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□USロボット&機械人間株式会社(US Robot&Mechanicalman)
ロー
レンス=ロバートソンなる人物が1982年に設立したロボット製造販売企業。その歴史はロボット開発・発達の歴史そのままであったと言っていい。単にロ
ボット開発に携わるばかりでなくロボットの関係する宇宙開発、恒星間航行研究にも関わり、ロボットに対する世間の反感から法律的規制を受けながらも「ブ
レーン」や「マシン」の開発を通して政治的にも深く関わる大企業へと成長した。その成長には専属のロボット心理学者であったスーザン=キャルヴィン博士の
存在が大きいが、彼女の死後も地球上のロボット技術を独占するほど高い技術力を誇った。
□ヨーロッパ地区(The Europa Region)
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世紀の地球連邦の一地区で、ロシアとイギリス諸島を除くヨーロッパ全土および地中海沿岸、さらにアルゼンチン・チリ・ウルグアイなどの南南米地域を領域と
する。面積は400万平方マイル、人口3億人、首都はジュネーヴ。かつては世界文明の中心であったが人口も減少し地域の活性化に欠ける傾向にあり、経済的
にも北方地区の従属地域と化している。「災厄のとき」では副統監としてマダム・セジェコフスカが登場する。
□陽電子頭脳(positronic brain)
ロボットの頭脳部分で、ごく初期のロボットからちゃんと組み込まれていたようである。20世紀半ばに電子計算機がめざましく発達したが、80年代、のちに
USロボット社の創業者となるローレンス=ロバートソンが従来のリレーや光電管をプラチナイリジウムの海綿状に置き換えることで「陽電子頭脳」を開発し
た。
「われ思う、ゆえに・・・」で陽電子頭脳の描写が見られるが、それは「球形のプラチナメッキの被膜に覆われており、その精妙で不安定な構造の中に綿密に算出された神経回路が組み込まれている」という。この頭脳のおかげでロボットは生まれた時点で一定の知識を与えられている。「うそつき」中のピーター=ボガートの発言によると一個の電子頭脳を作るには75234の工程が必要で5から105にわたるファクターが全て正常でなければならず、一つでも狂っていれば廃棄されるという。
その後急速に発達し、最終的にほとんど人間並みの判断力を持つようになるが、この陽電子頭脳内に「ロボット三原則」は基本的に変化する事無く組み込まれ続けている。
□陽電子場(Positronic field)
「野うさぎを追って」で登場するマルチ・ロボット「DV5号」はこれを使ってサブロボットに
命令を与えるという。しかしこの「陽電子場」がいかなるものであるかを知るロボット工学者は「USロボット社」内には一人もいないという。「迷子のロボッ
ト」でのボガート博士の説明によると、この陽電子場で各種方程式の計算が行われ、その解でロボットは判断・行動を行うようである。
□四つの王国(The Four Kingdoms)
「第一ファウンデーション」の初期に惑星ターミナスの周囲を取り囲んでいたアナクレオン、スミルノ、サンタンニなどの独立封建王国。「豪商」の記述からするともう一つはロリスらしい。
いずれもトランター銀河帝国のアナクレオン太守管区に属していたが帝国の衰退に伴い独立し、国王と貴族の支配する王国となった。四つの王国は初期には近隣
同士で戦争も行ったが、「第一ファウンデーション」の巧みなバランス外交により勢力は均衡して共存する形になった。技術的には原子力を早くに失い、そのた
めにターミナスの先端技術(宗教的神秘性を付加されていた)を導入したが、その結果ファウンデーションの支配下に置かれることとなった。その後ファウン
デーション紀元100年ごろに王政は解体され、第一ファウンデーションの最初の属領となっていった。
第一ファウンデーションに併合されたのちはスミルノ出身のホバー=マロウのようにターミナス市長としてファウンデーションを指揮する立場の人物も出るなど、第一ファウンデーションの中核を担うようになってゆく。
□ヨハン=リー(Yohan Lee)
ターミナス初代市長サルヴァー=ハーディンの腹心。ハーディンより四つ年上のファウンデーション紀元14年生まれと推測される。ファウンデーション紀元50年のサルヴァー=ハーディンの権力奪取のクーデターの際にはその実行部隊を指揮した。ハーディンと共に「百科事典編纂者」「市長」の2編に登場。