入社3日目以降。 某会社の教育ソフトのオーサリングを引継げと言われても、引継ぎたくても引継げない私にとって、ゆういつできる事といったら、ディレクターのLingo(プログラム言語みたいなもの)の勉強です。 引継いだプログラムの中身を解析しようにも、プログラムそのものが分からないのだから、しょうがありません。 ただただひたすらLingoの勉強をすることに、時間を費やします。 Lingoの勉強といっても、業務で忙しい社員の先輩達が、手取り足取り教えてくれるはずもなく、本屋で、ディレクター関係の書物を全部買い込んで、独学でやるしかありませんでした。
私が苦しんでいる最中、同期入社のOGIさんは、ちゃくちゃくと仕事をこなしてゆきます。
今思うに、この勉強している間、他の社員の人は変な目で見ていたことでしょうね。
実作業そっちのけで、ひたすら勉強している訳ですから、そこは小さい会社、いやでも社長の目につきます。
もちろん、誰が見たって全くディレクターが使えない事は、明白です。
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入社1ヶ月頃、OGIさんはもとより、他の先輩方の協力があったおかげで、一応ディレクターの基礎知識(ディレクターの使い方、Lingoの文法の仕組み等)は分かって来ました。 もちろん、業務そっちのけで勉強している私を、社長が1ヶ月間も、暖かく見守っていてくれたことが一番大きいことですが。((^_^;))
さて、引継ぎのプログラムですが、勉強して判断した結果、先輩のプログラムを解析するよりも、自分で一から作ってしまったほうが良いと判断したため、早速作り始めました。
しかし時すでに遅し。
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駄目なやつとレッテルを貼られてしまった私。(現にそのとおりなのですが。) 次にどんな仕事がくるのかなーと思っていると、全く仕事がきません。 「仕事はありませんか?」 と言っても、社長は 「馬場君はいいから。」 と言って、仕事を与えられません。
普通の人だったら
「こりゃー、いよいよ首だなー!!いつまでこの会社にいられることやら?」
この当時は分かりませんでしたが、マルチメディア業界のような実力勝負な業界では、入社してから仕事を覚えるといった、日本古来の会社のやり方では、会社の経営は成り立ちません。
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