「これ、戻しておきます!」
美少年2人に囲まれ、舞い上がってしまったあなたは大きな声でそう言ってシャルルから電話の子機をふんだくり、廊下を猛ダッシュ。
ゼィハァ言いながら子機を戻し、廊下を戻るのはためらわれたので、ほてった頬を少し冷やそうと外へ出ました。
そして寒風吹きすさぶ真冬のバルコニーで小さく深呼吸をしたとき、そこにたたずむ人影を見つけたのです。
それは、タキシード姿で升酒をあおる、美女丸君でした。
手すりに斜めに身体をあずけ、どこか遠くを見ているふうな彼に、あなたはしばし声をかけづらく立ち尽くしてしまいました。と、その時、強い風が吹いて、あなたは思わず声をあげてしまいました。
その声に、美女丸君がこちらを振り返りました。彼とバッチリ目が合ってしまったあなたは、