いや〜な、いや〜な雰囲気が、会社全体を包みこみます。 明日は我が身かと、皆疑心暗鬼に陥ります。 嘘か誠か、 「年末までに、大量リストラを行う。」 と言った話まで持ち上がり始めました。 やはり、私含めて、新人が的にされることは明白です。 バイト君にいたっては、 「次は俺だなー。いくら頑張って、正社員の道を目指しても、駄目だこりゃー。早く新しい会社見つけよう。」 などと、言い出して、さっさと去っていく人もでる始末。
これに追い討ちを掛けるように、
こうなってしまいますと、今は死語に近い言葉
|
そういった環境の中で、とうとう仲の良い先輩から 「実は、年内一杯で会社を辞めるんだー。」 といった、言葉が出てしまいました。 「がびーん」です。 さらに、 「○○さんも、年内で辞めるんだよー。」 と、かなり腕の立つグラフィッカーの方も辞めてしまわれることを、教えてくれました。 さらにさらに、 「本当に、バイトはすべて解雇するらしいよ。何年もやっているバイトも関係ないみたいだね。」 と。 下手な社員以上にできて、社員よりも古いバイトをきるなんて、信じられません。 いくら経営が苦しいからといって、あんまりだと思います。
私は考えます。
|
そんなムードの中、上層部がにわかに動き始めます。 どういう訳か、夜の9時過ぎになると、上層部がいなくなります。 帰宅するには、早すぎる時間です。 会議なら会議室で行えばいいのに、全員が全員、外へ出かけて行きます。 しかも、人目をはばかるように、一人また一人と。 結局残るのは、退職する人とバイト、そして下っ端連中です。 「絶対なにか、企んでいるね。」 と下っ端同士で話しあいます。 |