DIARY-2

2001.7.02
 いよいよサイパン探索の本番である。予約してあった「Tレンタカー」のデスクへ。日本からインターネットで予約していたので、その確認メールをプリントしたものを見せるとスムーズに手続きができた。デスクのオネエちゃんによると、観光スポットで車上荒らしが多発しているということだった。

 「ドロボー、タクサンネ。オカネ、オイチャ、ダメダメ。」
 「・・・・はい。」

 車はピカピカのカローラ、頼んであったチャイルドシートもちゃんと付いている。が、かなりチャチなシロモノであることに加え、取り付けが非常に甘かったことを付け加えておこう。
 エアコン全開で一路、島の北部を目指す。交通量が多いのはススペ〜ガラパン間の国道だけで、現地ドライバーものんびり走っており、日本で普通に運転できる人なら何も問題はない。ただしこの区間はネズミ取りをよくやっているので注意。


(ホテル前)
 今回宿泊したDホテルは、ガイドブック「○球の○き方」によると高級の部類に入るらしい。確かにサイパン全土のホテルを「上」「下」に分割すれば前者に該当するのは間違いない。仮に「上」「中」「下」に分割したとしても、まぁ「上」には入るだろう。そのへんのビミョーなニュアンスをわかっていただきたい。


 サイパン北部は太平洋戦争の遺物を数多く残している地域である。スーサイド・クリフ、ラスト・コマンド・ポスト、バンザイ・クリフなどを見て回る。ちなみにダイバーには有名なグロット(外海と繋がっている海水の池)にも行ってみたが、あいにくの曇り空で、その美しさを見ることはできなかった。


 

 

(太平洋戦争の爪跡)
 サイパンへ行くなら、サワリだけでも島の歴史を知っておいた方がいいような気がする。そのほうがきっと良い旅になる。
 スーサイド・クリフ、バンザイ・クリフはともに、米軍の進攻に追いつめられた人々が米兵の制止を振り切って次々に身を投じた場所である。しかしその悲しい歴史とは裏腹に断崖から見るサイパンの海と緑は脳天気に美しい。今こうしてネットサーフィンできるのも、彼らの犠牲のもとに成り立っていることを心から感謝すべきだ。ホントにそう思う。

※左:スーサイドクリフの断崖から
 中:ラストコマンドポストの高射砲の残骸 
※写真しばし待て
 右:この高さから飛び降りたとは・・・


 日が高くなると子供を連れ回すのが辛くなるので、ホテルで昼寝するか、屋内施設に逃げ込むことになる。冷やかしにガラパンの中心街にある某巨大免税店をぶらつく(注2)。しかし予想どおりというか何というか、ブランドものに全く興味のない我々がこれといって欲しいモノもなく、値段も日本と殆ど変わらないので、結局何も買わずに2階にある「Hロック・カフェ」(注3)でハンバーガーとサラダを食うことにした。味は悪くないしボリュームもあるが、これまた安くない。

(注2)=観光客識別カード。大手ホテル仁滞在するツアー観光客にもれなく配布される。基本的にはこれがないと入店できないらしいが、手元にない場合は滞在ホテル名を適当に言えば大丈夫だ。要するに土産物を買いそうな観光客しか入店させないという、こざかしい手口である。ちなみに店に入るには「入店カード」(注3)なるものを提示しなければならないが、2階のレストランからはエレベーターを使えばフリーパスで潜入できることを「どうでもいい裏ワザ」として伝授しておこう。
(注3)ハードロックおたくには有名な場所だそうで、世界各国に支店がある。店内にはオタク垂涎・ハンマープライスもののギターが展示してあったりするそうだが、興味のない我々はそのアリガタミを知る由もない。

 

(Hロック・カフェにて)
 持ち込んだポカリスエットを飲むハル。持ち込みはたぶん禁止だと思うが、チャモロ人はあまり細かいことを気にしない(のだと思う)。ここのウェイター君がとてもフレンドリーで、通りかかるたびにハルに話しかけくれた。彼に限らずチャモロの人々は子供好きが多いらしく、行く先々で話しかけられた。ちなみにアメリカ圏のレストランではどこでも共通しているのがハンバーガーのデカさ。日本のマックのつもりで2個も3個も注文すると、普通の人はまず食いきれない。





(某免税店)
 我が家は基本的にブランド品やアクセサリーに興味がないので、あまりショッピングに積極的ではなかった。それでも「子供服とか安いモノがあれば・・」という淡い期待を寄せつつ行ってみたのが巨大免税ショップ「 GAL●ERIA」。ちなみにサイパンで出会う大多数の日本人がこの店の紙袋を持って歩いており、また滞在中はこの店への無料送迎車をイヤというほど目撃することになる。サイパンに行ったことのある人ならわかると思うが、とにかく島はこの免税店に完全占拠されており、まったくの個人旅行客を除いては、ツアー客は半強制的にここへ送り込まれるシステムとなっている(笑)。

 ホテルに戻ってクーラーの利いた部屋で昼寝。いやはや極楽である。カネと時間を使って来ている海外なだけに、いろいろ観光したいのはやまやまだが、この日差しの中、子連れで1日動き回るのはかなり厳しい。そんなわけで、午後はホテル前のビーチとプールでのんびり過ごした。
 その後、出かけるのが億劫になってしまい、夕食もホテル内の和食レストランで済ませることにしたのだが、社員食堂なみの料理に家族3人でなんと6000円以上も取られてしまい大失敗、おおいに不満を残しつつ2日目終了。


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