検索結果詳細


 『半島一奇抄』 青空文庫

「いや、そんなに大した事ではありません。実は昨年、ちょうど今頃……もう七八日《ななようか》あとでした。……やっぱりお宅でお世話になって、その帰途《かえり》がけ、大仁からの電車でしたよ。この月二十日の修善寺の、あの大師講の時ですがね、――お宅の傍《そば》の虎渓橋《こけいばし》正面の寺の石段の真中《まんなか》へ――夥多《おびただし》い参詣《さんけい》だから、上下《うえした》の仕切《しきり》がつきましょう。」

 41/129 42/129 43/129


  [Index]