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『日本橋』
青空文庫
と云って、ほろりとして、手を挙げて茶盆を頂いて出て行く。
人足繁き夕暮の河岸を、影のように、すたすたと抜けて、それからなぞえに橋になる、向って取附の袂の、一石餅とある浅黄染の暖簾を潜って、土間の縁台の薄暗い処で、折敷装の
赤
飯を一盆だけ。
1993/2195
1994/2195
1995/2195
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