U 国立競技場へ

 東京駅に着いて、国立競技場へ。中央線で御茶ノ水で乗り換えて座っていると、前で簿記の試験を終えたばかりの学生らしき男の子が、試験についてあれこれ話している内容が面白くて、思わず聞き入ってしまった。それぞれ答えが友達と一緒だったり、自分だけ違ってたりという他愛のない内容だったけど。気がつけばなんかネタないかなと思っている自分がいる。そうしていると、「代々木」に着いていた。あれ、「信濃町」は記憶にあるから「千駄ヶ谷」だけとばしていた。新宿まで行って、もう一度、千駄ヶ谷へ。何やってんだか。
 千駄ヶ谷について、地図で国立競技場を確認して、歩いていく。「神宮外苑ってこういうところをいううだ」などと思いながら、歩いていると、競技場へ近づいているということだけで、胸がいっぱいになって、ドキドキしていた。このワクワク感を感じることができるだけで、ここまで来た甲斐がある。競技場に近くなると、ダフ屋さんたちが「前売り券あるよ」と近づいてきたけど、無視して正規ルートで当日券を買った。2000円はちょっと高い。というか前売りが1000円で当日2000円という値段設定は納得できなかった。でも2000円払わないと入れないので、買った。競技場へ入って、プログラムも買った。ほとんど競技は終わっているし、5000のエントリーメンバはわかっているので、要らないと思ったけど、でも日本選手権にわざわざ来たんだからと、買った。1500円が1000円。でもあんまり得した気分にはならない。売り子の日体大の女の子がかわいいと、どこかの掲示板に書いてあったけど、ほんとうにかわいかった。二十歳くらいの女の子は、存在そのものが美しい。
 なにか食べるものを買って、スタンドに入ろうかと思って売店をのぞいたけど、これといったものがなかったので、何も買わずにスタンドに入った。新幹線のなかで作ってきたおにぎりを食べたので、まあ大丈夫かなと。でも結局、東京では何も食べなかった。帰りの新幹線も指定がとれずに結構、長い時間並ぶことになって、何も食べれなかった。おにぎりがあってよかった。ついでに、お金をほとんど使わずにすんでしまった。

V 観戦 (棒高跳び)

 お目当ての5000は16時15分だから、時間はたっぷりある。フィールドでは男子三段跳びと棒高跳びをしていた。棒高跳びをみてみようとメインスタンドの反対側(どう呼ぶか知らない)へ行った。本田技研の応援HPでいつもお世話になっているのりぃけさんもたしか観戦ときいていたので、メールで連絡をとりながら、合流した。スタンドに入ると、案外、合流しにくいものだと思った。たしか神戸ユニバ記念競技場は、スタンドのブロックがすぐわかるようになっていたので、「○の○番」といえばすぐに待ち合わせができた。国立競技場、ちょっと不親切やと思う。
 至近で観る棒高跳びは、なかなかの感動だった。というか「何だ、この競技は?」。棒がびゅんとしなって、人間が持ち上がって、バーを越えて落ちていく。誰だこんな競技を考えたのは。と思ったけど、間近で観る競技の迫力は違った。選手の助走からの一連の動き、それぞれに力を感じた。
 跳躍を待つ選手のイメージトレーニングの様子を見て、スキーのジャンプの選手のトレーニングを思い出した。コーチが身体を支えて、飛んでいるときの姿勢をチェックしているのだろうけど、実際は何十メートルも上でのこと。あのイメトレは遊んでいるようにみえるけど、コーチとの信頼関係を感じてしまう。陸上も助走、踏み切り、跳躍とイメージは大切なのだろう。もう何千回と跳躍している人たちなのに、そんなこと必要あるのか思ってしまうが、それは素人考えなのであろう。トップレベルのアスリートほど、イメージトレーニングは大切なのだと思う。
 競技のほうは、日本記録保持者の横山学選手が、ここ一番、きめるとこきめて優勝。印象的だったのは、日体大の有木選手(だったと思うけど、自信なし。間違ってたらごめんなさい。)、茶髪でサングラスかけてかっこよかった。棒高跳び界の徳本選手とよぶことにする。(なんで徳本選手が2度もでてくる?それにしても選手名があってるかどうかが心配。)棒高跳びの競技中に、同じく本田ファンの姫さんと再会。姫さんは群馬(だったかな)から来られていて、家を8時半に出たというから、私とかわらないねぇ、などと話していた。やはり新幹線はすごい。
 棒高跳びが終わって、アップ中の選手が見れるかもというところへ、のりぃけさんに案内してもらった。国立初心者には、こういうことはわからない。そうしているうちに、池谷選手が歩いているのを目撃。池谷選手、かっこよすぎ。

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