入社当日

社当日。
始業時間の10時より、45分早い、9時15分に会社へ到着です。
ほとんどの社員の方が来ていたら、どうしようと思いながらドアを開けますと。
真っ暗!!
電気が所所しか点いていません。
「はた?早すぎたかな?」
「人影は。人影は。」
と探すと、電気が点いている所に一人。

「今日からお世話になる馬場ですが。」
と、背中越しから声をかけると。
「ぎぇー!!」
髪がボサボサで、目の下にくまがある、完全に疲れきった顔がこちらを向きます。
「こちらへどうぞ。」
と案内された会議室に行くと、床で人がごろごろしています。
「会議室は、寝ているからそこらへんの椅子に、腰掛けておいて下さい。」
と、椅子をあてがわれて、その人はまたパソコンとニラメッコを始めました。

待つこと10分間。変化なし。
待つこと20分間。床が動き始めます。人がむくりと起きだしました。
待つこと40分間。床が再び動き始めます。また、人がむくりと起きだしました。
待つこと50分間。また一人起きだしました。
待つこと60分間。床の至る所が動き始めます。次々と、数人の人が起きだしました。
いったい、何人の人が寝ているのでしょうか?
気を付けてみると、こんな所にも人が寝ている!って感じです。
徹夜が多いとは聞いていましたが、これがそれみたいですね。

そうこうしているうちに、総務の方がいらして、事務手続きをしてくれとのこと。
また、私と同期入社のOGI君も来て、2人で手続きを始めます。
手続きを終えてしまうと、また待ち始めます。
やることもないので、OGIと話し始めますと、このOGI君。
かなり優秀な方で、今までフリーでディレクターと使って、オーサリングの仕事をしていたとのこと。(この時始めて、「LINGO使い」と呼ばれる人を目にしました。)
世に送り出した商品も多く、実務経験もかなりのもんです。

<一口メモ>
●ディレクター:主にCD−ROMを制作するための編集ソフト。(CD−ROMだけでは無いですが。)
●オーサリング:CD−ROM等のマルチメディアタイトルをプログラミングすること。
●LINGO:ディレクターのプログラミング言語。

て、あーだ、こーだ、言っている間に時計の針は12時00分。
いよいよ、待ちくたびれた。
会社もいろいろな人が出社(起き始め?)してきました。
そこにようやく、一人の女性が来て、席を案内してくれます。
どうやらこの女性が私の課の、リーダーのようです。
名をKOさんと言います。
ちなみに同期のOGI君も同じ課です。

KOさんいわく、今日はマシンやアプリケーションの環境を設定してくれとのこと。
与えられたマシンはMacintosh、MOドライブ、ハードディスク(1GB)が一台づつ。

設定をしている最中に、社長がいらして皆に挨拶をしてくれと言います。
社員が会議室に集まります。
総勢、40人くらいでしょうか。
その前で
「今日からお世話になる馬場です。まだ実務経験はありませんが、どうぞよろしくお願いします。(だったと思います。もう忘れてしまいました。)」
と挨拶して、その他こちょこちょ付け加えて挨拶も無事に終えることができました。

その後は、フォトショップやディレクター等のアプリケーションのインストール、ネットワークの設定、プリンター接続、ネット接続等の設定を終えたころは、もう夜の9時です。
その日は早々と
「お先に失礼します。」
と、退散して初日を終えました。

次回は「プログラムが書けないプログラマー」!です。