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日本選手権観戦記(01.6.10)

T なぜ日本選手権? −ほんとに行ってしまった。

 いまだになぜ日本選手権の観戦に行くことになったのか、辻褄のあう説明はできない。駅伝やマラソンなどロードの応援の経験はあるが、トラックは4月に行った兵庫リレーカーニバルが最初で、そのとき、トラック間近に選手を応援した感動で、すっかりトラック観戦にはまってしまった。その後、静岡や織田、そして東実業団、GGNなど、毎週のように開催される大会の結果を聞くにつれ、観戦への思いは強くなってきた。
 でもだからといって、東京まで観戦に行くというのは、尋常ではない。観戦を具体的に決めたのは1週間前の日曜日。キッチンの水漏れとそのあとの対応で、心身ヘトヘトになってしまって、「こんなしんどい思いをしたのだから、自分になにかしてあげなければ」と思ってしまった。もう観戦しかないと思いつつ、水曜日に出社して、添削の仕事のめどがついたら、東京へ行こうと決めた。運よくJTBの旅行券があることも思い出した。そして日曜日、1日遊んでも前後の日程もきつくなることはないと確信して、前日の土曜日、新幹線のチケットを買った。

 日本選手権観戦の目的はひとつ、本田技研の選手の応援、とくに小嶋大輔選手の応援をすることだった。小嶋大輔選手は、97年、98年、99年とC大で箱根を走られていて、そのときから気になっていた。兵庫リレカーニバルでは1500で応援して、偶然、帰りの地下鉄が一緒で、無礼とは知りつつ、こんな機会は2度とないと声をかけさせてもらったら、優しく応じてくださった。もう応援するしかないと、はまっていったのはいうまでもない。でも1週前のGGNを小嶋選手は欠場されていて、もし日本選手権も欠場だったらどうしよう?という思いはあった。小嶋選手が欠場でも、本田技研には池谷(いけがや)選手も野田選手もいる、お二人ともここのところの5000の記録からすれば、B標準あるいは一気にA標準突破ということもあるのでは?と思い、とにかく本田技研の選手を応援できたらそれでよし、というそんな思いだった。
 5000メートルの決勝、時間にして14分程度のレースのために、こうして、新幹線代約24000円を費やして東京まで行くことになった。14分のレースを見たら、元気になれそうだった。またしんどい仕事も頑張れる、練習も頑張れると思った。

 もちろん、ネットランナーおよび陸上ファンのみんなが、あおって?くれたこともある。最初は冗談程度だったというのは、誘ってくれた人たちも同じだろう。本田技研の応援HPでお世話になっているのりぃけさんにお会いしてお礼も言いたいし(って、お礼いったかどうか不安)、姫さんとも再会したいし、池谷選手が高校の後輩というガヤさんとも一緒に応援したいしってな感じ。まして前週に、皇居の練習会に新幹線に使って行ったというみやけんさんの存在は勇気づけられた。

 京都駅8時56分だから、当日は余裕があった。ごはんをいっぱい炊いていたので、おにぎりを作ってもっていくことにした。新幹線のお弁当は値段のわりにそんなに美味しくないし、いい具合にコンビニや食事するところがみつかるとも限らない。こうやって持っていくと安心よねと思いつつ、箱根のときに自分でおにぎりを作っていた法政の徳本選手のことを思い出していた。電車を乗り継いで、京都駅へ行き、新幹線に乗った。

花子のノート