検索結果詳細
『婦系図』
青空文庫
「ええ、驚いたい、串戯《じょうだん》じゃねえ、二合半《こなから》が処フイにした。さあ、まあ、お乗んなせえ。」
荷物を引立《ひった》てて来て、二人で改札口を出た。その半纏着と、薄色背広の押並んだ対照は妙であったが、乗客《のりて》はただこの二人の影のちらちらと分れて
映
るばかり、十四五人には過ぎないのであった。
2119/3954
2120/3954
2121/3954
[Index]