▽ 雑 文 

#002 スキスキスキー。(1998/9/15):2001/8/13改訂

 我輩はじっちゃんの名にかけてスキーが嫌いである。いや、スキーというよりも、そもそも冬が苦手なので、ウィンタースポーツそのものが嫌いだと言った方がいいかもしれない。であるからしてあの超寒い冬にどこかへ行こうなんて言語道断である。
 しかし、それでも時としてスキーにいかなければいけない時もある。これも社会の仕組みのひとつであるから仕方がない。そう。つきあいというやつだ。
 我輩のスキー嫌いを知っていて、なお誘おうという悪者から、善意で誘ってくれる善人まで様々だが、まぁ9割方断るが残りの1割はついていく。そう、つきあいというやつだ。
 しかしながらスキーにいくことなんてそうそうないから当たり前のようにスキーウェアがない。いや、あるにはあるが、もうかなり古いやつだ。しかも全部セットで2万くらいで買ったやつだ。

 ところで、かなり話は飛ぶが、我輩は夜行バスも嫌いである。じっちゃんの名にかけて。いくらがんばっても眠れないので次の日睡眠不足確実なのだ。おまけにマイスペースが狭いので長時間乗っているとだんだんと暴れたくなってくる。錯乱状態というやつだろうか。言ってみればバスに乗っていると危ないやつになるのである。

 そんなこんなでがんばってスキー場まで行くとまず困るのがスキー靴だ。あの足首の曲がらない靴。なんとかならないものか。歩きにくいぢゃないか。足がかゆくても簡単には掻けないし、自分がロボッツになったような気さえする。足首が曲がらないだなんて、イマドキのプラモデルにも劣るではないか。そしてさらにスキー板。板をはいてすべるのはいいが、とまらない。すべるけど止まれない。こんな危険な状態でスキーなど楽しめるモノか!
 スキーへ行くと必ず上級者がスキーを教えてくれる。しかし、教えてくれるのはありがたいが、ちっとも上達しない。ひいひい言いながら、3泊4日すべりつづけてようやく足をそろえれるようになったかと思ったらまたしばらくスキーには行かなくなるので次回行く時にはまた止まらない。元の木阿弥というヤツだ。実に笑える。

 ところで、スキーに行くといつも思うことがある。スキーヤーは斜面を滑り降りるために、わざわざ高い金を払ってリフトに乗る。リフトに乗って、ずーーっと高いところまで上る。滑って下りるためだ。下りるんなら上らなきゃいいと思うのだが、なぜかまた登る。じつに非建設的な作業だ。まったくもって不可解である。ナニも生み出さない。降りる運動エネルギーを得るために登るだけなのだ。カロリーの無駄遣いでは無かろうか。
 しかし、これを言い出すと屁理屈だのなんだのとばかにされるのでスキー場にいるときは決して口には出さない。非常にクールで賢明な判断だ。てゆうかそもそもスキーがヘタクソな我輩がなんだかんだと理屈をつけても誰も相手にしてくれるわけがない。
 ちなみに我輩は、雪上ですっころんで大またひろげてぐるぐる回転したことがある。板なんてどこにいったかもわからないくらいだった。まさに雪上ブレイクダンス、雪上の可憐な華とは我が輩のことである。おまけにたまたま通りがかった女の子に助けてもらっただなんて恥ずかしくてとても口にできない。野郎ならいいかというとそうでもないんだが。
 娘といえば、スキーに行くと転んでうごけなくなっている娘にもよく遭遇する。スキーのできる奴ならば上手に助けてやることもできる。我輩ともなると下心はあれど技術がないから助けてやろうとして逆に自分が動けなくなることが多々ある。それをつれ連中に見つかると超最悪だ。さんざん馬鹿にされたあげく、えっちよばわりだ。しかも友達の女の子にも言いふらされる。すると「サイテー」か「ヘンタイ」の称号をいただくことになる。過去我が輩がいただいた称号は、相当な数にあがると思う。

 と、いうわけで我輩はスキーが嫌いである。(と、いうより単に冬が嫌いなだけという説もあるが・・・。)

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