・いつ、どのように痛むのか?
・食べすぎ?
・便の状態は?
成分名 | 薬物名 | 主な働き |
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●制酸・鎮痛・鎮痙剤 | ロートエキス | ナス科の植物ハシリドコロから抽出したエキス。副交感神経のアセチルコリン受容体を遮断することによって、消化管の運動をゆっくりにし、胃液の分泌を抑え、胃の痛みやけいれんを緩和。炭酸水素ナトリウムや酸化マグネシウムなどの制酸成分とともに配合されることが多い。 |
●制酸剤 | 炭酸水素ナトリウム(重曹) | 酸中和効果は速効性、作用時間は短い。 |
沈降炭酸カルシウム | 制酸作用と吸着作用を有し、制酸効果が期待できる。 | |
(重質)炭酸マグネシウム | 制酸作用は速効性。マグネシウム化合物は下痢になる傾向がある。 | |
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム | 胃内のpHを3〜5に安定(1時間以上)させ、胃液によってゼラチン状の被膜をつくり胃粘膜を保護する。 | |
水酸化マグネシウム | 制酸作用の他、中和によってできた塩化マグネシウムが腸に移行して炭酸水素マグネシウムとなり、多量に服用すると下痢の効果も発揮する。 | |
(乾燥)水酸化アルミニウムゲル | pHを3.5〜4.2に長時間保つとともにゼリー状となって粘膜を保護する作用がある。便秘をおこすこともある。 | |
合成ヒドロタルサイト | 長時間pH4前後に保つ働きがある。 | |
合成ケイ酸アルミニウム | 中和の効果は遅いが持続性があり、胃粘膜の保護作用もある。 | |
水酸化アルミナマグネシウム | 持続性の制酸剤 | |
●健胃剤(生薬) | オウバク | みかん科のキハダの樹皮。抗菌、収斂、健胃作用などがあり、胃薬などに利用。漢方薬に配合されて、二日酔いやのぼせに利用される。 |
センブリ | 成分の苦味が健胃作用をもつ。 | |
ケイヒ | かぜ薬のページ参照 | |
ウイキョウ | ||
ウコン | ||
オウゴン | ||
オウレン | ||
ゲンチアナ | ||
コウボク | ||
ショウキョウ | ||
ソウジュツ | ||
チョウジ | ||
チンピ | ||
ニンジン | ||
●胃酸分泌促進剤 | 塩化カルニチン | 副交感神経を刺激することによって胃液分泌を促進する。 |
●消化剤 | 脂肪消化酵素(リパーゼ) | 脂肪を分解する酵素。 |
でんぷん消化酵素(ビオジアスターゼ、ジアスターゼ、ジアスメンなど) | ジアスターゼは、でんぷんを最終的にブドウ糖にまで分解する酵素。炭水化物を消化するのに効果的な酵素。 | |
たんぱく分解酵素(プロザイム、ビオタミラーゼなど) | アミノ酸、たんぱく質の消化酵素。 | |
パンクレアチン | アミラーゼ(=ジアスターゼ)、プロテアーゼ、リパーゼなどの酵素を含み、でんぷん、たんぱく質、脂肪などの消化を助ける。 | |
ウルソデスオキシコール酸(スイッチOTC薬) | 胆汁成分の一つで、脂肪の消化・吸収を促進する働きがある。 | |
●鎮痛鎮痙剤 | 臭化ブチルスコポラミン(スイッチOTC薬) | ロートエキスと同じ働きで胃の痛みやけいれんなどを和らげる。 |
臭化チメピジウム(スイッチOTC薬) | 抗コリン作用を有し、鎮痛、鎮痙を目的として使用。のどの渇きなどの副作用が比較的少ないといわれている。 | |
塩酸ジサイクロミン | 抗コリン作用や筋肉への直接作用で、消化管の平滑筋のけいれんをやわらげ、胃の痛みをとる。 | |
塩酸パパベリン | ||
臭化メチルオクタトロピン | ||
臭化メチルアトロピン | ||
●鎮痛・粘膜修復剤(生薬) | エンゴサク | ケシ科の植物。鎮痛、鎮痙作用がある。「安中散」という漢方薬に配合される。 |
カンゾウ | かぜ薬のページ参照 | |
●粘膜修復剤 | 銅クロロフィリンナトリウム(カリウム) | 肉芽形成促進、傷口の洗浄、組織の代謝を活発にするなどの働きがある。 |
アルジオキサ | 粘膜や傷口の保護作用をもつアラントインに、制酸作用のある水酸化アルミニウムを結合させたもの。便秘をおこすこともある。 | |
メチルメチオニンスルホニウムクロリド | キャベツ汁から発見されたもので、肉芽形成の促進と潰瘍部分の再生作用がある。 | |
アズレン(アズレンスルホン酸ナトリウム) | 傷ついた胃粘膜の治癒を促進するとともにペプシンの働きを抑えることで胃を守る。 | |
グルタミン | 胃の粘膜の成分をつくる働きを活発にしたり、肉芽形成を促進する作用がある。 | |
スクラルファート(スイッチOTC薬) | ペプシンの働きを抑え、胃粘膜に保護層をつくることによって胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治癒力を促進する。胃の中に食物があると、作用が弱まるおそれがあるので、食前や食間服用が効果的。 | |
塩酸セトラキサート(スイッチOTC薬) | 胃粘膜の保護作用の他、胃液分泌の抑制作用をもち、胃の粘膜障害を改善する。 | |
●H2受容体拮抗剤 | ファモチジン | 胃酸の分泌を持続的に抑制し、胃粘膜の修復を促す。※用法・用量や服用期間に注意すること。 |
塩酸ラニチジン | 胃酸の分泌を持続的に抑制し、胃粘膜の修復を促す。※用法・用量や服用期間に注意すること。 | |
シメチジン | 胃酸の分泌を持続的に抑制し、胃粘膜の修復を促す。※用法・用量や服用期間に注意すること。 | |
ニザチジン | 胃酸の分泌を持続的に抑制し、胃粘膜の修復を促す。※用法・用量や服用期間に注意すること。 | |
ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩 | 胃酸の分泌を持続的に抑制し、胃粘膜の修復を促す。※用法・用量や服用期間に注意すること。 | |
●その他 | マレイン酸トリメブチン(スイッチOTC薬) | 消化管平滑筋に直接作用して、消化管運動を調節する。吐き気を抑える効果も期待できる。 |
アミノ安息香酸エチル(局所麻酔剤) | 粘膜や表皮に対して麻酔作用があり、知覚をマヒさせるため、胃の痛みに有効。乳幼児が服用するとメトヘモグロビン血症があらわれることがある。この成分を含む薬(乗り物酔いの薬にも配合)は6歳未満の乳幼児には、飲ませないこと。 | |
臭化メチルベナクチジウム(鎮痛剤) | 抗コリン作用によって胃液の分泌を抑え、胃壁の緊張を和らげる。 | |
塩化ベタネコール | 消化管機能促進剤 | |
グリチルリチン酸 | 消炎剤 | |
l−メントール | 芳香性健胃剤 | |
コール酸 | 利胆剤 | |
膵臓性消化酵素TA | ブタやウシの膵臓から得るパンクレアチンとブタの膵臓から得るパンクレリパーゼの製剤のこと。脂肪の消化促進に役立つ。 | |
ジメチルポリシロキサン、ラクボン原末(スイッチOTC薬) | ジメチルポリシロキサンは、胃腸内にたまったガスを体外へ排出しやすくする作用があり、ガスによる腹部の不快感を緩和する。ラクボン原末は整腸剤のページ参照。 | |
ゲファルナート(スイッチOTC薬) | 胃の粘膜の抵抗性を高めたり、粘液の分泌を亢進させる。 | |
ガスタミン | 胃粘膜保護剤 | |
ボレイ | ビタミン・カルシウム剤のページ参照 | |