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『木の子説法』 青空文庫
男はまだしも、婦《おんな》もそれです。ご新姐《しんぞ》――いま時、妙な呼び方で。……主人が医師《いしゃ》の出来損いですから、出来損いでも奥さん。……さしあたってな小博打《こばくち》が的《あて》だったのですから、三下《さんした》の潜《もぐ》りでも、姉さん。――話のついでですが、裸の中の大男の尻の黄色なのが主人で、汚れた畚褌《もっこふんどし》をしていたのです、褌が畚じゃ、姉《あね》ごとは行きません。それにした処で、姉《あね》さんとでも云うべき処を、ご新姐――と皆が呼びましたのは。――
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