- 3月 1日
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広島、日ハムのキャンプ打ち上げで、現在キャンプ中の球団は近鉄のみとなった。いよいよ、プロ野球のシーズン到来である。
われらが横浜はここまではほぼ万全。主力の故障者は横山くらい。今日の紅白戦でも、正確な数字はわからないが、川村、隆、小宮山、野村、三浦の5枚が揃って好投したという。先日のオープン戦で好投した福盛を加えれば、先発ローテ6枚が順調となる。島田、五十嵐の調子を見るまでは安心できないが、投手力は、昨年よりは良くなりそうだ。
ざっと戦力を見渡すと、やはり読売、横浜、中日とヤクルト、広島、阪神の間には若干の差を感じる。ヤクルトはそれでも打線の爆発次第では優勝までありうると思うが、広島、阪神は1度月間最高勝率を記録するあたりがせいぜいでは。各チームの予想成績はこんな感じか。
- 読売(1-2)
- 横浜(1-4)
- 中日(1-3,5)
- ヤクルト(1-5)
- 阪神(3-6)
- 広島(4-6)
チーム名の左が予想順位、右がその範囲内なら納得するという順位になる。中日は、95%までAクラスだろうと思っているが、序盤の遅れからずるずるとという展開なら定位置(5位)もありうるという予想。その時は、阪神がAクラスだ(笑)。読売に対する評価は高いが、優勝確率は50%程度と踏んでいる。4、5月に読売包囲網が機能しさえすれば、ヤクルトまでの3球団には充分勝機があるだろう。ま、しょせん、オープン戦すら満足に始まらない時点での無責任な予想ではあるが。
とりあえず、今年も大量点差の逆転劇だけを期待して、横浜の試合を追っていきたいと思う。
- 3月 2日
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菊地秀行『古えホテル』(角川文庫)読了。性描写も、暴力も無い、実に静かな幻想恋愛譚を集めた作品集。カバー折り返しや、解説では「ホラー」と呼んでいるが、恐怖の片鱗たりとも感じられない作品が多い。その方向を期待するよりは、美しく淡い幻想譚として読む方が良いだろう。
収録作中では、モラトリアムな青年が、訳知り顔の叔父さんに頼まれて手紙を運ぶ旅の途中で、謎の少女に出会う、「ラヴ・レター」が良かった。
そういえば、昨日の記述に嘘があった。5枚が揃って好投ではなく、小宮山が被安打5で2失点だったらしい。そんな話、Yahooスポーツにも、テレビのスポーツニュースにも無かったのに。まあ、2回で5安打も打たれて、その上1本が本塁打で2失点しかしてないんだから別にいいや。コミーには安定感は期待してないしな。
0点、0点、5失点を繰り返して防御率上位を争う男、それがコミー。
- 3月 3日
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DASACON 3、4月1日開催だけ決定。場所は京都から神戸のどこか。他、何もかも不明。企画も何も見事に決まってないので、3月18日頃までに提案があれば採用されるかも。って、しょせんDASACONだから採用も何も勝手にやればいいような気もするな。
「SFが読みたい! 2000年版」と「SF Japan」を買う。「SF Japan」のアンケートが奥付けの裏になっているのはちょっと。テレカはいらないけど、アンケートの回答だけしたかったんだが。
夕方から、大熊君、小菅君、田中さんと味噌煮込みを食べに行く。今日は、新宿東口の三国一。5フロアあるうどん屋というのは、かなり常識を超えている。うどん屋で「お席は4階です」と言われるとは予想外でしたね。思わず、カラオケ用のリモコンを受け取ろうとしてしまったことである。
肝心の味噌煮込みの味の方は、店構えの立派さに見合ったもの。麺は味噌煮込みとしては若干軟らかいが素晴らしい味、汁もやや甘いが及第点、具も玉子が入ってないという問題を抱えながらも他はほぼ完璧と、各項目、80点前後でまとまっている。味噌煮込み全体としては、75〜80点はつけられる出来でしょう。ただ、夜だと残念ながらご飯がつけられないので、オプションでご飯を付けられるランチで食べる方が良いかも。
その後、中野に戻り、「シュヴァンクマイエルの世界」の最終を観る。ブラザーズ・クェイはやはり寝てしまったが、他は満足できた。全体に通底する、「不安を掻き立てる雰囲気」が最高ですね。この、爽快感の無さがたまらない。
帰宅後、「SFが読みたい!」を座談会だけ読む。海外篇で牧眞司が一人イーガン否定の論陣を張るのが面白かった。共感したところは一片たりとも無いけど。
しかし、あれですね。ほとんどの作品が、「どこが欠点か」という文脈で語られる座談会というのはあまりにもSFファン的ですね。褒めるところから始まっても、結局欠点の指摘に反論しきれないうちに次にいくという。『キリンヤガ』に至っては誰も褒めないんだもんなあ。基本的には「読ませる」ためのものなのだから、「誰か一人は褒める」、「全体の論調は肯定に見える」ってのは重要では。
- 3月 4日
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自業自得の合間を縫ってSFマガジン3月号を読了。せっかく『エンディミオン』の外伝が載っているのに、他の掲載作が後篇と、連載第3回と、第13回と、第3回と、連作第6話じゃ、新規読者を稼げないだろ、などとも思ったが、『エンディミオン』の読者がSFマガジンを読んでない可能性なんて無いから別にいいのか。
しかし、SFマガジン読者に『エンディミオン』を読ませる効果があるかというと、これも難しい。作品紹介も含めてネタバレしまくりだしなあ。SFマガジンの恒常的読者でかつ、『エンディミオン』『覚醒』両方の既読者という奇特な人向けのサービスだと考えるのが無難か。うーむ、閉じているなあ。
定常記事の中では金子隆一のサイエンスコラムが面白かった。周囲の物質に作用して、それを自分と同質のものに変えていく粒子ストレンジレット。かっこいい。
週刊少年チャンピオンを眺めていてふと思ったのだが、読売は、なぜ(作中で)微笑三太郎を正捕手にしていないんだろう。村田が入って清水が外れるよりは逆の方が長嶋采配っぽいと思うんだが。
夕方からユタ。忙しいので作業できないと聞いていた一部の方は何事かと思うかもしれないが、それとこれとは話が別なので仕方が無い。
参加者は、添野知生、林、三村美衣、小浜徹也、山本和人、SF人妻、大森望、堺三保、藤元直樹、宮崎恵彦、高橋良平、柳下毅一郎、さいとうよしこ、福井健太(登場順、敬称略)。聞いていた中で主な話題は、「SFが読みたい! 2000年版」、「SF Japan」、『虚無への供物』限定愛蔵版、プレステ2、宇宙怪談など。『虚無への供物』限定愛蔵版の現物はやはり目も眩むほど豪華だった。六万五千円の1冊本はさすがに畏れ多くて触れないや。
「SFが読みたい! 2000年版」ネタで私的ヒットだったのは、表紙中央の女の子が手に取った本は何だと思うかで性格を占う、青背占い。「『キリンヤガ』だと思ったあなたの性格はダンボハナアルキ」って、何ですかそれは。
あと、SFM4月号掲載のウィリアムズ「バーナス鉱山全景図」が少し話題になった。ラストの「主人公が双子である」という記述にはどんな意味があるのだろうというもの。「時間の歪みといえば相対論、相対論といえば双子のパラドックスだから」という説があるそうだが、それもなんだか。わかった方がいれば教えて頂きたいところだ。
- 3月 5日
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自業自得の合間を縫って近所の書泉に行ってみると、レジ奥に早川の最新文庫目録があった。複数あるので、くれ、と言えば貰えそうだったが、何も買わずにそう言うのも気まずい。しかし、ざっと見渡してもどうしても買っておくべき本は見当たらない。ってわけで、『日本ミステリー事典』『海外ミステリー事典』(新潮社)を購入。資料はいつ買っても無駄にはならないからこれでいいのだ。自分がミステリをほとんど読まないという些細な問題はあるが。
さて、何はさておき文庫SFの目録落ちチェックである。今年はなんだか薄くなったという評判も聞いていたので、期待してチェックしはじめたのだが、これが大当たり。本当に大量に無くなっていた。久々の大絶滅である。
前回から今回の間の新刊は13作、18冊。復刊(というか増刷分)は2作(前回の目録で落ちたばかりだったはずのアシモフ『永遠の終り』とマキャフリイ『キラシャンドラ』)。目録落ちは50作、60冊。タイトル数で35、冊数で40の減少となった。現在のハヤカワ文庫SFが330タイトル前後であることを考えると、この数字自体もかなり大きい。しかし、より衝撃的なのはその内訳である。
今回の目録落ちは、具体的には以下のようになる。
- アイザック・アシモフ
- アシモフ初期作品集
- カリストの脅威 1996
- ガニメデのクリスマス 1996
- 母なる地球 1996
- アンダースン&ビースン
- ポール・アンダースン
- ロブ・マグレガー
- ジョン・ウィンダム
- トム・ゴドウィン他
- ジョージ・アレック・エフィンジャー
- オースン・スコット・カード
- ジョン・W・キャンベル・Jr
- アーサー・C・クラーク
- ジョン・クレイマー
- エイミー・トムスン
- イヴォンヌ・ナヴァロー
- ラリイ・ニーヴン
- ノウンスペース・シリーズ
- 中性子星 1980
- プロテクター 1978
- 太陽系辺境空域 1979
- 地球からの贈り物 1979
- プタヴの世界 1983
- ジェフ・ヌーン
- ジョン・バーンズ
- ロバート・A・ハインライン
- スターマン・ジョーンズ 1979
- 愛に時間を1〜3 1984
- 未来史・作品集
- デリラと宇宙野郎たち 1986
- 動乱2100 1986
- ガニメデの少年 1987
- ウロボロス・サークル 1996
- 落日の彼方に向けて 上下 1997
- スティーヴン・バクスター
- ジーリー・シリーズ
- フラックス 1996
- 虚空のリング 上下 1996
- エドモンド・ハミルトン
- キャプテン・フューチャー
- 挑戦!嵐の海底都市 1971
- 暗黒星大接近! 1971
- 太陽系七つの秘宝 1972
- 謎の宇宙船強奪団 1972
- ロバート・L・フォワード
- グレッグ・ベア
- グレゴリイ・ベンフォード
- アン・マキャフリイ
- プライム・シリーズ
- ペガサスに乗る 1995
- ペガサスで翔ぶ 1995
- イアン・マクドナルド
- ロバート・F・ヤング
- ルーディ・ラッカー
- 宇宙英雄ローダン
- 聖なる島への旅路 1995
- カピンの最後通牒 1995
- 恐怖の楽園 1995
- エルトルス人の遺産 1996
- 三惑星ゲーム 1996
ご覧のようにかなり衝撃的なタイトルが並んでいる。特に、正続『リングワールド』以外のノウンスペースが壊滅したという事実は特記すべきだろう。比較的安全と考えられていた能天気ハードSFもついに整理の対象になったわけだ。聖域はないという感覚はますます強まっている。また、『火星夜想曲』が、わずか3年足らずで目録落ちというのも目立つところだ。全く話題にならなかった本ならともかく、各種年度ベストを争ったこの作品ですら3年持たなかったという事実は、バックリストの存在に対する信頼感を失わせるに十分なものがある。すでに10年来言われていることであるが、文庫は2年店頭に並ぶ雑誌に過ぎないのだから、読むかもしれない本は出て半年以内には買っておけということなのだろう。
しかし、この状況で、過去の名作がどうの、読書の伝統がどうのと言っても空しくなるばかりだよな。
- 3月 6日
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大森掲示板で話題になっているSF・ミステリ関係者生年表だが、パチモノ(大森望黙認)のSF/ホラー/ファンタジー漫画家生年表を作ってみた。大森掲示板への書き込みもチェックしているが、できれば僕宛にメールで情報を頂けるとありがたい(って、ここに書いてもな)。なお、漫画家限定なので、アニメ関係者はフォローしていない。
今日も今日とてオープン戦。昨日は、新人2人が好投するも、戸叶があまりにも彼らしい不用意な一発を浴び敗戦。今日は、終盤までほとんど問題の無いゲーム展開ながら、中継ぎエース島田が2回5安打と不安を覗かせた。3月一杯は勝ても負けても不安を感じる日々が続く。
- 3月 7日
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先日の記述に対して、たかはしさんからクローズドMLのメールで突っ込みが入る。
文庫を2年も店頭に並べてくれる本屋は少ないと思う。それはほとんどバックナンバー扱いでは。
そうかも。目録に載っている間なら高田馬場の芳林堂(名古屋なら杁中の三洋堂)クラスの本屋を2、3軒廻れば見つかるし、と思っていたが、そんな本屋はそう何軒も無いか。
オープン戦は続く。例によって安打数の半分も得点できない効率の悪い試合をやっていたらクローザー候補の矢野が連打を浴びての逆転負け。矢野は負け癖を払拭することが先決やね。
SF/ホラー/ファンタジー漫画家生年表に一峰大二(『ウルトラマン』他)、まつもと泉(『きまぐれオレンジ★ロード』(笑)他)、清水としみつ(『MAICO 2010』他)、富沢順(『企業戦士YAMAZAKI』他)、望月峰太郎(『ドラゴンヘッド』他)を追加。せめて今の3倍はリストアップ出来ないと使えないので情報を乞う。
- 3月 8日
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帰りがけに芳林堂に寄る。「このエス」ベストを並べた平台が出来ていたのは、早川にとって良いことであろう。ただ、調子に乗って『順列都市』の帯まで「このエス」3位に変えるのはどうだろう。「本の雑誌」鏡ベスト1位の方が宣伝効果がありそうな気がするんだけど。
SF/ホラー/ファンタジー漫画家生年表に白土三平、山上たつひこ、おおのやすゆき、原哲夫、三浦建太郎、岡崎武士を追加。白土三平をSFと呼ぶのはさすがに躊躇われるが、まあ外の世界の年代を示す指標とでも思っていただきたい。
- 3月 9日
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非常にありがたいメールが2通届く。
一通目は細井さんから戴いた、SF(中略)漫画家生年表の追加分。新たに36人を追加しました。そう、この人が知りたかったんだよという作家が多かったのもありがたいんですが、何より前谷惟光先生の名があったのが私的ヒット。そりゃ確かに『ロボット三等兵』はSFだよな。
もう一通は濱田さんから戴いた「アダムには三人の兄弟がいた」の初出情報。New Mexico Quartery Autumn/1960に確かに掲載されていたらしい。これで、この問題は無事決着がついた。ありがとうございます。
みなさまにおかれましても、SF(中略)漫画家生年表の追加データと、「みにくい海」初出情報はまだお待ちしてますんでよろしくお願いします。
- 3月10日
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先日来、どうも体調が悪い。頭が重く、のどがいがらっぽく、鼻水が止まらず、目がやや鬱陶しい。まったく原因はわからないが困ったものである。
体調が良くないってのに、仕事が忙しい。まあ、忙しいのは自業自得と諦めるにしても、締切りが2週間弱早まるというのは何とかならないか。しかも、3週間後だったはずの締切りが来週になるっていうのは。困ったものである。
そんな状況で電車に乗っていたら、とんでもないことになってしまった。いつものように電車の中で寝ていたのだが目が覚めてみると、そこは原木中山だったのだ。東西線の駅名も知らない非常識な方にはなかなか驚いていただけないかもしれないが、原木中山といえば、僕の降車駅西葛西の6駅向こうである。6駅。ひかりでいえば、名古屋で降りるつもりだったのに、博多についてしまったようなものだ。これがのぞみだった日にはどんな酷いことになっていたことか。考えるだに恐ろしい。困ったものである。
帰ってみると、昨日ラファティに関する情報をお寄せいただいた濱田さんから、New Mexico Quarterly誌の該当部分のコピーが届いていた。濱田さん、ありがとうございます。
早速目次を見てみると、幾つか不思議な点があった。一つはページが226ページから始まること、もう一つは(c)UNIVERCITY OF NEW MEXICO PRESS, 1961.という記述だ。前者は良い。科学系の論文誌でも通年でページ数を振ることは良くある。問題は後者だ。なぜ、1960年秋号の出版年が1961年なのか。一番簡単な考え方は「目次の誤植」という奴だが、残念ながらそうは行かない。表紙にちゃんとJUN-9 1961のスタンプが押してあるのだ。となると、次に考えられるのは実出版年と、雑誌の名乗りが一致しない日本の雑誌の1月号のようなケースだがそれにしても過去の期日を名乗るのは解せない。他には……、謎は深まるばかりである。困ったものだ。
SF(中略)漫画家生年表にジャンプ出身者を15、6人追加。岡野剛の若さには驚いた。「AT Lady!」を描いていたときって、二十歳そこそこだったんだ。困っ……別に困らないか。