--- すべてのカナコファンに捧ぐ ---
▽ 新人とお局:(2005/4/27)
ある日の会話。
俺が受けた数々の辱めの中でも、トップ10に入る仕打ち。
「この日のお昼はあけとくように。」(と、俺のカレンダーに何やら記入)
「…なんですか。」
「アタシの誕生日でしょ。いいかげんに覚えなさい。」
「…そのアタシの誕生日にお昼をおごってくれるんですか?」
「誕生日なんだからおごってもらえるに決まってるじゃん。」
(ぇ。決まってるんですか…)
「どこにしよっかなー。」
「でもあいにくその日は俺、お昼もう約束しちゃってますよ…。」
「誰と!?」
「…誰だっていいじゃないですか…。俺にもプライベートってもんが…」
「あ。わかった。笠井ちゃんでしょ。なんか動き怪しかったもんねぇ、最近〜。」
「ぇ。ち、ち、ちがいますよぅ。怪しくなんかないですよ!」
「なんでそんなあわててんの。」
「笠井なんて、アレじゃないですか。23じゃないですか。俺はオトナの女性しか目もくれませんよ!」
「ふ〜ん。でもてしくん、笠井ちゃんが困ってるとやたら首つっこんでくよね〜。」
「そんなことないですよ!!!新人が困ってたら、先輩が助けるのフツーじゃないですか!」
「まーまー落ち着いて。」(なに、この余裕口調!)
「落ち着いてますよ!!なんですか、そのハナから俺の話信じてないような口ぶりは!」
「大丈夫よ、OK。アタシも力貸してあげるから。でも笠井ちゃんってどっちかっていうと、頼りになるタイプの男の子が好きなのよ。てしくん大丈夫ぅ?」(ひとの話、まったくムシ!)
「ぇ、そうなんですか…。」
「こないだ笠井ちゃんとアタシと河野さんと3人で飲みに行ったのね。そんときに笠井ちゃんをいじめてたんだけど、年上のしっかりしたひとがいいとかって言ってたわよ。」
「ぇぇ。一応俺年上ですけど…。」
「じゃあとで、笠井ちゃんにてしくんはどうか聞いてみてあげるよ。」
「…いいですよ、そんなの。。」(話こじれそうだし。恥ずかしいし。)
「大丈夫だって。まかせときなさいって。」
「…てか、別にそういうんじゃないんですってば!」
「まーまーまーまー。アタシにまかせとけば、全然心配いらないから。」
(その余裕っぷりが、逆にものすご心配なんですが…)
「ふーん。でも笠井ちゃんが好みとはねー。へーへー。ホの字ってやつぅ?」
「だからチガイマスって…。」(「ホの字」ってひさびさ聞きました。)
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「あ、てしさんてしさん。ちょっとすいませ〜ん。」
「ぁ。噂をすればなんとかじゃない。笠井ちゃんが呼んでるよ。うまくやんなさい。」
「だーかーらー。」
「ほら、はやく行きなさいって。」
「…。」
「てしさーん。これなんですけどぉ〜。」
「はいはい、なに?あー、これねー。んー。そうねぇ。ちょっと難しいねこういうケースは。」
「てしくん、やってあげたら?笠井ちゃんまだよくわかんないだろうし。」
「ええー。いいですよー。わたしやりますから。」
「遠慮しないでいいの。てしくんこういうの得意だし、ここんとこさぼり気味だから。」
(おまえが言うか!)
「…そ、そうだね。笠井も忙しそうだし、俺やっとくわ。」
「ええー。そんなの申し訳ないですぅ〜。」
「いいの、いいの。こういう時は黙って、じゃお願いしまーす。っていっとけば。ね、てしくん。」
(なにが、「ね。」だ!!)
「う、うんうん。そうだよ。気にしない、気にしない。」
「じゃすいません…お願いしますぅ。」
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「ほら、ポイントアップじゃない!」
「…そうですか?」
「でもアレよね。普段アタシには見せない態度よね。まったく。」
「…だからそんなことないですってば…。」
「だいたい笠井ちゃんと話してるときのてしくんの顔ってばサイテーな顔してたよね。デレデレしちゃって。」(でれでれとかフツー使わない単語ですよね…)
「ものすごいフツーですよ。むしろカナコさんの時のが従順だと思いますけど…。」
「ううん。ありえないぐらい鼻の下伸びてた。あれじゃ、笠井ちゃん落とすなんて10年はやいわね。」
(さっきポイントアップってゆったくせに…。)
「ま、でもとりあえず手貸したんだから、昼ご飯決定ね。アタシ連れてったほうがいいんじゃないの?笠井ちゃんとふたりじゃ満足に話もできなさそうだしー。」
「…ぇ。むしろふたりの方が…」
「なに?」
「…ぁぃぇ。なにも…。」
「じゃ3人決定ね!笠井ちゃんにはアタシから言っとくから。」
「…なんでこのひとは俺の邪魔ばっかすんだろうな…。」
「なにか言ったぁ?」
「…ぃぇ。」
それで結局、2人きりの昼食会のはずが3人で行くはめになった。俺にとっての意義は半減どころか1/3以下。お局さまがついてきたんじゃ、自由な会話ができやしない、と思いつつ、しぶしぶ承諾する俺。
それで、俺がコツコツと積み上げてきた”頼りになる先輩”キャラは、当然その日、ヤラレキャラのイメージに180度ひっくり返されました。
こいつだけは、マジで一度痛い目にあわせてやらねばならぬと堅く心に誓いました。
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