東海地震、東南海地震、南海地震の確率予報

 2001年9月27日地震調査委員会は東海地震、東南海地震、南海地震の確率予測を発表した。東南海地震は心配されている東海地震の南西隣の震源域、浜名湖沖から紀伊半島南東沖に発生するM 8クラスの巨大地震である。この東南海地震は30年以内の発生確率を50%としている。南海地震はさらに西へ続く震源域、和歌山県の潮岬沖から高知県の足摺岬に発生するM 8クラスの巨大地震で、30年以内の発生確率を40%としている。
いずれも、フィリッピン海プレートとユーラシアプレートの境界である南海トラフに発生する。
南海トラフ付近に発生した過去の巨大地震をあげてみる。
 ・1605年(M 7.9)慶長地震: 南海地震、東南海地震、東海地震が同時に起こる?。 
 ・1707年(M 8,4)宝永地震: 東南海地震、東海地震が同時に起こる。? 
 ・1854年(M 8,4)安政地震: 東南海地震,南海地震が同時に起きている。
 ・1944年( M 8,0)東南海地震, 1946年(M 8,1)南海地震: この2つの地震はほぼ同時と考える。 
 このように南海地震、東南海地震、東海地震は、もぐりこみ境界に同じようにエネルギーが蓄えられるので当然だが、同時に起こることが多い。歴史上の東海地震と呼ばれる地震は紀伊半島南東沖から駿河湾までの広い震源域をもつ地震である。現在想定されているような,浜名湖から東側の部分のみのプレートがずれた地震はこれまでにない。南海トラフにおける巨大地震の平均発生間隔は百十数年になる。1946年にプラスして、次は南海地震、東南海地震、東海地震などが同時に、2050年頃起こる可能性もある。( 2 富士山の噴火活動 東海地震を参照)