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 『眉かくしの霊』 泉鏡花を読む

「都合がついたら、君が来て一杯、ゆつくりつき合つてくれないか。……私は夜ふかしは平気だから。一所に……此処で飲んで居たら、いくらか案山子に成るだらう……」
「――結構でございます。……もう台所は片附きました、追つけ伺ひます。――いたづらな餓鬼どもめ。」
 と、あとを口こゞとで、空を睨みながら、枝をざら/\と潜つて行く。

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