前回、 次回はどうしよう。PNET、central neurocytoma、ganglioglioma辺りをさらうか。 と書いたので、そうする。 まずPNET。ピーネットと読むことが多い。Primitive Neuroectodermal Tumorの略なんだそうだ。 こいつは、昔Medulloblastoma(髄芽腫)と呼ばれてたやつとか、ependymo- blastoma、cerebral neuroblastoma、pineoblastoma、medulloepitheliomaとかの 総称らしいんである。 多くが子供に発生。5〜9歳が一番多い。成人は30%。小児脳腫瘍の25%を 占める一大勢力である。 場所は、PNETのうちMedulloblastomaは第四脳室や小脳虫部、cerebral neuro- blastomaが大脳半球や側脳室に多いんだって。オズボーン(神経放射線診断学の バイブルと言われる教科書「Diagnostic Neuroradiology」のこと。オズボーン 先生って人が書いたからそう呼ばれる)に載ってた。へー。 所見としては、CTでは辺縁明瞭で等〜高吸収を示し、造影剤で吸収値上昇 効果を示す。周辺に浮腫を伴うことが多く、壊死、嚢胞、出血を伴う。 MRIでは、T1強調像で低信号、T2強調像で等〜高信号のいつものパターン。壊死、 嚢胞、出血を伴うのはおんなじだ。 あ、そうそう。 PNETは、nevoid basal cell carcinoma syndorome、Turcot syndrome、ataxia teleangiectasiaなどとの関連あるらしいぞ。なんか国家試験の時に見たっきり みたいな疾患ばっかだなぁ。(汗) 次はganglioglioma。小児や若年成人に見られ、名の通り、ganglio-(神経 細胞成分)とglio-(神経膠細胞成分)が両方入っているという、一粒で二度 美味しい(?)腫瘍。 大部分はテント上、側頭葉に最も多いが、小脳、脳幹、鞍上部、脊髄もあり。 境界明瞭、典型的には嚢胞と石灰化がある。嚢胞性腫瘍っぽくなってるのは 38%ぐらい。微妙な数字だな。 CTでは比較的小さく辺縁明瞭な腫瘍で、嚢胞や壁在結節を伴う。 MRIではT2強調像で不均一な高信号、Gdで実質部分は信号増強される。 今日はもうイヤになったので(汗)、central neurocytomaは次回回し! |