2003 アイドラーズ・もてぎ12時間+1分耐久レース

さぁ、いよいよ俺の番だ。とはいえエンジンは病み上がり。無茶はできないがかといってあまり抑えて走るのはかえって危険だ。しかも慌ただしくピットアウトしたために左右のミラーを全く調整していないので後ろが見えない。とりあえずルームミラーを調節して、コーナーの度に教習所ばりの大げさな左右後方確認で後続車に注意しながら走る。

最初の周の俺レブリミットはとりあえず4000回転とした。早めのシフト、レコードライン(っぽく跡が付いてる所)は後続車が居るときはなるべく空けて、急激なラインの変更に注意して走る。もちろん5秒おきにメーターを注視。大丈夫、油圧は正常だ。油温も水温も上がらない。そりゃ全然回してないもんね。エンジンからもイヤな音は聞こえない。大丈夫、順調だ。

コントロールラインを通過する際、チームのメンバーに親指を立てて問題無いことをアピール。翌周も意識をコースとメーターと周囲のクルマ全てに集中し(大学入試でもこんなに集中したことは無かったぞ・笑)、徐々にペースを上げていく。試しに(ていうか我慢できず)ヘアピンの立ち上がりで2速でレブリミットまで引っ張ってみる。5500回転を過ぎた頃からやはりタペット音がカチャカチャと大きくなるが、サージングを起こしている感じではない。シェイクダウンの時に踏み込んでみたとき程のトルクは無いが、とりあえず順調だ。次の周は全体的にブン回してみたが水温/油温ともに上昇する気配は無い。これは行けるかも・・・!

撮影:チヨケン

予定通り3周でピットイン。AOKIさんはくたばっているらしい(爆)。そりゃそうだ。でもマシンは至って順調、このまま行けることを伝える。とりあえず次の給油まで引き続き様子を見ながら走ってみることに。もちろんミラーの位置も直した。

様子を見ながら、とは言ってもやはり我慢できない(爆)。こっそりみんなの目の届かない場所で頑張り始める。しかし、茂木のコースと49号車のギヤ比が全く合っていないことに苛立ちを覚え始める。このクルマは直線の多いコースであることを見越して最高速重視のヨーロッパ仕様ファイナル(2.76)を組んであるのだが。ヘッド降ろす前のパワーならばもっと走れるのかもしれない。

茂木は直線が多いとはいえ、それらを曲率の高いコーナーで繋いだ典型的なストップ&ゴーなレイアウト。決して高速コースではなく、速く走るには如何にコーナーでのスピードを殺さず次のストレートに繋げられるか、が重要だろう。

2まで落とすと吹けきってしまい(7000回転まで吹かしちゃいました)、3で無理なく曲がれるスピードに落とすとトルクが足りずに加速しない。やはりシェイクダウン時よりもパワー/トルク共明らかに落ちている。もどかしい。3速の速度域はかなり高い。そのまま突っ込むとタイヤが音を上げる。スプリントならばそのまま突っ込んで振り回してしまいたいところだが(足回りは完璧、思うままに安心してコントロールできる!)タイヤの消耗を抑えなくては、という問題も大きい。2重3重のジレンマ。何度か我慢できずに突っ込んでカウンター大会になったり片輪グラベルに突っ込んでスピンしかけたりもしたが、その度素晴らしい足回りに助けられて立ち直ることができた。

撮影:チヨケン↑↓→

裏ストレートでは3速吹けきって4速でも結構引っ張ったので160km/hくらいのトップスピードは出ていたのでしょう。そこから25RのVコーナーへの侵入は確かに怖かったけど、エスケープゾーンが大きいし見通しが良くて心構えができる分結構大丈夫だった。反対に皆に言われていたとおりキツかったのが5コーナー。突っ込みすぎると出口が厳しい。次に高速コーナーが控えてるからここで失速すると致命的。随分翻弄されました。

シフトも2速の入りがやや渋い。そんな状態でのベストタイムは3分2秒台。まぁまぁってトコでしょう。もう1回走れれば、も少しタイム上げる自信あったんだけどなぁ。

のべ15周程走りきってピットイン。水温/油温/油圧等全てが正常であり、全然OKであることを伝えてバトンタッチ。AOKIさんにも現状を報告し、パドックに戻ってみるとかえる隊の面々が(笑)。応援ありがとう!

朝からタイムキーパーなど手伝ってくれたJARAさん&ユウコさんもありがとう!毎周ピットから手を振ってくれたのが見えて元気が出ました。

マシンも順調に周回を重ねている。とりあえず最後まで走りきる目途がついた。

その後は順調にドライバー交代&給油を繰り返し、じわじわと追い上げる。雨も降らず、気温も上昇せず、多くのマシンは大きなトラブルもなく淡々と走っていたため、3時間近くピットに入っていた我々は相変わらず後方集団だ。こうなりゃ完走狙いで楽しくみんなで走ろうじゃないか。

応援に来てくれたHiroくんとJARAさん&ユウコさん夫妻。色々手伝っていただいてありがとうございました。ちとお疲れのようで。

かみやんさんも限界をとうに超えた体調でよくお越しいただきました。来てくれただけで嬉しいです。何て心強い!

緊急ピットインの最中にはFURUさん、おのしゅうさんも激励に訪れてくれました。YOKOさん、sinopapaさん、差し入れありがとうございました!

オーバーヒートの後遺症か、ラジエーターのガスキャップが破損、毎回大量のクーラントを補充していた以外は至って快調。3分を切るタイムが普通に出始めた。ピットに止まると下側にクーラントやオイルが漏れて染みを作るが、この程度なら可愛いもの。漏れるのは入っている証拠です。

一度、ピットイン予定周回にマシンが現れず、全員が凍り付く。コース上のモニターにも映し出されておらず、結果5分以上じらされたが、スピンアウトしただけで車体に大きなダメージも無く無事帰還。

高橋さんも走る。右の写真には、赤いスーツを着た・・・え?総監督も走るの(爆)?

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