●市販薬の成分<整腸・下痢止め薬>

※ご相談の際に次のことをお伝えください。

・熱はありますか?

・吐き気は?

・痛みは?

・便の状態は?


成分名薬物名主な働き
●整腸生菌剤乳酸菌腸内で乳酸をつくり、悪い菌(大腸菌や病原菌)の発育を抑え、ぜん動運動を活発にすることで腸内細菌叢のバランスを保つ成分。バランスをとることによって便秘や下痢を改善する。乳酸菌の種類には、フェカリス菌、ビフィズス菌、アシドフィルス菌など、また、芽胞を形成する乳酸菌のラクボン原末(スイッチOTC薬)がある。その他、整腸生菌成分には芽胞を形成する酪酸菌の宮入菌などが配合されている。一般的に、ビフィズス菌は胃酸に弱いため、空腹時で胃内のpHが低いときは効果の減弱が考えられるため、食後の服用が望ましい。芽胞を形成するものや、腸溶錠は、胃酸の影響は受けにくい。
●下痢止め剤塩化ベルベリン生薬のオウバクやオウレンなどに含まれる苦味のある成分。その苦味によって反射的に唾液や胃液の分泌を高める。他に抗菌作用、腸のぜん動運動をゆっくりにする作用、腸内の腐敗・発酵を抑える作用、抗炎症作用などがある。
タンニン酸ベルベリン腸内でベルベリンとタンニン酸に分かれ、それぞれに抗菌、収斂、防腐作用などをもつ。塩化ベルベリンとちがい苦みがないので服用しやすい。
タンニン酸アルブミンたんぱく質凝固作用で胃腸の粘膜を保護し、炎症を抑える。また、腸内の腐敗を抑えて下痢を止める。ときに便秘や食欲不振などの副作用が起こる。アルブミンは牛乳由来の成分なので、牛乳アレルギーの人はアレルギー反応を起こすことがあるので注意が必要。
次没食子酸ビスマス収斂作用によって、腸のぜん動運動をゆっくりにし、腸内の異常発酵による刺激を和らげる。消化性潰瘍のある人は、潰瘍部分から薬が吸収されすぎて頭痛や不安感などの中枢性の副作用が起こる可能性があるので胃潰瘍の人は服用を避けた方がよい。
塩酸ロペラミド(スイッチOTC薬)腸管に直接作用して、ぜん動運動をゆっくりにする。水分の吸収をよくすることで強い下痢を止めるのにも効果があるといわれる。
●殺菌剤クレオソート防腐・殺菌作用で腸内をきれいにする。他に、粘膜に対する局所麻酔作用もある。
●鎮痛・鎮痙剤ロートエキス胃腸薬のページ参照
●生薬ゲンノショウコフクロソウ科。整腸作用がある。
アセンヤク
オウバク
カンゾウ
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