成分名 | 薬物名 | 主な働き |
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●抗白癬菌剤 | クロトリマゾール、硝酸イソコナゾール(スイッチOTC薬)、硝酸ミコナゾール(スイッチOTC薬)、硝酸エコナゾール(スイッチOTC薬)、硝酸オキシコナゾール(スイッチOTC薬),硝酸スルコナゾール(スイッチOTC薬)、ビフォナゾール(スイッチOTC薬)、チオコナゾール(スイッチOTC薬)、ラノコナゾール(スイッチOTC薬) | イミダゾール系抗真菌剤。真菌の細胞膜に作用して、白癬菌を死滅させる効果がある。ビフォナゾール・ラノコナゾールは他の同系成分に比べて、皮膚の浸透性にすぐれ、患部に薬の成分が長くとどまるので、1日1回の使用で効果があるといわれる。これらの薬は、水虫の他にも、同じ白癬菌の種類によっておこるいんきんたむしやぜにたむしにも用いられる。病院では、カンジダなどの治療に用いられるものもある。局所の副作用として、かぶれや発赤などの症状があるのでこれらの症状がみられた場合は、使用を中止して医師・薬剤師に相談が必要。 |
塩酸ブテナフィン(スイッチOTC薬) | ベンジルアミン系抗真菌剤。とくに白癬菌に強い抗菌作用を示す。細胞膜の構成成分のエルゴステロ−ルの合成を阻害し、また表皮からの吸収に加え毛のうからも吸収されるため角質層と皮膚深部にまで浸透、白癬菌など表在性真菌に強い抗菌効果を示します。 | |
トルナフタート、トルシクラート(スイッチOTC薬) | 白癬菌にとくに効果があり、同じカビでもカンジダには効かないといわれている。局所の刺激症状はイミダゾール系薬剤と同様に注意が必要。 | |
ウンデシレン酸、シクロピロクスオラミン(スイッチOTC薬)、ピロールニトリン(スイッチOTC薬)、エキサラミド(スイッチOTC薬)、シッカニン、ハロプロジン | ウンデシレン酸は、ヒトの汗に含まれる成分で、患部のpHを酸性にして、真菌の発育を抑える。局所の刺激症状も少ない。シクロピロクスオラミンは白癬菌の他、カンジダにも効く。シッカニンは真菌の呼吸やリン酸代謝を抑える。 | |
●鎮痒剤 | クロタミトン | 皮膚炎の薬のページ参照 |
l−メントール | 鎮痒成分、局所冷感刺激剤で、水虫のかゆみを和らげる。傷口があるとしみるので注意。 | |
●抗ヒスタミン剤 | 塩酸ジフェンヒドラミン | 水虫のかゆみや炎症を抑える。 |
●角質軟化剤 | サリチル酸 | 硬くなった皮膚を軟らかくする作用の他、殺菌作用をもつ。塗り薬で使用した場合でも、小児では副作用が出やすいので注意が必要。 |
安息香酸 | 局所の殺菌・防カビ、角質軟化作用を有し白癬菌に対する殺菌作用が利用されている。 | |
イオウ | 硬く角質化した皮膚を軟らかくするらかくするとともに、にきびの大敵である細菌にも強い。 | |
●殺菌・消毒剤 | フェノール | たんぱく質を変性、凝固させることによって殺菌・消毒作用を示すといわれる。毒性が強いので長期・大量に使用しないこと。 |
チモール | フェノールの誘導体で、フェノールと類似した作用をもつが、殺菌作用がより強いといわれる。患部に傷があるとしみるため傷がある方は使用しないほうがよい。 | |
●局所麻酔剤 | リドカイン | 局所の知覚神経をマヒさせ、水虫のかゆみや痛みをやわらげる。 |
●収斂・保護剤 | 酸化亜鉛 | 皮膚炎の薬のページ参照 |
●抗炎症剤 | グリチルレチン酸 | 皮膚炎の薬のページ参照 |