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『五大力』
従吾所好
駒下駄が、つらりと照つた。
捌く褄に颯と燃えつゝ、炎の氷つた
紅
が靡くと、霜の色が淡〈うす〉く揺れかゝつて、掻消すばかり、弱腰に、帯の錦の雲もないのに、裳は重いまでずらりとした。
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