Live review

Sweet Live Review '97.03

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このライブレビューは『AHAHA』5号の「スイート・ライブ・レビュー」コーナーにおいて割愛させて頂いたレビューです。 本誌の誌面が限られているために、せっかく執筆したレビューですが全部掲載することができませんでした。 しかし下記のレビューは内容において掲載分より劣っている、ということでは決してなく、誌面のバランスの問題や、 締切後に寄せられたなどの問題から割愛したことを付け加えておきます。 また、編集前のものであるためにデータや文字において不統一であることをお断り致します。(太田)

原田おさむ一人芝居エキサイトジャック
 吉本でも松竹でもない若手も大阪にはたくさんいてがんばっているのだが、彼もそんな一人。 普段のモノローグコントや漫談とは違い、芝居性の強いオムニバス形式の一人芝居だったが、 個性を殺した芝居の部分が深刻になりすぎて、笑いの部分が全く効果を生まなかったのはしまい残念。 明るさと暗さの入り混じった個性を表現できるスタッフに恵まれてほしい。
3月5日(水) 19:00〜20:20 太田 雅文
大阪・ワッハ上方レッスンルーム 1000円 1200円
原田おさむ

浪花座3月上席夜の部
 大阪キッズ、ビッグブラザーズら若手の相次ぐ松竹離脱への対策だろうか、昨秋より設けられた「フレッシュコーナー」。 永里敦によるMCで、KITEMITE倶楽部、松竹サテライトライブのメンバーが出演。 彼らが浪花座向けのベタネタを用意するはずもなく、いつも浪花座の年配客を凍結させている。 この日は、ビスケッツ、A-1、いちご・いちえの女性3組。 半年ほど前からこのコーナーに出演しているにも係わらず、浪花座客に一向に日和ることなく、「広末涼子ネタ」を披露するA-1。 凍り付いた年配客の反応などものともせず、着実にパフォーマンス能力を進歩させている彼女たちは、かつての-4℃は越えたはず。
3月5日(火) 15:30〜18:30 飯野 形而
大阪道頓堀・浪花座 2500円
ビスケッツ A-1 浮世亭いちご・いちえ 中田ナナ・ヒカリ 笑福亭松枝 水田かかし  海原はるか・かなた レツゴー長作 酒井くにお・とおる 藤かほり じゃんけんぽん フラワーショウ

ふんげー!Best15
 ABC「すんげー!BEST10」の公開オーディション。 現場でかなりウケていた高僧・野々村がランクインしていなかったり、 それほどウケていなかった某ユニットがランクインしていたりと、全体として人気投票的な感じは否めない。 ただし、ハリガネロックの1位に関しては、以前それほど目立たなかった大上がめきめき実力をつけてきていることもあり、妥当な順位だと思う。
3月10日(月) 16:00〜18:20 津島
大阪・心斎橋筋2丁目劇場 1200円
コッキー 高僧野々村 ルート33 美濃長岡 2丁拳銃 シェイクダウン  水玉れっぷう隊 サバンナ ナメリカ LaLaLa ハリガネロック 他ユニット5組

フルーツ大統領
 新作トレンディドラマ発表会、男塾、バックダンサーなど、グループコントが健闘していた。 キャララクターが良い意味で定着している人と悪い意味で……の人が入り交じっているが、12人もいればバラバラなのは当たり前。 テキトーにお気に入りを見つけてその成長を楽しむことをオススメする。 バンドではビリジアン・小薮とブラザース・石割が「ありがとう」をハモり、けっこう上手でびっくりした。
3月15日(土) 18:05〜20:55 鳥崗 シエテ
東京・渋谷公園通り劇場 2200円
ビリジアン シンドバット おはよう ブラザース COWCOW スキヤキ

レガッタ
 コント2組、漫才1組、ウダ話3組(この漫才とウダ話の境目が難しくもあり)、真ん中とラストにゲームといった構成。 開演前、隣の席の人に話しかけられたのですが、フルーツの番組を見て初めて劇場に足を運んだと興奮しており、 テレビの威力ってすごいと改めて感じた。スキヤキは、二人の中ではすごく面白いとコントを作ってみるのだけども、 舞台ではウケが悪いと嘆いてました。それは単に練り方が足りないだけでは。
3月17日(月) 19:00〜21:25 桜恵 歌織
大阪・うめだ花月シアター 1300円 1500円
チュパチャップス おはよう COWCOW シンドバット スキヤキ ビリジアン ブラザース

松居直美歌謡ショー
 日本選手権を控えた岸和田競輪場が開催した地域住民向けイヴェント。 ちゃらんぽらんの漫才、スター競輪選手のトーク・ショーに続き、トリで登場。 内容はモノマネ中心の歌謡ショー。 コロッケや清水アキラに代表される最近のモノマネ芸の多くは、過剰なデフォルメのため、 モノマネの対象となるタレントやそのファンを傷つけるものだが、松居のモノマネはきわめて正攻法で誰も傷つけることがない。 客イジリをしても、イジった客を傷つけない。自分を陥としめるギャグなども出さない。 他の芸能人も観客も自分も誰も傷つけないまま、場内を暖かい笑いに包む営業ネタは、昨年出産を経験した彼女の母性の成せる業か?
3月20日(木) 15:30〜16:00 飯野 形而
大阪・岸和田競輪場 --- 無料
松居直美

渋谷系 HYPER WA CHA CHA LIVE
 ビデオ収録のため、ジャリズムがフリップを使ったコーナー、千原兄弟が年表にそってのトークをそれぞれ披露。 ジャリズムのコーナー、「山下・渡辺両氏の呼び名を考える」はそれなりにウケがよかったものの、 「将棋の新しい駒を考える」はお客の大半が女性だったこともあり、あまりウケがよくなかった。 一方千原兄弟はトークがノリにノって1時間ずっとハイテンションでしゃべりっぱなし。 「トークの千原」という印象を新たにした。
3月23日(日) 15:00〜17:40 津島
東京・渋谷公園通り劇場 2500円 3000円
千原兄弟(MC) 高僧・野々村 シャンプーハット 2丁拳銃 ジャリズム 陣内智則 サバンナ メッセンジャー

渋谷系 HYPER WA CHA CHA LIVE
 今回MCは陣内。不慣れな感じはするものの、 客とのコミュニケーションを取りながら進むMCは他のコンビにはない味があり、好感が持てた。 昼の回と同様、ビデオ収録があったため、ジャリズムの「テント」をはじめ、 各自得意なネタを持ってきたらしくベスト版を見ているかのような贅沢なライブだった。 しかし新ネタが見たい、千原のネタが見たいという気持ちがあったのもまた事実。
3月23日(日) 18:40〜20:40 津島
東京・渋谷公園通り劇場 2500円 3000円
陣内智則(MC) 千原兄弟(コーナー) シャンプーハット 2丁拳銃 高僧・野々村 メッセンジャー サバンナ ジャリズム

吉村智樹独演会/地球空洞説
 『VOWやねん』等でおなじみの路上観察家・吉村智樹氏のプロデュース・イヴェントも今回で第3回。 溜まりに溜まった中学生のスペルマのごとく、濃ーいネタを欲望のままに一気に吐き出した第1、2回に比して、 落ち着きのあるイヴェントだった。イヴェントの目玉である氏の路上観察成果スライド上映も、 前半が「放送禁止用語系看板」、後半が「電波系老人芸術家」と主題が明確に絞り込まれる。 吉村氏もスペルマが枯渇した分だけ、相手を歓ばせる性技を追及しはじめたか?
3月29日(土) 19:00〜21:00 飯野 形而
難波・ベアーズ(満員立見多) 1500円 1800円
吉村智樹 三本義治 杉岡みどり

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