2001/ 7/7 19:00 東京オペラシティコンサートホール・タケミツメモリアル
*同一プロダクション 2001/ 6/30 15:00 神戸松蔭女子学院大学チャペル(第146回松蔭チャペルコンサート)
J.S.バッハ/ 前奏曲とフーガ(+ラルゴ) ハ長調 BWV545 *パイプオルガン独奏 :今井奈緒子
指揮:鈴木雅明
コーラス(*=独唱[コンチェルティスト])
ソプラノ :野々下由香里*、緋田 芳江、懸田 奈緒子、星川
美保子
アルト :ロビン・ブレイズ*、上杉 清仁、鈴木 環、田村
由貴絵(東京公演のみ)
テノール:櫻田 亮*、原田 博之、谷口 洋介、水越 啓
バス :ステファン・マクラウド*、浦野 智行、大井
哲也、緋田 吉也
オーケストラ
オーボエ:三宮 正満、江崎 浩司、尾崎 温子
ヴァイオリン :若松 夏美(コンサートミストレス)、
高田 あずみ、荒木 優子、竹嶋 祐子、パウル・エレラ、戸田
薫
ヴィオラ:森田 芳子、渡部 安見子
〔通奏低音〕
チェロ:鈴木 秀美、山廣 美芽 コントラバス:西澤 誠治 ファゴット:二口
晴一
オルガン:今井奈緒子
《1724年 復活祭後、昇天祭のカンタータ》
1723年 5月 ライプツィヒに移り住んだバッハも、1年を経て、もはやしっかりと音楽監督としての風格を備えていたにちがいありません。私たちのカンタータ行脚も、ようやくライプチィヒ第1年目の年巻の終わりにさしかかっています。バッハは、カンタータを年巻としてまとめるつもりで作曲していたのですが、ちょうどライプツィヒに移ったのが
5月でしたから、聖霊降臨の翌週、三位一体節からカンタータ年巻は始まるのです
第1年巻に属するカンタータは、1724年の復活祭を過ぎると、ぐっと趣が変わってきます。全体はやや小編成となり、冒頭にはしばしば聖書の言葉が置かれます。レチタティーヴォやアリアでの非常に親密な表現が増し、オブリガートを受け持つ器楽モティーフは、ますます多彩なものになっていくのです。これらの作品を見ていると、つくづくバッハのカンタータの不思議さを思い知らされます。どこを切り取っても紛れもなくバッハの音楽であり、しかしそれでいて1曲1曲はかくも多種多様な色彩を持っているからです。
今回のプログラムは、37番や104番の牧歌的な合唱によって、誠にのびやかで、明るい色調に縁取られています。しかもすべての曲が長調で始まるのです。この一連のカンタータから、永遠の牧者イエス・キリストのふくよかな慈愛を感じとって頂ければ幸いです。
(01/06/19:チラシより転載)
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