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『
総角(大島本)
』
[第二段 大君の火葬と薫の忌籠もり]
中納言の君は、さりとも、いとかかることあらじ、
夢
か、と思して、大殿油を近うかかげて見たてまつりたまふに、隠したまふ顔も、ただ寝たまへるやうにて、変はりたまへるところもなく、うつくしげにてうち臥したまへるを、「かくながら、虫の骸のやうにても見るわざならましかば」と、思ひ惑はる。
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第七章 大君の物語 大君の死と薫の悲嘆 [第二段 大君の火葬と薫の忌籠もり]
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