プログラムが書けないプログラマー!

社2日目。
私が入社した○○○○は、昼の12時まで出社すれば良い、フレックスタイム制度を導入していたため、早く出社しても誰も来ていないことは重々承知でしたが、入社2日目ということもあって、9時30分に会社へ到着です。
予想通り、誰もきていません。
昨日、やり残したセットアップの続きを行っていると、昨日と違って、同じ課の人の出社時間が、今日は早いではありませんか。
10時50分には、ほぼ全員集合です。(フレックスタイム制ではなかったのでは?)

「ミーティング行いまーす。」
と、課の係長が声をかけて行きます。(後で聞いた話では、週1回課で、ミーティングを行うそうです。今日がたまたまその日だったので、皆さん早く出社したんですね。納得。)
会議室へ私の課の人が集まります。

私が配属が決まった課は「制作1課」で、
「係長1人、主任4人、平社員4人、アルバイト1人の計10人。
それに私とOGIさんを加えた総勢12人。」

です。
職種で区切れば
「ディレクション:1人、グラフィッカー:4人、オーサー:7人」
で、オーサーが多いのに驚きます。

<一口メモ>
●ディレクション:客先とのやり取りを行ったり、デザイナーやオーサーの人達を取りまとめる人のこと。用は「段取り屋さん」です。
●オーサー:マルチメディアタイトルを、スクリプト言語(プログラム言語ほど難しくない、プログラム言語みたいなもの。)を使って、オーサリング(プログラミング)する人のこと。
●グラフィッカー:別名デザイナー。主に素材と言われる、絵を制作する人のことです。

さて、会議が始まります。
進行は社長が行います。
ミーティングといっても、議題があって皆で意見を出し合うのではなく、各自が先週行った事と今週行う事を言って、社長が各自の技量と予定を考慮して、仕事を割る振るためのミーティングでした。

そのミーティングにて、早速私も、仕事を貰いました。
某会社の教育ソフトのオーサリングです。
よくよく聞くと、この某会社の教育ソフトのオーサリングは、同じ課の方がやっていたのですが、後15日後に退社するので、それをそのまま引継いで欲しいのとのこと。
また、同じ様な仕事があるからそれもやって欲しいとのこと。

あー!大変です。
オーサリングと言っても、学校でちょこっとやっただけ(4時間程度)で、右も左も分からない赤子です。
そんな事はおかまいなく、
「はい!これ。」
と、引継ぎ用のプログラム(dirファイル)を渡されました。
とにかく、プログラムの中身を見てみます。

(*_*)何!何これ!! 何だこりゃー!!!(*_*)

本当に何が何だか分かりません。
さっぱり分かりません。
ぜんぜん分かりません。
全く分かりません。
どうしようもないくらい分かりません。

そりゃそうです。
ディレクターのツールの使い方そのものが、全く分からなかったのですから、分かる訳がありません。
恐る恐るプログラムの内容を、引継ぐ人に尋ねると、リストやハンドラがあーだ、こーだと、言われて
「この人日本語しゃべっているの?」
と、言った感じです。
今考えれば、信じられないくらい何も分からない状態で、入社したと思います。
世間一般に言われる「学校でたての学生は、全く使えない。」の言葉が、服を着て証明しているような私。

1時間くらい放心状態な私。
顔から血の気がひいて行くのが分かります。

放心していてもしょうがないので、分からないなりにプログラムを読んでいきます。
でも、全く分からない。
文法が分からない。
単語、単語が全く分からない。
分からないことが分からない。(用は全部分からないわけです。)
まるで、アラブ語やブッシュマン語の本を渡されて読めと、いっている様な感じです。
完璧にギブアップです。

とにかく、参考になる本を買うためにその日、ダッシュで帰りました。

次回は「仕事ができないクリエイター」!です。