酒と薔薇の日々スペシャル 四国・岡山地ビール行脚報告

シーランドビール(98/10/1)

9月に行った「四国・岡山地ビール行脚」の第1話です。

そもそも何で四国まで行こうと思い立ったのか、それは「明石海峡大橋」を渡るためだったのだ。
「橋ができたら渡りに行こうね」と、2年も前からOFF中毒仲間たちと約束していた。それがこの時期になり、また、酒が嫌いじゃない奴が多いだけに、地ビール巡りがくっついたというところ。だから、本来の呼び名は「明石海峡大橋OFF」であって、地ビールメインではないのだ。しかし、「明石海峡大橋」は、高速バスで、さらりと通りすぎてしまい、あまり感動がなかったのは確か。橋なんてものは、遠くから眺めるほうがロマンチックね(笑)

出発は9月12日。3泊4日の長旅。
だというのに、朝9時ちょい発の新幹線の中から、しっかりビール飲んでしまうところが、おばさんを通り越した「おやじモード」。
新大阪に着くまでに、2本で抑えたのは偉い(笑)
新大阪で在来線に乗り換えて大阪へ。そこから、橋を渡って淡路島までが、高速バス。途中神戸のあたりは渋滞したけれど、橋は、がらがらに空いている。せっかく作った橋が、こんなじゃ儲からないだろーにと心配になるほどだ。サービスエリアしか混まない「東京湾アクアライン」を思い出す。
神戸のあたりは、クレーンが目立ち、まだ復興中なんだなということを、実感。
神戸も、酒、肉、中華料理、ケーキがおいしいところなだけに、通りすぎるのがちょっと惜しまれる(笑)<欲張るなって?

淡路島に渡るのは、初めてのこと。
でっかい島だけど、海あり山あり畑ありの風景は島らしくて楽しい。

さて、私たち関東出発組4名+中部1名と関西出発組2名&四国出迎え組3名の待ち合わせだが、それが「シーランド倶楽部」という地ビール屋だったのだ。
高速バスから路線バスに乗換え、降り立ったところは、何もない田舎の風景。
果たしてこんなところに地ビール屋があるのか、と一瞬不安になったが、一渡り見渡すと、地ビールののぼりがはためいているのが見えた。

まんま「工場」のような建物の2階に上がると飲めるスペースがあって、そこにはもう、皆さん勢ぞろいしていた。

さぁ、飲むぞ!(笑)

ここのシーランドビールは、ドイツバイエルン地方の下面醗酵によるラガータイプとのこと。
能書きによると、
「ビール純粋令に基づき麦芽とホップ、水、生酵母だけのレシピです。濾過・火入れ・殺菌は一切行なわないので、酵母が生きてます」とある。
4種類あるらしいが、今回飲めたのは、3種だった。
それぞれドイツ語の金属名が付けられているところが面白い。

・メッシング(ピルス) 450円(330ml)
「真鍮の意味、キレ味の良いまろやかなのどごしです」
酵母が生きてるらしく濁っている。色は意外と濃いめ。
フルーティな香りがあってすっきりしているけれど、ちゃんと苦みもある、飲みやすくて味のあるビールだった。私のイチオシ。

・クッパー(ダーク) 450円
「銅の意味、深みのある味わいと豊かな香りです」
甘い香りのする香ばしいビール。でも、私にとっては、少し焦げ臭く感じてしまう。コクのあるしっかりした味のビールが好きな人にお勧めかな。

・ヴァイツェン(シーズナブルビール) 550円
「小麦麦芽を仕込んだ甘い香りとまろやかなキレ味の喉にもやさしい味わい豊かなホワイトビール」
季節限定のビールらしい。ヴァイツェンのある季節で良かった(笑)
一言で言って「さわやかなヴァイツェン」。小麦の独特の香りはあるけれど、糠くさいまったり感がなくて、くどくない。暖かいとき向きかもしれない。

もう1つニッケル(スタウト)が、あるらしいが、今回はメニューに見当たらなかった。黒ビールなのだろうと、予想はつくけれど、残念。

どれもなかなかおいしくて、満足できた。
つまみにとった「ヴァイスヴルスト」が絶品!
ふわっと柔らかい白いソーセージ。ヴァイツェンには、これを合せるのが決まりとされているソーセージなのだが、今まで本当においしいヴァイスヴルストにお目にかかったことがない。ここのは、初めて出会ったホンモノのヴァイスヴルストとして、感動があったことは、記しておかねば・・・。

地ビールは、通販もやっているし、阪急百貨店で買うこともできるらしい。
けど、瓶入りよりも、できたてナマのほうが、数倍おいしい。
こないだ瓶入りを飲んでるだけに、断言できちゃう。

シーランドビールの醸造元は、「株式会社淡路島ホーフブロイ」だが、発売元は、「株式会社東洋長」となっている。
もともと「東洋長」という日本酒を造っている蔵元が母体になってできた地ビールとのこと。その日本酒も、ぜひ飲んでみたかったな(笑)

そこにある全種類のビールを飲んでみなければ気が済まない面々が揃っていることもあり、ここに夕方までずるずる居着いてしまったが、そろそろ四国へ渡ることになる。
ここから関東組は、四国の方の車に乗せていただいたのだが、乗せてもらうだけの気楽さから、けっこう酔っ払っていたような・・・(笑)

ずるずるしていたため、鳴門のうず潮観光の船が終わってしまい、展望台から鳴門大橋&うず潮を見学。鳴門大橋を渡りながらもうず潮はちゃんと見えたし、船にヨワい私としちゃ、良かったかもしれない。
しこたま飲んだあと船に揺られたら・・・・
気持ち悪くなって夜飲めなくなる(笑)
展望台から沈む夕陽を眺め、遠くにやってきた気分をほのぼのと満喫したら、あとは、宿に入って大宴会するのみ!
まだ1泊めである(笑)<肝臓が持つのか?!

なお、淡路島には、「あわぢびーる」という地ビールもある。
淡路ハイウェイオアシスの「ポンテメール」という店で飲めるらしい。
そんな高速のSAで、地ビールなんか出して良いんかいな?
また、「阿波うず潮ビール」なんてものも、鳴門のあたりにあるようだ。
次回は、そこらへんも探訪に行きたいなぁ〜


道後ビール(98/10/2)

徳島市内の宿に入り、一息つくと、もう宴会の時間だ。
ちゃんと貸切りの「宴会場」に、1人1人のお膳が並べられている。
これぞ正しいニッポンの「ザ・宴会」という雰囲気。
広い部屋の端と端に向かい合わせに2列に席がしつらえられているのだが、離れているのが寂しい。
ずるずるっとお膳をずらして、部屋のすみにみんなでかたまる。
仲居さんには、ちょっと笑われたかなぁ〜

宴会料理は、さすがにボリュームがある。
ビールが入らないほどだ。
それでも、瓶ビールをさしつさされつ手酌もしつつ、それなりに飲んだか(笑)

飲むやつ食うやつ喋るやつ、総勢10人もいると宴会らしく賑わう。
が、さすがにおなかいっぱいになり、インターミッション。
お風呂入って、その後、部屋でまた続きをすることになった。

風呂上がりに部屋で飲んだのが、「道後ビール」。
これは、その名の通り、道後温泉の地ビールだ。
今回地元幹事の1人だった風魔氏が、わたしのお誕生日祝にと、松山で買ってきてくれたもの(違った?(笑))。

可愛いボトルに入った道後ビールは、2種類。
ケルシュタイプとアルトタイプ。
どちらもドイツ風の上面発酵酵母使用タイプ。
アルコール分は、約5%。

・ケルシュタイプ
通称「坊っちゃんビール」。
フルーティで飲みやすい、けれど甘さのないマジメな堅い味。
愛媛の人には真面目な人が多いんだと、出身者の何人かから聞いたことはあるけど、関係あるのかしら(笑)
味わいよりも喉ごしの気持ちよさを重視したビールなのでしょう。

・アルトタイプ
通称「マドンナビール」。
色合いのわりに、意外と軽い。風呂上がりに似合うビール。
苦みはあるけれど、喉ごしの良さで、さらっと飲めてしまう。
私はケルシュのほうが好みだけれど、どちらも「温泉に入ったあとにグイっと飲む」ビールとして仕上げたという印象が強い。

もう1つ、イギリス風スタウト、通称「漱石」というのがあるらしいけれど、それは、次回、道後温泉に行って飲むことにしましょ。
道後蔵酒なんていう日本酒もあるらしいし、純米吟醸の「エメラルドの伝説」っての、ぜひ飲んでみたい(笑)

そうです。次回があるのです!
来年の5月に、四国と本州を結ぶ橋が、もう1つ完成する。
「今治・尾道ルート」。
何故、橋がかかる度に行かなくてはいけないのか、それを深く考えるのは止して、前向きになるわけで・・・・。
来年以降にまた、四国に足を運ぶことになるのは、どうやら確か。
その際には、今回回れなかった愛媛を中心に遊ぶことになると思う。
というわけで、風魔さん、道後ビールありがとう、そして次回の「道後温泉&尾道散歩OFF」の幹事、よろしくです(笑)

さて、飲んべがうだうだ言いながら「道後ビール」を味わっている間、さっそく当日デジカメで撮った画像をノートパソコンに取り込んだり、フロッピーにコピーしたりと働いている人たちもいる。
「OFF会」ってものがまだ新鮮だった3年前、重たかったノートパソを飲み会に持ち込む人が少なくなかった。みんなで寄せ書きUPしたり、夜中にこそこそと報告UPしたり、それなりに活用したもの。カラオケ屋で、他のコンセント引き抜いてまで電源を取って使ってた猛者もいたのだ。
ところが最近のOFFでは、ノートパソを見かけることがなくなった。今回、久々に2台のノートパソが登場して、みんなで寄せ書きUPする「OFF会らしい(?)」ことができて、楽しかったかな(笑)
あ、寄せ書きのUP先は、「ROSE GARDEN」の掲示板だ。これなら、誰にも迷惑かけないもんね(笑)

ビールがなくなると同時に、みんな「おやすみモード」に入る。
今回のOFFの地元幹事総優さんが気をきかせて用意してくれたクーラーボックスに入ったビールも、底をついてしまった(総優さん、ありがとう)。

次の日は、「こんぴら参り」。
体力使う日だから、朝まで遊ばずに、ちゃんと寝たぞ!
う〜ん、飲んでるだけの日だったような気がするけど、ま、いいよね(笑)


讃岐麦酒(98/10/2)

朝までずるずる飲まなかったおかげでさわやかな目覚めの2日め。
9月13日の日曜日。
さっそく昨夜と同じ宴会場での朝食。
席も昨夜と同じ「宴会仕様」になっている。
何だか1杯飲みたい気分(笑)
宴会の時に「焼き肉」に使った固形燃料で温める陶板焼きが、また出ている。
でも蓋を開けても、何も入っていない・・・・はて?
生卵が2個添えてあって、それを自分で目玉焼きにするのだそうだ。
う〜ん、洒落てるのか手抜きなのか、よくわからん(笑)
まぁ、スクランブルエッグにする奴やら、ハムエッグにする奴やら、好き勝手にできるからいいのか。
私は、ハムエッグにした。
半熟の黄身をご飯に乗せたいからと、お箸下手なくせにあせったのね、陶板をがちゃんと火から落としてしまった。
ただでさえない運動神経が、朝は極端に鈍いのだ。
家でも、やかんを取り落として火傷して以来、ドリップコーヒーをやめてインスタントしか入れないようにしてるし、朝はちょくちょくドジを踏んでいる。
熱いのを片付けてくれた世奈さん、ありがとう、お世話かけました。
それでも中身は無事で、どろっとした卵の黄身をご飯にまぜてお醤油かけてぐちゃぐちゃにして、おいしく食べられた。こういう下品な食べ方するとおいしいよね!

この日のルートは、屋島→こんぴらさん→瀬戸大橋のふもと。

屋島というのは、源平合戦の古戦場だったりするわけなのだが、歴史皆無の私の教養では、まったくピンと来ない。<もったいない
青い海、浮かぶ緑の島々という景色は、瀬戸内ならではの見飽きることない美しさ。ぼうっと眺めているだけで楽しいのだが、それにしては暑すぎた。
横浜は、そろそろ秋の気配が忍び寄ってきてくれてありがたやと思っていたのに、四国に来たら、また夏に逆戻りしてしまった。景色を楽しむより、日陰を探したいドラキュラ体質(笑)

でも、屋島の展望台では、ちゃんと「正しい観光客」をした。
「かわらけ投げ」というのにTRYしたのだ。
おちょこをひらぺったくしたような素焼きの瓦を、崖から投げるという爽快なイベント。斜め下に見える「輪っか」にうまく通ると、厄払いができるらしい。
3度目に投げた瓦が、ちゃんと輪をくぐってくれたので、きっとイイコトがあるに違いないと、脳天気に喜ぶROSE(笑)
迷信のたぐいは信じないけれど、都合の良いことだけは、信じるのだ。

展望台から降りてきて、ちょうどお昼タイム。
讃岐の国に来たからには、讃岐うどんを食さねば・・・、と、これも今回の旅の主要テーマである「讃岐うどん」でお昼。
私は、関東文化圏のひとであるから、当然「蕎麦っ食い」なのである。
ふだん、そばとうどんがあれば、迷うことなく「そば」に走る。
しかし、手打ちうどんってのはそれなりに旨いということは、年齢とともに丸くなってきた今日この頃、ようやく感じて始めていることでもある。
「醤油をぶっかけただけで旨い讃岐うどん」ってものを、ぜひ食べてみたい!と期待もわくわくで臨んだのだ。

「わらや」といういかにも由緒正しそうな「うどん屋」に入る。
いや、人がたくさん並んでいてしばらく入れない(笑)
並んでいるのは、食券を買う列。席をとる前に食券を買い求めるシステムだ。
だんだんとレジが近くなる。何にしようかと品書きを眺めて検討・・・・。
すると、品書きの近くに「讃岐麦酒」という地ビールの案内がある。
むむむ・・・、これは飲むしかあるまい。

「讃岐麦酒」は、3種類あった。
1人1本ずつとって、分けて味見をすることにした。
こういう話になると打合せなしに、さっさと決まる関東4人組。
そう、来るときの新幹線で朝っぱらから飲んでいた4人である。
小悪魔、だん深夜、暴走うさぎ、ROSE、これが関東4人衆。
総勢10人の中でタバコ吸うのもこの4人だったし、昼間から夜まで運転者に遠慮せず好きなだけ飲んでたのも、この4人(笑)
あげくの果てに、みんな1泊で帰るのに、ずるずる3泊遊ぼうとしてるのも、この4人なのである。
私は、良い友達に恵まれたとつくづく思う(笑)

食券を買ったはいいが、店内は混んでいて席にありつけない。
スキー場のレストハウスのような難民状態。
当然10人一緒の席などあるわけがないので、別れてしまう。
が、ビール4人衆は、固まる(笑)
やっと見つけた席に座ったけど、前の人の食器をなかなか片付けてくれない。
しばし呆然・・・・。
そこへ、地元の総優さんが、お作法を知らない私たちに「正しい讃岐うどんの食べ方」を教えに来てくれる。何から何まで、お世話になりっぱなしだ。
そば猪口、じゃなくてうどん猪口(というのか?)が、店のあちこちに積んであるので、それを自分で持ってきて、つゆをいれて、すりおろした生姜とねぎをたっぷりいれてうどんを食べる。何だかとても楽しみになってきた。

でも、まずはビールなのだ!
暑いところを歩いたのだから、美味いぞ〜!

讃岐麦酒」3種は、ケルシュ、アルト、スーパーアルト。

・ケルシュ(アルコール分5%)
すっきりさわやかな、軽いビール。
暑いときに飲むには、こういうのがおいしく感じる。私はこれが一番好みだった。

・アルト(アルコール分5%)
う〜ん、難しいな。色付きビールにしては、香りが少ない。
苦いというわけでもない。今一つ特徴がないような・・・。

・スーパーアルト(アルコール分6.5%)
アルトより重い。重いけど甘くない。しっかりした味わい。
もうちょっと涼しいときのほうが、よりおいしく飲めそうなビール。

樽生ではなく瓶入りなので、ちょっと評価が落ちてしまったが、ケルシュのさわやかさとスーパーアルトの重厚さは、悪くなかった。

相変わらずあーだこーだ言いながら飲んでいるので、うどんがなかなか来ないことを忘れていた。
いかん、ビール飲んでないグループの人達は食べ終わってしまう。
でも、マイペースな4人衆(笑)

ビールを飲み終わるのを見計らったように、うどんが運ばれてきた。
私は、「釜揚げうどん」というのを頼んでいた。
桶の中にお湯とともに太いうどんが、にゅるっと入っている。
おろし金と生姜が一緒に来たので、生姜をたっぷりすりおろす。
辛味好きで刺激物好きなので、つゆに入れた生姜が多すぎたかもしれない(笑)
つゆは、持てないほど熱いでっかいとっくりにたっぷり入っている。
熱々のうどんを、熱々のつゆにつけて食べるのだが、
にゅるにゅる・・・お箸が上手に使えない悲哀がここにも出る。
やっと1本ずつ掴んで、すすりこむ。
ぬめぬめとした舌ざわりは、私の期待したコシの強い讃岐うどんのイメージではない。いかにも消化によさそうな身体に優しい感じはするのだが、私はアルデンテがいい〜(笑)

どうも「釜揚げ」というのは、そういう優しいうどんのようである。
「ざるうどん」は、コシがあって私の期待する讃岐うどんでいてくれた。
「生醤油うどん」も食べてみたけれど、釜揚げ用の鰹節の香りたっぷりのおつゆにつけたほうが、おいしいと思った。このつゆは、本当、おいしかった!
ビールだけでなく、うどんまでぐるぐる回して味見する私たち。
仲がいいんだか、単に食い意地が張ってるんだか(笑)

他のメンバーをたっぷり待たせて、やっと店を出る。
外はまだ暑い。
けど、ここからこんぴらさんまでは、エアコンの効いた車で連れてって貰える。
極楽、極楽(笑)
そしてこの後、こんぴらさんで地獄を見て、またまたビールで生き返る話があるのでR。


こんぴら麦酒(98/10/2)

「こんぴらふねふね、追風に帆かけて、しゅらしゅしゅしゅ・・・・」
なぁにが「しゅらしゅしゅしゅ」なんだか(笑)、語呂が良くて脳天気で、いい歌だよね。ダークダックスがシブいながらもユーモラスに歌ってたのを思い出すなぁ。

讃岐うどんの次は、金毘羅参り。
四国は、高知と松山しか行ったことがなかったので、他のところに何があるのかまったくわからない。けれど、何となく「こんぴらさん」だけは、せっかくだから行ってみたいな、と思っていた。
その「こんぴらさん」についてでさえ、「船だか海だかの神様らしい」程度の知識しか持ち合わせてない。そんな、1000段を越す石段のあるところだなんてこと、まったく知らなかったんだよぉ(泣)

でも、来たからには、石段を登ってお参りする!
総勢10人のうちで、リタイヤ組が4人出た。
「おみやげ買ってお茶飲んで、待ってるぅ〜」
日和った面々は、けっして体力がない人達ではない。
価値観が違うだけなのだ。
私は知っている。
真夏のさなか、お盆の東京は「有明」で開催された10万人規模の某イベントで、暑さに倒れることもなく人混みの中、重さ何キロに及ぶかという「お買い物」をされた方々なのだということを。
そのうえ、その晩、私の家で朝まで話し込み、睡眠1時間で、また某イベントに足を運び、その後、雑踏の渋谷で「お買い物」をし、一文なしになって両国の地ビール屋で休み、最終の新幹線で遠路の家路についたということまで・・・・。
人間、情熱を傾けられる何かを持つというのは、気力が充実して、大変良い事だと勉強させてもらった夏だったのである。
あ、私は人混み嫌いだしぃ、暑いの嫌いだしぃ、某イベントなんぞには絶対に出向かないのだ。
私が情熱を傾けるのは、「おいしいビールを飲むこと!」だから(?)、汗をかいたあとのビールだけを楽しみに、こんぴらさんの石段を登ったわけだ。

「こんぴら麦酒」というのがある、それは事前情報として得ていた。
が、詳しい場所までは調査していない。
大観光地のこんぴらさんまで行けば、何とかなるだろ、と楽観していた。
その通り、参道に「こんぴら麦酒」ののぼりを立てた茶店がすぐに見つかった。
うどんも食べられる、地ビールも飲める、お参りして戻ってきたら、ここでビールだ! それが私のモチベーションになった。

いい汗をかくことが目的なのだから、当然「駕篭」なんぞには乗らない。
こんな重い奴が乗った駕篭を担がせるのは、申し訳ないしね。
でも、駕篭は足腰が不自由になったご老人のためのものかと思ったら、けっこう若い人(成金風で、いい感じではない)も乗っていた。歩け歩け〜!

1000段の石段と聞いて、正直ちとびびってはいたのだが、歩き始めると、どうってことはない。途中まではおみやげ物やさんとか茶店とかが両脇に並んでいて、眺めながら歩いているから疲れを感じない。
冷たいお茶とたくわん一切れをタダでふるまってくれる店などもあり、何だか力がわいてくる。

店がなくなってからも、石段だけがイッキに続くというわけではなく、石段のあと踊り場のように平坦な道があり、それの繰り返しなので、何とか息があがらずに登っていける。
そろそろ一休みしたいなという頃に休憩所もあり、そこで水を飲んで一服。
ここからが、最も厳しい。石段が急になり、まっすぐ本堂まで続くのだ。
本堂についたときには、会話もできないほど心拍数が上がっていた。
でも、そこからの眺めはとても気持ち良い。清水の舞台のよう。

本堂にお参りした後、相談。
「この上に奥の院があるけど、どうしようか」
せっかく来たのだからという貧乏性から(?)、奥の院まで行ってみることに決定。
リタイヤ組に携帯電話で連絡。
呆れられてるに違いない(笑)
人を待たせているにもかかわらず、「そこに山があるから登る」式の勝手な義務感を持ってまだ奥まで入ろうとする私たち。え〜い、行くところまで行こう!

奥の院まで歩を進める観光客は、それほど多くないようだ。
木漏れ日のあたる石段と坂道は、意外と静かである。

われわれのメンバーの中で、最も「石段に強い」のは、どうもだん深夜さんのようだ。
1段おきに大股で登っていくので、いつも先頭である。
総優さんがその次あたりを、やはりハイペースで登っていく。
さっきまで先頭だったINTEGRAさんのペースが鈍る、けど頂上が近くなると、またペースが戻ったり・・・・・。
小悪魔さんは、ペース配分を考えているのか、話をしながら歩けるペースを守る。
暴走うさぎさんは、さっきの本堂までの最後の石段で力を使い切ったかのように、息を切らせ、汗だくになりながら登っている。
ROSEは、マイペースだよ(笑) 人より遅れても気にしないの〜。

かくして奥の院に到着〜。
でもね、はっきり言って、小さな社があるくらいで何もないのよ。
眺めも本堂からのほうが良かったし・・・・。
ここには、飲み物も何も売っていない。
お守りとお札を売っている店があるだけだ。
そこの扇風機にあたりながら、一服一服・・・・。

さぁ! あとはビールに向って一直線、降りるのみ!

さすがに下りは登りより速い。
特に登りのトップ組だった方々は、どんどんずんずん降りて行く。
そうよね、みんなビール飲みたいんだよね(笑)

でも、やな予感がする。
参道のおみやげもの屋さんとかが、店仕舞いを始めている。
観光地の夜は早い。
地ビールの店も、お参りの茶店だった。
自然と足取りが早まる。

ん? 
一度は通りすぎてしまった。
「ここだったよね?」
私が何よりも楽しみにしていた店、地ビールののぼりの立っていたあの店。
閉まっている!!
Oh my God!

こんなことなら、奥の院なんぞ行くんじゃなかった!
バチ当たりなことをわめきながらも、何とか飲める店を他に探そうとますます足早に参道を歩く。だめならおみやげで買って帰ろうと、まず酒屋探し。
酒屋、酒屋・・・・行きに何軒が見たはず・・・・

向こうからリタイヤ組の4名が、待ちくたびれた顔でやってくるのに目もくれず、ひたすら酒屋探し。
後で聞いたら、「ROSEさん、怖かったぁ〜」と言われた。
よく考えれば、すごい失礼なことをしている。
さんざん人を待たせたあげくに、「ごめん」の一言もなく、無視して通りすぎたのだから。その節は、大変失礼しました>リタイヤ組(あっち系(笑))の皆様

でも、そのとき私の眼中には「こんぴら麦酒を飲むんだ!」それしかなかったのだ。人格が変わるほどのビール欲(笑) おそろしや・・・・。

1軒の酒屋さんに飛び込んで聞いてみる。
「こんぴら麦酒、おいてますか?」
残念ながら、こんぴら麦酒は瓶売りはしてないそうだ。がっくり・・・。
でも、飲めるところがあると教えてくれた。
道順を丁寧に教えてもらって、「これで飲める!」と再び元気を取り戻す。

見つけた! あれが「ことひら麦酒工房」の灯りだ!
あたりは夕暮れてきた。酒屋からそう遠くないところに目的の地ビール屋はあった。

いきなり入らずに、店の外観をデジカメで撮る余裕まで出てきたROSE。
ゲンキンなものだ(笑)

こんぴら麦酒」は、ヴァイツェン、ケルシュ、アルトの3種類。
もうじき夕食だというのに、3種飲まないといられない例の4人衆(笑)
リタイア組や運転組の呆れた顔に気付かぬ振りで、ともかく飲む!

ビールほど、体調、気温、湿度、シチュエーションに味が左右される酒はないと私は常々思っている。
このときのシチュエーションは、おいしくビールが飲める最高の状況なのであった。石段登りで汗をかき、一度は飲めないとあきらめかけてますます期待が高まり、その期待の頂点で飲むビールである。まずかろうわけがない!
そのうえ、瓶入りを出してないので、他では飲めないという「限定」だ。
味に関してのコメントも、甘々になることは仕方なかろう。

・ヴァイツェン(こんぴら麦酒) どれも450円(300ml)
「香りにも味がある、デリケートでフルーティな味わいのビールです。やわらかな風味は女性にぴったり」と能書きにある。
濁っていないクリアヴァイツェンだ。小麦の香りがほわっと漂う、実際やわらかな印象のあるビール。私はもう少しコクが欲しい気分だったけれど、暴走うさぎさんは、これが一番気に入ったとのこと。

・ケルシュ(大吉麦酒)
「まろやかな味わい、切れのあるテイスト、爽快なのど越し。こたえられないおいしさです」
私のイチオシはこれ!
フルーティな香りで、すっきりした味わいのビール。でも、軽すぎないで味を楽しめる豊かさがある。おいしい!

・アルト(舟々麦酒)
「これぞドイツのトラディショナルビール。深紅の色合いが美しい、モルトの利いたコクのある味わいです」
なかなか香ばしいビールなんだけど・・・・その香ばしさがこのときの私のベクトルと合ってなかったみたい。ちゃんとした食事と合せると、このコクが生きてもっとおいしく飲めるのかもしれない。ちなみにだん深夜さん&小悪魔さんのお気に入りは、このビールでした。

4人衆の評価はそれぞれ分かれたけれど、どれもおいしいビールであることは、間違いなし! 極楽気分で「幸せ〜っ!」を連発するROSEなのでした(笑)

こんぴら、大吉、舟々と、各々に愛称があるのも楽しい。
「しゅらしゅしゅしゅビールってのは、ないのかなぁ?」
「修羅朱酒首? 赤い生首で倒れるほどアルコール分が高いやつかねぇ?」
「しゅらしゅしゅしゅって、リズムいいし、いかにも酔っぱらいそうだよね」
「ぜひ、作ってほしいよね」
小悪魔とROSEは、不気味な会話を始める。
この2人、PCーVANの「わかば」というボードに書き込んでいた頃から「突っ込み姉弟」と呼ばれ、わけのわかんない会話を際限なく続ける癖がある(笑)
そこに痛烈な一言で「落ち」を付けてくれるのが「言葉の魔術師」であり「兄ぃ」ことだん深夜だったのだ。この姉弟たち、相変わらずである(笑)

みんな幸せになったところで(あ、ROSEだけですか? 失礼(笑))、総優さん以外の四国組と関西組とは、さよならになってしまう。
関東組は、これから瀬戸大橋のふもとで、夕食して泊まる。

INTEGRAさんのインテグラ(まんまだわ)に乗り込む世奈さん、美紗姫さん、春日さん(全員女性だ、やったね、INさん(笑)<あっち系だけど)。
来た道を徳島まで戻って、INTEGRAさんの家の駐車場に置いたプリメーラに乗り換えて明石海峡大橋を渡って、神戸まで運転する世奈さんはちょっと大変そうだな、と運転免許を持ってない私が心配しても始まらないか・・・。
風魔さんは、カレンを操って松山まで。
そして私たちは、総優さんのオデッセイで、ゆうゆうと宇多津まで。

これにて「明石海峡大橋OFF」本体は、終了である。
このあとは、オプショナルツアーという位置づけになるのだ。

これから、豪華絢爛たるディナーが待ち受けている。
れっつ・ごぉ!


感動の舟盛り!(98/10/2)

総優さんが予約してくださった夕食の場所にたどりつくのが、少々遅れそう。
全種類地ビール飲むぅ〜とワガママしたのが悪かったのよね、ごめんなさい。
瀬戸内のお魚三昧の夕食、これがまた今回の主要テーマの1つ。
「橋」「讃岐うどん」「魚料理」「地ビール」。
旅の後半は、「友人の経営してる宿に泊まる」とか、「チボリ公園」とか、テーマは拡がる一方なのだけれど、日程に余裕があるので詰め込み過ぎにはならないですんだと思っている。
テーマというかコンセプトというかで言えば、今回の参加者に9〜10月生まれの人が妙に多く、「お誕生日OFF」の意味合いも含まれている。

まずは、宿にチェックイン。
ビジネスホテルを、総優さんが割引き値段で予約しておいてくれた。
1泊4500円。安くあがって本当にありがたい。
一度お家に車を置いて、タクシーでお迎えにまで来てくれた。
ああ、まるで接待旅行じゃないの、こんなにしてもらっていいのかしら・・・。

連れていってくれた夕食の場所は、「一徳」という魚料理のお店。
入るといきなりでっかいいけすがあって、
「こんなとこ、東京で行ったら、一万円がとこ飛ぶよね」とびびる私たち(笑)
総優さんは「顔がきく」らしく、慣れた様子。
一同、尊敬のまなざし。

個室のお座敷に通されて、高級感に落ち着かない4人衆。
「OFFでこんな贅沢なところ行ったの、初めてだよね〜」
落ち着かないながらも、ビールさえ飲み始めれば、いつものペース(笑)
昼間は運転で飲めなかった総優さんも、ようやく心置きなく飲める。
すみませんでしたね・・・昼間っからおいしそうに飲んでて・・・。

場が和み始めると、いきなり来ました! どぉ〜んと!
お刺身の舟盛りぃ〜!
いかにも近海で漁れたイキのいいお刺身が、どかどかと美しく乗った豪華な舟盛り。
ひらめかな、鯛かな、わを! 私の好きなタコもあるぅ〜!

実は、この4人衆の中には、とんでもなく好き嫌いを持ってるやつがいるのである。
だん深夜は、好き嫌いなし。何でも食べる良いコ(笑)
ROSEは、光り物がダメ。ジンマシン出る。鯛でも皮がついてるとダメ。マグロでもトロはダメ、赤身しか食べられない。
暴走うさぎは、海老がダメ、海老せんべいでもかっぱえびせんでもダメ。そのくせロブスターは食う<あれはザリガニだからいいんだそうな
小悪魔は、海にいる魚以外の得体の知れない生き物はみんなダメ。海老もイカも貝も。そのうえ、マグロもダメ。カツオならいいらしい<カツオのが魚くさいのにな

こんなややこしい連中が、揃って「これなら食べられる! 凄い! 美味い!」と大感激して、がつがつ刺身に手を出すのだ。
実際、ここらへんでは食べられない刺身だった。
「漁師の店」とか銘打ってるようなところじゃないと出てこない、あっさりしてるようで旨味のある白身のお刺身。
べたべたに脂っぽい鯛とか(そゆのには、ケーパーとバルサミコかけて食べるのだ(笑))、中途半端なまぐろとかにしか普段お目にかかれない私としちゃ、感動もの。またしても、「幸せ〜っ!」が出てしまう。
総優さんの名幹事ぶりには、頭が下がるばかりではないか。

おいしいお魚を目の前にすると、日本酒が飲みたくなるのが世の常。
さっそくお酒のメニューを検討。
純米酒を注文する。
この酒が、また旨いんだな(笑)
食べるのと飲むのに一生懸命になってしまって、このお酒の画像を撮りそこねたのが、残念。銘柄も、忘れてしまった。
お刺身とも他のお料理とも合う、おいしい酒だったことは確か。

「サザエのつぼ焼き」も、海の家で焼いてるやつとは、違う。
仕事がしてあるの(笑)
卵が入ってた。たぶん、卵によって「苦み」が和らぐ効果があるんだと思う。
貝が食べられない小悪魔のぶんまで取って食べたほど、おいしかったのだ。

最後に出た炊き込みご飯も、旨味のあるおいしいご飯だった。
いつも、飲んだあとに「ご飯」って全然食べない私が、わしわしと掻き込んだもの。

「四国って、いいところだね〜」
会計の段になって、また囁きあう。
居酒屋に長居してしこたま飲んじゃったときと同じくらいの値段だったの! 
あれだけおいしいお刺身とお酒で、これなら・・・・・幸せ!(笑)

帰りも、呼んでおいてくれたタクシーで、宿の前まで送っていただいてしまった。
送迎つきだなんて、完全なる「お大名旅行」。
こんな贅沢に慣れてはいけないと思いながらも、緩んだ頬が隠しきれない幸せな酔っぱらいたちなのだった。

さて、宿の目の前まで送ってもらったにもかかわらず、これからお散歩をした馬鹿者がいた(笑)
お疲れモードで日和っただん深夜以外の3名である。
こいつら、風呂上がりに飲むビールを買いに、コンビニを探す旅に出たのだ。

「明りが見える!」
柵を乗り越えてまで見に行ったが、ゲーセンか閉店してるショッピングセンターで、コンビニは見当たらない。
あきらめて「モスバーガー」でシェイクを買って飲みながら歩いていると、しっかり見つけたのだ、ビールの自動販売機を!
さすが、タダではコロばない連中である(笑)

四国に来たのだからと「アサヒ四国蔵出し生」を数本<いつ飲むんじゃい(笑)
そういえば、以前「四国丸飲み生」というビールがあったはず。
どうもそれとごっちゃになってしまって、思わず「丸出しナマ」とか言いそうになってしまう。下品よね(笑)

買い出ししてきたビールを、ROSEのリュックに隠し、宿に戻る。
と、ちょうど関西組から電話。
「須磨のサービスエリアにいま〜す。パールブリッジ(明石海峡大橋のこと)がライトアップされてて、すっごく綺麗〜。春日さんがリキ入れて写真撮ってるよ〜。」
神戸が実家の世奈さんは、須磨なら「陣地」だから、もう帰ったも同然と余裕かましてる様子。関西組も、しんどいながら幸せ〜っ!らしい(笑)

各自部屋に帰ってお風呂入ってから、買い出ししてきたビールを飲むために再び集合。500ml缶、何本買ったんだっけか・・・・、それが空くまで、いや空いてからもずるずる話し込んでいたのだった。
ビールが空きかけた頃に、もう一度関西組から電話があった。
美紗姫さんの家の近くのファミレス(ということは、尼崎だ)で、夕食をとってるとのこと。もう、2時くらいじゃなかったかな。
お疲れさまでした・・・。

オプショナルツアー続行組は、明日は瀬戸大橋を渡って本州だ。
がばっと寝て、さくっと起きるぞ!

ちなみに、この日、寝る前にポケピカをチェックしたところ、21000歩も歩いていた。これは、TDLへ行った日の26000歩に次ぐ記録だ。
飲みもするが、歩きもする。
ピカチュウの可愛い寝顔を見て、わたしも平和な眠りについたのだった。


ペンションでビール1ケース?!(98/10/5)

9月14日。平日である。が、総優さんは、お休みととってまで私たちに付き合ってくださった。ありがたいことです。
この日も「お抱え車状態」で、あちこち連れてっていただく。
まずは、高松の「栗林公園」。

金沢の兼六園も、横浜の三渓園も、日本庭園を愛でる心が不足してる私には、どこがいいんだかよくわからない世界だったけど、栗林公園の「松」は良かった。松らしい形の松、松らしくない形(?)の松、きっとわざとねじ曲げて刈り込んで作った人工美の植物なのだろう、その「ひねた」感じが、面白いのだ。自然の森の中とはまったく違う空間は、手間暇金かけてるだけのことがあるものだ。
蓮田は、時期が過ぎていて1つ2つしか花が見られなかったのが残念。蓮の花は、好きな花の1つ。
池には、おそろしいほど太い鯉がでかい口を開けてうじゃうじゃいて、気味が悪い。けど、鯉にいぢめられながらもうろうろしている亀がいて、愛らしかった。亀にはエサをやりたかったけど、鯉にやるのはにくたらしいので、やめた(笑)

この日も暑かったが、公園を歩いているぶんには、さわやかな風も感じられる。
ときおり冷たいもので喉を潤して一休みしながら、コースではないところまで入り込んで、栗林公園は、すみずみ歩き回った。

歩き回れば腹が減る。
というわけで、お昼はまた瀬戸大橋のほうへ戻りながら、讃岐うどん!
総優さんのお勧めのお店は、月曜日が定休日。残念だけど、他の店へ。
でも、その「かな泉」って店で食べた「ぶっかけうどん」が旨かったのだ!

店構えも落ち着いていて、雰囲気があるし、実際に手打ちうどんを作っているところも見られて楽しい。そのうえ安いことが嬉しい。
ぶっかけうどんは、冷たいうどんにつゆをぶっかけて食べる。
やっぱり、私は冷たくてコシの強いうどんが、好きなのだ。
これは、ぜひもう1回食べたい!と思った。
他の人が食べてた暖かい肉うどんも、ちゃんとコシがあって、おいしい。
讃岐うどん、偉い!と、蕎麦党の私も、思わず頭さげてしまいました。

都庁跡にできた「東京フォーラム」の中に、讃岐うどんの店があり、けっこうちゃんとしてるのだ。四国を思い出してうどんが食べたくなったときには、そこへ行くのもいいかな、と思ったりする。でも、四国で食べるより高いのが好かない(笑)
高いと、やはり「蕎麦」のほうに手が伸びてしまう・・・・。
「東京フォーラム」の中には、ウィーン風のカフェもあって、ここもお勧めだ。

さて、閑話休題。
おなかが落ち着いたら、次に目指すのは、ゴールドタワー。
瀬戸大橋近くにある金色の建物。
ガラスがハーフミラーになっていて、日があたると金色に輝いて見えるのだ。
金の鯱とか、そういうキンキラキン大好きな私には、嬉しいタワー(笑)
そのうえ「高いところ」も好きなので、タワーの展望台に上がって、景色を眺めると、また良い気分。
瀬戸大橋、それを渡る電車など眼下のジオラマは、見飽きない。
静かな海にぽつぽつと島があり、小さな舟が行き交う様子は、いかにも「瀬戸内」らしい風情。湘南や房総の海には、ない景色。

しかし、ガラス越しでは、写真が綺麗に撮れない。
瀬戸大橋のベストショットが撮れる場所に行ってみることにした。
あ、その前に「世界のトイレ館」とかいうとこに寄ったっけ。
金のトイレとかがあるとこなんだけど、キンキラキン好きの私だけどさぁ、使えないトイレには興味がないのよ。有料で使わせてくれたらいいのにねぇ・・・・

で、瀬戸大橋がどーんとかっこよく見える公園に来た。
ここには、瀬戸大橋ができるまでのパネルや使用した機具も野外展示してある。
われわれ、酒飲んでるだけではない、こういう展示をじっくり見てお勉強することも好きなのだ。地底探査ロボットなど、興味深かった。
1つ1つじっくり見学して、一通り写真を撮って、そろそろ本州に渡る時間になった。

最寄りの駅(どこでしたっけ?(笑) 宇多津だっけ?)まで送っていただいて、そこで総優さんとお別れ。やっと、妻子のもとに帰してさしあげた。
再会を固く約束して、握手(もう来るなって?(笑))。

駅では、帰りの新幹線の時間変更とか岡山までの切符買ったりとかバタバタする。
これから、電車で「瀬戸大橋」を渡るのだ。
「橋を渡る」は、今回の旅のメインテーマなのだからと、岡山までの電車は、奮発してグリーン車にした。ゆったりと橋を楽しむ心。

プラス1000円ほどの違いなのに、グリーン車というものは、とても居心地が良い。こんな贅沢覚えていいのかしら(笑)
前の席との間隔も離れていて、のびのび足をのばせる。
これなら良く眠れそうだ。
しかし、ここに私の「貧乏性」が出てしまう。
せっかくゆっくり景色を眺めるためにグリーン車に乗ったのだから、寝てはもったいない! 必死に窓にかじりつく。
ビールを買ってこなかったのは、失敗だったかな(笑)

いくつかの橋を渡り、小さな島の1つ1つに家が建ってることに素朴に驚き、シートの快適さを堪能するうちに、電車は岡山駅に到着。

この日の宿は、岡山市内から外れたリゾート地「牛窓」にとってある。
バスで1時間ほどかかるらしい。
時刻表を調べると、30分後くらいにちょうどバスはある。

なぜ、「牛窓」に宿をとったかというと、そこに友人の嫁ぎ先のペンションがあるからなのだ。いつか行きたいと思いながらも、関東からだと距離があり、なかなか行く機会が持てなかった。四国まで行ったついでなら、寄れる!と今回の予定に詰め込んだわけである。
友人にも会えるし、日本のエーゲ海といわれる牛窓ってとこも観光できるし、一石二鳥のアイディア(笑)

バスの出発時間になったので乗り込む。
古いタイプの座席のせまいがたがた揺れる路線バスだ。
さっきまでのグリーン車とは、えらい違い。
市内のバスターミナル等に寄っているうちに、けっこう混む。
しかし、地元の人ばかりで、観光客はいないようだ。
観光客は、自家用車で行く人が多いのだろう。

海辺のリゾートに行くというのに、いつまでたっても海なんか見えてこない。
ただの田舎道が続くのみ。バスが通れるとは思えないほどの狭い道に入り込んでいく。あたりは暗くなってくるし、1時間ほどで着くはずが、もうそれを過ぎている。乗り間違ってはいないはずだが、そこはかとなく不安な気持ちが沸いてきて心細い。

邑久というJRの駅のある停留所には、少し長くバスが止まった。
運転手さんも、一度外へ出て伸びをする。
私たちのいかにも「観光客然」とした様子がおかしかったのか、もの珍しそうに声をかけてきた。
「どこまで行くの? どこに泊まるの?」
「牛窓のペンション「くろしお丸」です」
「ああ、あそこは奥のほうだから、歩いたら2時間かかるよ!」
どうもすごいところらしい(笑)

邑久からは、20分ほどで降りるバス停に着いた。
しかし、時間の読みが甘かったため、ペンションに知らせていた到着時間には間に合わない。いきなり迷惑かける客・・・・。
バス停からは、ペンションに電話をすれば迎えに来てくれることになっていた。もともと歩いて行こうという気はなかったけど、歩いて2時間もかかるなら、車で迎えに来てもらっても、結構な距離なのかも・・・。
すっかり日が暮れたこともあり、何となく不安な気持ちは消えない。

でも、お迎えに来てくれたペンションのオーナーに会ったら、不安なんか消し飛んでしまった。とても頼りになる素敵なオーナー。ちょうど夕食時間の忙しいときに到着したバカ者の私たちに、優しくヨットハーバーまで寄って見せてくれた。
もう夜なので、海は見えないけど、海ぞいの道を走って、ペンションに到着。
海っぽいイメージ溢れる「黒潮丸」という看板がかっこいい。
それほどの距離は感じなかった。バスの運転手さんには、からかわれたのね。

荷物を部屋に置いたら、さっそく夕食。さっそくビール(笑)
今日は昼間飲んでないし、1時間半もバスに揺られて疲れたし、ビールを一口飲んで、やっと落ち着けたと、ほっとする。

お料理は和洋中折衷デザート付き!
お重に少しずついろいろなお料理が綺麗に並べられているのは、酒飲みに嬉しい配慮(笑) 楽しくビールも進む・・・・。

到着が遅れたのもあり、他のお客さんがいなくなってからも、ずるずる食べ続け飲み続ける迷惑な私たち。片付かなくて申し訳ない。
けど、大変おいしくいただきました。

夕食を食べ終わったからといって、すぐに寝てしまう私たちではない。
お風呂入ってから、プレイルームに集合!
プレイルームは1階、客室は2階なので、多少騒いでも他のお客さんの迷惑になることもない。この日の他のお客さんは、家族連れで、みなさん早くお休みになる気配。

いろりの切ってあるこの部屋、とても落ち着く。
火は焚いていないが、いろり端の雰囲気は、人を和ませるものだ。
忙しいところを、ペンションの若奥様の浩子さんも付き合ってくださった。
浩子さんと私は、仕事で知り合った友人である。
私が、某N社でワープロ関連の仕事をしていたころ、大阪のチーフインストラクタをしていたのが浩子さんだったのだ。チーフというのは偉いのである。女性インストラクタの頂点にいるわけで、あのややこしい「女の集団」ってものをまとめ、また上にいる男性上司の世話をし、中間管理職的な部分もあり、お客様からのクレームも処理し、胃の痛くなるような仕事である。それをいつも明るくこなし、きびきびしていた浩子さんを、私はかげながら尊敬していたのだ。
だから、ペンションのお嫁さんになるという話を聞いたときも、浩子さんなら絶対うまくいくと信じていた。
長かった髪を切り、より可愛くなって、相変わらず「大変さ」を表に出さない浩子さんに会えて、今回本当に良かった。楽しかった。

「くろしお丸」に泊まるもう1つの楽しみは、レディちゃん。
わんわん物語に出てくるレディにそっくりの綺麗なわんちゃんなのだ。
初対面でも物怖じしないで遊んでくれて、性格もかわいいわんこだ。
わんこをかまったり、馬鹿話したりしてるうちに、いつのまにやらビールが空いている・・・・。いつのまにか持ってきてくれて、いつのまにか空いていて・・・

はたして、何本飲んだんだぁ?!

気持ち良く酔っ払って、明日の倉敷巡りもあることだし・・とおひらき。
おやすみなさ〜い。

倉敷巡りは、岡山在住の友人MOD野郎さんとkakoさんが、案内してくれることになっている。
今回、どこへ行っても地元の方のお世話になりまくる、お大名旅行になっている。
みんなが横浜に来てくれたとき、こんなにちゃんとお世話できるかしら(笑)


倉敷麦酒館(98/10/5)

9月15日、敬老の日の朝である。
気持ちよく酔っ払った日の翌朝は、気持ちよく目覚めることができる。
朝食を食べて、コーヒーを3杯も飲んで元気!

チェックアウト。
ん? 昨日の晩のビールって、こんなものだっけか?
請求書に書かれてる本数の、倍は飲んだような気がするんだけどぉ(笑)

この「くろしお丸」は、WEB上で予約できる先進的なペンションだ。
ホームページのURLは、こちら
ROSEの紹介だというと、イイコトがあるかも?!
ROSEの飲んだ分のビール代まで付けられたりして?(笑)<そんなことはありませんよ!

テラスから海を眺めたり、写真を撮ったりしているうちに、MOD&kakoさんが迎えに来てくれた。
岡山か倉敷で待ち合わせるつもりが、私のあまりの地理不案内ぶりに不安になったMODさんが、ここまで迎えにきてくれることになってしまった。申し訳ない。

オーナーと浩子さんとレディちゃんに見送られて、「くろしお丸」を後にした。
せっかく牛窓に来たのだから、オリーブ園くらいは見なくては・・と
まず、オリーブ園の展望喫茶でお茶。
花が咲いているわけでもないので、ちょっと寂しい風景。曇っていて海が青く見えないのも景色を地味にしている。オリーブは、花が終わって小さな緑色の実がついている時期。1つもいでみたけれど、まだ全然熟してないのでオリーブらしき香りはしない。
私は、オリーブの実、オリーブ油とも大好きなので、浅漬けがあったらおみやげに買おうかとも思っていた。でも、浅漬けってナマモノだから、まだ暑いこの時期にはちょっとやばそうなので、やめておいた。

天気は少々怪しくなってきたが、倉敷へと向う。

倉敷には、高校2年の修学旅行で行ったきりだ。私の高校は、お気楽な女子高だったので、毎年修学旅行があった。1年で岐阜、鵜飼い見物とテーブルマナー教室、2年で山陰・山陽、3年で京都・奈良。3年の京都・奈良は、3泊ずつ計6泊もするものだから、いらいらしてきて帰りはあちこちで喧嘩騒ぎがおこる。
高校2年なんて年頃は、いいことも悪いことも何でも試してみたい年頃。
せっかく山陰・山陽を回って倉敷の町並を歩いていても、やってることは、夜こっそり遊ぶとき用の酒やタバコの買い出し。お洒落な店なんぞに目もくれず、誰も来ない場末っぽい喫茶店で一服・・・・。
修学旅行なんてものは、まったく「豚に小判」である。

しかし、長じてからも、やってることに大して変わりはない。
大原美術館もアイビースクエアもパスして、地ビール屋に直行だ(笑)

倉敷の地ビールが飲める「倉敷麦酒館」は、町並の景観に適う蔵造りの建物。
外からもビールを作る銅色の窯が見えて、外観も倉敷らしく洒落ている。
瓶入りのものは、先日MOD野郎さんが送ってくださったものを試すことができた。地ビールは「行って飲む」が基本。できたては、もっと美味いに違いない。

高梁川の水を使ってドイツから呼んだブラウマイスターの指導のもと、ドイツ製の醸造設備で作られたという「倉敷麦酒」は、3種類。

・ヴァイツェン (どれも580円)
「ドイツ・バイエルン地方の小麦麦芽ビール。清涼感のあるフルーティな香りが特徴」
なかなか濃ゆいヴァイツェンである。小麦の香りが強い。この糠くさいような香りが苦手な人には、あまり向かないかもしれない。私は、バナナのような甘い香りを感じて、気に入ったが。

・ケルシュ
「歴史の街ケルンで愛飲されている黄金色のビール。フルーティでキレのあるノドごしが特徴」
これも、ヴァイツェン同様濁っている。生きた酵母らしくて嬉しい。ヴァイツェンより苦いが、さわやかでフルーティ。私は、これが一番気に入っておかわりした。
今回、まだ暑い季節だったこともあり、どこでも「ケルシュタイプ」が、私のお気に入りになることが多い。ケルシュの持つ苦みと爽快さのバランスが、蒸し暑いときにおいしく感じるようだ。

・アルト
「赤銅色のビール。カラメルモルトの軽い甘味とすっきりとしたホップの苦味が特徴」
香ばしい香りがする。しっかりしていてコクがあるが苦くない。アルトにしては重すぎず飲みやすい。これもとてもおいしい。

さすがに「できたて生」は、瓶入りよりますますおいしい。
瓶入りで感じた「固さ」がなく、柔らかな中にそれぞれの個性が光っている。
観光地だからと安易に作ったのではないこだわりも感じられる。

昼間っから3種類しっかり飲んで赤い顔をなったのも、こういうおいしいビールなら許せる(笑)
酔っ払ったまま、これから「チボリ公園」へと向うのだ!


エレファント・ビール(98/10/6)

北欧・デンマークの街並みを模したテーマパーク「チボリ公園」にやってきた。
こういうテーマパークって、どうしても「ディズニーランド」と較べてしまうので、しょぼく感じるものだが、「チボリ公園」はまだ新しくて綺麗なこともあって、なかなか「世界」にひたれるだけの雰囲気がある。オブジェや花壇も凝っていて楽しい。
公園と言いながら、ジェットコースターなんぞもありやがる。ああいう危険な乗物に乗る奴の気がしれない。
もちろん、乗る気はない!ので、アトラクションを含まない「入園券(2000円)」のみを買う。
というより、3泊もして飲み歩いたため、資金が底をついたってことも大きかったかもしれない。飲む金は惜しまないのに遊ぶ金は惜しむヘンな奴ら?!

小雨のパラつく中、男4人&女2人の大人ばっかりのグループで、園内を散策。
お天気が良ければ、街並みを見ながら歩いているだけで楽しいところだ。

怪しげな店を発見!
その名も「魔女の家」。
イモリの黒焼きがあるのかトカゲのしっぽがあるのかコウモリの羽根があるのか、惚れ薬でもあったら欲しいなと思って入ってみる・・・。
アロマオイルやハーブやキャンドルのある、まともなおみやげ屋さんだった。
あたりまえか(笑)

おみやげ屋さんは、他にもたくさんある。どこの店もアンデルセン童話のキャラクターを使った可愛いものが置いてある。
でも、私の目についたのは、「チボリ公園限定輸入ビール」。
どうしてチボリ公園限定なのだか意味がわからないけれど、とりあえず、家で留守番しているダンナさまに1本おみやげにする。
カールスバーグの「エレファント・ビール」っていうもの。
ラベルに描いてあるアフリカ象の絵が気に入ったのだ。

売っているからには、これを飲めるところもあるに違いない。
倉敷麦酒をさんざん飲んだにもかかわらず、また飲もうとする。
ビールを飲める場所を探すときの情熱は、「こんぴらビール」のときに書いた通り、常に真剣だ。だから、ちゃんと見つかった。

しかし、実際に飲んでみた「エレファント・ビール」の味は、「ハズレ」!
えぐいのだ。舌に絡みつくように残る味が、すっきりしない。
コクとか深みとかではない、えぐみばかりが感じられる。
STRONG BEERとラベルにあり、アルコール分も約7.2%ある。
アルコール分が高いビールが悪いということはないが、これは、何か違う。
原材料は、麦芽・ホップ・コーン。
原産国は、デンマーク。
で、輸入業者が「サントリー」?
やっぱり、私はサントリーを信用しない(笑)
偏見を持ち続けてしまうわ。

えぐい、飲みにくいと文句を言いながらもきちんとグラスは空けて、岡山まで戻ることにした。


岡山の「びーる亭」(98/10/6)

ひとまず岡山駅まで戻ってきた。
ここまで苦楽を共にしてきた関東4人衆だが、帰りはばらばらなのである。
だん深夜氏は次の日の仕事のことを考え、夕方の新幹線でとっとと帰ってしまう。ROSEと暴走うさぎ氏は、明日のことなど考えない(笑) まだこれから岡山で飲んで最終の新幹線で帰る。小悪魔氏は電車も好きだけどバスも好きらしく、出発が新幹線の最終より遅い夜行の高速バスに変更している。

日和っただん深夜をみんなで見送って、岡山の街に飲みにいく。

その前にちょっと腹ごしらえ、MOD野郎さん&kakoさん行きつけの蕎麦屋に連れてってもらった。
石臼の置いてある本格的な手打ち蕎麦の店だ。
関西に来て蕎麦を食うのもあまのじゃくだが、ここの蕎麦は、香りがあるし固めでつるっと気持ちよく喉を通るし、好きなタイプの蕎麦だった。
おいしかった! ごちそうさまでした>MOD

次に案内してくれた店は、その名も「びーる亭」。
エスニックな外観の、いかにも私好みの店だった。
こういう店が、ウチから歩いて行けるくらいのところにあればいいのにな、と思う。
ビールの種類は、世界各地のがあり、豊富。
メニューと店の奥のショーケースとを見比べながら、検討。
あまり見たことのない珍しいビールを試してみたい・・・・。
小悪魔、暴走うさぎ、ROSEの真剣な検討ぶりに、MOD野郎&kakoさん唖然。ビールが来たら来たで、デジカメやら一眼レフやら取り出してやおらビールの写真撮るし、苦いの喉ごしがどーのとごちゃごちゃ語り出すし、変な奴らだと思ったことでしょう(笑) どこ行ってもそんなことしてるのよ〜。

私が選んだビールは、イギリスの「10年熟成ビール」という、アルコール度数も高いもの。食後に飲むには、重厚なのが良さそうだと選択したのだが、ちと外したかも・・・・。
チボリ公園で飲んだエレファント・ビールを、またもう少し煮詰めちゃったような、えぐいビールだったのだ。
ビールってものは、熟成させるよりできたてすぐを飲むほうがうまいんだね。
なるほど、ビールと女房は新しい方がいい・・・なのかな(笑)

世界のビールを試しながら、いろいろと話をしているうちに、帰る時間が近づいてきた。最終の「のぞみ」に乗り遅れるわけには、いかない。
いや、乗り遅れたらkakoさんのとこに泊まって、明日も遊んで帰ればいいやと心の隅では思ってたりする(笑)
居心地の良い店だし残念だけど、早めに岡山駅へ・・・・・・。


独歩(98/10/7)

早めに駅に着いたので、ちょっとお茶。
汽車を待つ人が寄る普通の喫茶店だ。
昼からずっと飲んでたわけだしぃ、もう、酒はいい。
アイスカフェオレでも飲もうと思ってる私の目に飛び込んでくるのは、
「岡山地ビール「独歩」」という文字。
やはり、「ROSEが歩けば地ビールにあたる」である(笑)
当然飲んでしまう。

岡山の「独歩」と言えば、有名な地ビールである。
それを、なぜ今回地元で飲む計画をたてなかったかといえば、文献によると製造元直営のブルワリーパブがないからだ。直営のところがないなら、東京で飲んでも変わりはない。実際、東京で飲める。
白金にあるお好み焼き屋さんで飲んで、なかなかおいしかった印象はある。
このお好み焼き屋、場所柄、芸能人もよく来るそうで、久本雅美の行きつけなのだそうだ(興味ないけど)。たこ焼きの中に、細かく刻んだこんにゃくが入っていたりして、料理もユニーク。

駅で巡りあった「独歩」の味だが、おいしかった。
もう酒はいらないと思うほど飲んでたにもかかわらず、さわやかな味わいは、この旅の「締め」を飾るにふさわしい鮮烈さを持っていた。

最後に岡山の地ビールまで制覇し、地ビール行脚の旅もフィナーレ。
お世話になったMOD野郎さんとkakoさんにお礼を言って、新幹線に乗り込んだ。
え? もう、缶ビール買って乗ったりしませんよ。
ビッグ・コミック・スピリッツを買っただけです。

乗った新幹線は、「500系のぞみ」という、かものはしみたいな嘴の長いやつ。新幹線っていうといつまでも丸い目鼻の小熊顔のを思い浮かべてしまうけど、今はいろんなのが走ってるのね(笑)
岡山から新大阪までの間に「最高速」が出るという話を聞いていたので、速いぞ速いぞと楽しみにしていたが、外は暗くて見えないし、ほとんど実感がなかった。山陽新幹線はトンネルが多くて、昼間に乗ってもあまり面白くない路線だ。
特に「鉄道」には興味はないが、新しい電車が走るというと乗ってみたくなるし、それがカッコイイ外見のなら、なおさらだ。
昨年、「鉄ちゃん(笑)」の小悪魔&広小舞コンビに引きずられ、「ウィークエンドフリー切符」を使って、あさま、つばさ、こまくさ、こまち、たにがわ・・・といっぱい電車に乗る旅をしたが、それもまた、楽しかった。「こまち」の中で飲んだ「田沢湖ビール」という地ビールがおいしかったからかもしれない・・・。

隣席の暴走うさぎは、予想通りがーがー寝てるし(笑)、私はマンガを読みながら、ぼうっとしていた。ガラス窓にあたる雨が強くなってきた。
私が関東を留守にしている間に、台風が近づいているらしい。
風雨が強くなって新幹線に閉じ込められるといやだなぁ・・・と少し不安になる。

閉じ込められも遅れもしなかったが、新横浜についたら、どしゃぶりだった。
私は、旅行に傘など持って歩かない。必ず晴れると、根拠無く信じているから。
タクシー待ちの長い列のしっぽに並んでいるうちに、だんだんと現実にたちかえってくる。
「お財布に、あといくら残ってたっけ?」

散財はしたが、それには換えられない貴重な楽しい体験のできた良い旅であった。しばらくは節約を心がけ、またいつか、遠征の旅に出たいと思う。

全10話にわたる「四国・岡山地ビール行脚報告」は、これでおしまい。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。感想、突っ込み等をぜひぜひ御寄せください。
そして、現地でお世話になった総優さん、INTEGRAさん、風魔さん、くろしお丸のオーナー、浩子さん、MOD野郎さん、kakoさん、本当にありがとうございました。
もし、関東に来ることがありましたら、「黒薔薇部隊」という横浜のOFF精鋭部隊が、朝まで遊べるスペシャルコースをご用意してお待ち申し上げます(笑)



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