

大学生に互いに棒で叩き合ってもらい徹底的な調査を実施した後、数年後、最初の LostWorldsが一般に公開されました。

Lost Worldsにはどんなキャラクターがいたか?
最初の者たちは1983年に生まれました。Fighter in Chainmail(訳注:日本ソフトバンク版『剣士』)以下数種類のキャラクター達です。最近のキャラクター達と異なり、彼らは名も無く、特殊な能力も持っていませんでした。その後、われわれは互いに大量の対戦を繰り返した結果、彼らの名前・特技・通常装備を公開することは非常に助けになると気づきました。

本タイトルキャラ名特技類通常装備
Man in Chainmail with Sword & Shield
邦訳:剣士
Amulf of Peth Tactic points: 6 sword, shield, chainmail, helm, 3 general items
Skeleton with Scimitar
邦訳:がいこつ男
called "Orts", Saxon for scraps or debris Tactic points: 4 scimitar, shield, 3 general items
Dwarf with 2-handed Axe
邦訳:小人
Tronc of Farrel Dun Luck points: 7 2 handed axe, chainmail, helm, 3 general items
Giant Goblin
邦訳:ジャイアントゴブリン
Dirtag the 'da Wong' of Uc Tactic points: 5 mace, shield, breastplate, 3 general items
Woman with Sword & Shield Grace of Val Tor Luck points: 7 sword, shield, chainmail, helm, 3 general items
Hill Troll with Club
邦訳:ヒルトロール
Gob the boaster Luck points: 5 club, 3 general items
Barbarian with 2-handed Sword
邦訳:バーバリアン
Eroc of Northlund Tactic points: 5 2-handed sword, dressed in fur, helm, 3 general items
Fighter Mage
邦訳:魔術師
Dalclion XII Red Magic points: 10 sword, dressed in robes, 5 general items
Wraith with Sickle
邦訳:ゆうれい男
called "Craven" a cry for mercy Luck points: 8 sickle, 3 general items
Cold Drake
邦訳:恐竜
called "Naud" the bane of Jar Dun nothing Unlimited general items, but unable to use
(may trade items to negate restrictions if opponent agrees)
Hafling with Sword & Shield Timothy Tompkins of Duncomb Luck points: 12 sword, 3 daggers, shield, 3 general items
Lizard Man with Scimitar & Buckler
邦訳:トカゲ男
Paridle 'da Unger' of Uc Luck points: 4 Scimitar, buckler, 2 general items
Man in Plate with Sword & Shield
邦訳:騎士
Burton Langshanks Tactic points: 8 sword, shield, full plate armor, 3 general items
Man with Short Sword & Dagger
邦訳:短剣戦士
Rashni Gil Janus Luck points: 7 sword, dagger, 3 general items
Woman with Quarterstaff Faun le Fey Tactic points: 8 staff, 5 general items
Winged Gargoyle with Schimitar called "Cob" Luck points: 4 scimitar, 1 general item
Unicorn
邦訳:ユニコーン
Ctesias Ogian Luck points: 3 cards any value, 3 general items
Samurai with Katana
邦訳:サムライ
called "Brave One" Tactic points: 6 katana, bone armor, helm, 3 general items
Ninja with Ninjato
邦訳:忍者
called "Night Owl" Tactic points: 10
Gimmick points: 10
Gear: ninjato, 3 general items
Manticore called "Monsta" nothing nothing
Bith Female Cleric - Red & Yellow Magic points: 12 dagger, 7 general items
Hathor Troll with Axe - Tactic points: 4 axe, rocks, 3 general items
Cal Warrior with Sword & Shield - Tactic points: 5 sword, shield, leather armor, 3 general items
Endril Archer with Epee - Red & Yellow Magic points: 10 epee, bow, 5 arrows, leather armor, 3 general items

ガラス越しに見て。

どうやってわたしは LostWorlds達に勝ち・負けてきたか

面白いことに、多くの LostWorlds本は他のキャラクターと比べて、だいたいバランスがとれています (ああ・・・ColdDrake だけは別です)。それぞれの本は長所と短所を持ち、勝利への鍵は「相手がするよりもより上手く、状況を理解すること」です。この観点から、初期の本から現在出ているものまで、われわれが戦う相手を見てみましょう。既に絶版となっている本には「*」をつけておきます。

訳注:この記事は LostWorlds が発売されて間もないころに書かれたもののようで、当時リリースされていたものしか書かれていませんし、「*」に限らず絶版モノがいくつか含まれています。

Man in Chain with Sword and Shield(邦訳:剣士)

シリーズ最初の本であるこれは、公平に見てよくバランスの取れているキャラクターです。
彼はこれといった弱点を持っていません。唯一の弱みは、他の多くのキャラクターにもいえるシステム上の制限:オレンジ行動実施時の打たれ弱さです。これを除けばこの一般的な剣士はいいキャラクターです。

Skeleton with Scimitar

一見、スケルトンは弱く見えます。最大体力が普通の人間が12なのに対してたった7と少なく見え、戦いづらそうです。
しかし騙されずによく見てみましょう。
スケルトンは他の多くのキャラクターに比べ、突きに対して多少耐性があります。またスケルトンは、かがんで自分の骨を拾うことで、体力の回復を行うことができます。そしてもっとも重要なのは、スケルトンは素早くなかなか命中を受けないのです。強烈な一撃を狙わず(オレンジ行動をしないようにして)、相手をゆっくりと刻んでいきましょう。

Dwarf with Two-Handed Axe

ドワーフで他のほとんどのキャラクターと戦う上での基本的方針は、「遠距離を保て」です。
このキャラクターは満足な接近戦能力を持っておらず、また身長ペナルティで威力をそがれます(赤とオレンジの修正値は-1される)。 第二の方針として「相手がダウンスイングを行える状況で、とびすざる行動はするな」があります。この行動組み合わせは、あなたの手に短い棒を残すだけの結果となります(武器が破壊されるのです)。こうなってしまったら、あなたは「逃亡」ルールを見たくなるでしょう。

*Giant Goblin with Mace

ゴブリンの最大の弱点は、彼が勝つため完全な戦略を決定付けています。
身に付けた頑丈なプレートは、胴への攻撃を引っかき傷のように軽減してくれますが、少し視線を下げればゴブリンの弱点が明らかになるでしょう:無防備な脚部です。もしあなたがゴブリンを使うならば、可能な限り青の行動を行いなさい。もしあなたがゴブリンと戦うなら、下段サイドスイングと下段突きがベストの戦略になります。ゴブリンは剣士に比べ少々鈍いですが、より強力でよりタフだということを忘れないでください。

*Woman with Sword & Shield

最初は、彼女の低い最大体力(10しかない)にクレームが集中しました。そして徐々に、人々は彼女が他の誰よりも素早いことに気づきました。 普通のサイドスイングと突きを使うことで、彼女は他のほとんどのキャラクターと戦いつづけることができるのです。

*Hill Troll with Club

あなたはこう考えるのではないでしょうか。35の体力にモノを言わせ、このキャラクターはほとんど誰もを叩き潰せると。 確かに、可能でしょう。
他のキャラ同様、強力な行動に気をとられないようにする必要があり、また機会があれば常に再生能力を利用しましょう。 「激怒」系行動は、相手があなたに関して知るまでは有効な行動でしょう。
最大の問題は、トロールは遅い、ということです。 あなたが勝利を勝ち取るためには、相手のミスを誘うことです。 トロール相手に戦う場合、ベストの行動は突きです。相手を近距離・バランスを崩した状態に保つこと。

*Barbarian with 2-handed Sword:

バーバリアンでは、遠距離の優位性についてドワーフと同じことがいえます。相手も長い武器を使っているのでないかぎり、接近しないようにすること。コンビネーションを使って優位を保ってください。

*Fighter-mage with Magic Sword:

素早い行動と魔法。なにか間違っていますか?
まあ、きちんと武装している相手に対して魔法に頼って身を守ろうとすれば、あなたはあっというまに料理されてしまうでしょう。遅い相手と戦うのではないかぎり、魔法は1戦闘に1度か2度ぐらいのものです (新しい魔法ルールは、このキャラクターにとって助けになるでしょう)。
魔術師に立ち向かう場合、オレンジの行動を行ってはなりません。軽装ということは、たとえフェイントのような攻撃でも、当たりさえすれば深刻なダメージとなるということ。魔術師は早期に高性能な防御魔法(可能なら遠距離で)を使いたいので、最初は相手の力を削るような行動を取るべきです。

*Wraith with Sickle:

みろ!触るな!これがレイス相手時の合言葉です。 キックやパンチ・噛みつきといった攻撃は、自動的に攻撃者の体力を2点、Wraithに与えてしまいます。
ゆえにこのキャラクターは、トロールやユニコーンなどの「肉体を武器にする」キャラクターの天敵なのです。レイスの立場から見れば、「接触」を多用しましょう。これはいい武器であり、同時に重装甲の相手に対する事実上唯一の攻撃手段となります。

The Cold Drake:

このキャラクターは、1vs1での戦い用にはデザインされていません。この「本物の怪物」には悲鳴があがるでしょうし、こいつは4・5人からなるパーティを相手にできるでしょう。
複数のキャラクターで同調して攻撃したり、魔法や特殊効果(SleepingPowderはいい感じです)を多用しないかぎり、ほとんどのキャラクターは負けるでしょう。 この怪物を倒すには、3・4人のキャラクターを使い、毎手番最低1人が突きを、他のメンバーがサイドスイングを行うようにすべきです。上手くやれば、そいつを刻み倒すまでコールドドレイクのバランスを崩しつづけることができるでしょう。

name

特になし。

*Halfling with Short Sword:

これはかって、倒すのがもっともやさしいキャラクターの1つでした。軽装、平均的なスピード、低い身長・・・そこでわたしたちは彼に短剣を着けました。そう、ハーフリング最強のルールは、短剣を投げることなのです。
「短剣を投げる」行動が割り当てられた行動番号ゆえに、ハーフリングの小さな短剣は盾を破壊することもできるのです。
言い換えると、ハーフリングを倒す最良の策は、第一に身長差を生かすこと。第二に短剣を投げさせないこと。鋭く素早い攻撃が、彼を容易に倒すでしょう。

訳注:この説明文では「盾を破壊できる」となっていますが、実際にはハーフリングの短剣投げでは盾を破壊することはできません(FBI公式に確認済み)

続く。
次回はリザードマンと RuneSwordシリーズの予定。その後、FBI,Chessexのキャラクターについて調べていこうと思います。

訳注:そしてこの先はまったく続いていません(笑)

このページは 友瀬 遙 が翻訳を行ったものです。
原本はhttp://www.flyingbuffalo.com/lm1pg2.htmです。
このページは友瀬 遙 によるものです。
URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/lw/dnote.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)