--- すべてのカナコファンに捧ぐ ---
▽ ある男と女の会話3:(2000/11/15)
今は昔。(そんな昔でもないけど)当時僕はMR2に乗っていた。仕事帰りカナちゃんを家まで送って行くその道中のこと。
「相変わらずせまいわね。」
「そうですか?」
「うん。これじゃ荷物積めないでしょ。」
「積まないもん。」
「また可愛くないこと言うわねぇ。」
「……。」
「こんな狭くて乗り心地悪かったら彼女文句言わない?」
「え……。ま、まぁ(オマエほどは言わねー)。」
「でしょー。アタシだったらこんな車絶対買わないわよ、もったいないもん。」
「ぬ。」
「だって2人しか乗れないし、せまいし、乗り心地最悪だし、しかも運転手がてしくんでしょー。ホントに乗ってくれる人いるのぉ??彼女だって乗ってくれないんでしょ。」
「あはは。大きなお世話ですよぅ。(力の限り大きなお世話だ!!)」
「ふ〜ん、やっぱりいないんだぁ!」
「あ、あの、カナコさん。」
「なに?」
「こ、ここで降ります?(ちょっとビビりながら)」
「ホ・ン・キで言ってンの?」
「……や、やだなぁ。冗談に決まってるじゃないですか。(悪寒!!)」
「あー、もうこの車ほんっっっっっっっっっとにせまっくるしいわねぇ。7人乗りの車に替えちゃおうよ。いっそのこと。」
「……。(オマエの車か!?)」
「ナァニ?」
「い、いえ。なんでもないです。」
「だったらジロってこっち見ないの。」
「ス、スイマセン…。(殺!!)」
まったくこの娘だけは生かしておいて得することなどホントに何一つ無いモノである。何が悲しくてカナちゃん如きに車を変えろだの、隣に乗ってくれる人いないんでしょ、などと言われなくてはならないのだろうか。まったくもって疑問だ。
っつーか当時の彼女にふられたのはこれから一週間後のことであった。まさに乗ってくれる人ナシな俺…。
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