無事に学校を卒業することができまして、 「さあ、これからいよいよ就職活動だー!!」 といきこんでいた頃、世間では不況の嵐。
テレビでは連日連夜、 しかし一年間、学校という温室で育ったため不況の深刻さを、さほど感じてはいませんでした。
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さて、そんな就職状況の最中、私が最初に起こした行動は、学校の就職ガイダンスで教えてもらったとおり、自分の作品をまとめて作品集をつくったことです。 作品集といっても、学校の課題で作った作品が中心で、レコードのジャケット、フライヤー、3DCG、ディレクタームービー、HP、写真、ビデオといった所で、まとめると、 紙媒体の作品集−3冊 ビデオ−1本 MO−1個 の作品集が出来上りました。(就職戦争用のメイン武器の準備完了!)
次に履歴書と職務経歴書の作成です。
以上、2つの武器を作成して、めでたく就職戦争を戦いぬく準備は整いました。 |
武器がそろったら、次は敵(会社)の情報収集です。 先ずは、学校が持っている求人情報です。
学校へ行き、就職検索用のコンピューターを陣取りまして、採用形態、希望職種、希望職業、採用条件等を入力します。
ちょっとしてから学校のサーバーへアクセスし、結果がでました。
気を取り直して、受けたい会社へ電話してみました。
次、行こー。
何だーこりゃー。もしかして情報が古いのでは?
慌てて、就職課へ行くと、 ついでに掲示板の情報も見てみますと、新しくても2〜3ヶ月前の情報です。
以上のことを友達に相談すると、学校の就職情報は古くて使い物にならないとのこと。
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完全に打ちのめされた私。 学校がダメなら、就職情報誌、インターネットでさがしてみようと試みたところ、いくつか面接までしてくれる会社がありました。 しかしながら、結果は惨敗。
自分なりに原因を探ってみました。
@ 自分にはプロとやっていくには、絵の才能が無いこと。
A マルチメディア業界では、学生をいきなり正社員で雇うことはなく、ほとんどがアルバイトから始めるということ。
B マルチメディアをやっている多くの会社は、世間一般的にいわれる零細企業がほとんどです。
C これだけマルチメディア学校が乱立し、年間何千人も卒業生が存在する今日、フォトショップやディレクター、ソフトイマージュなどのソフトが操作できるだけでは、話にならないということ。
D コンテストや学校で良い成績をとっても、実社会では職務経験がものをいう。
ここにきて、大きな落し穴にはまってしまった私。
マルチメディアという世界に、あまりにも「お金」と「時間」をかけすぎてしまい、取り戻そうにも、犠牲が大きすぎてしまって、取り戻せません。
写真関係で良く言われることに、
この言葉、そっくりマルチメディアにも当てはまるとおもいます。 年も28歳になっていたため、バイトで一から覚える訳にはいかず途方にくれていました。
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