KSKの!! 今夜もGO-GO SWING〜デュワッ・デュワ〜

第3回 *続・CHUCK BROWN & THE SOUL SEARCHERS 大襲来!*



 GO-GO伝道師・KSK GORDON LEWISです。 Chuck Brown初来日ライヴ・私的レポートの完結編です。さっそく当時の記憶を辿りながらお伝えしましょう!

 ついに待ちに待った開場の時間です。INKSTICKの中に入って行くと、数台のTVモニターにC.Brownのライヴ映像が流れていました。あれは何? 未だに分らない映像です。
 ただコレは記憶が曖昧でして、もしかしたらライヴの宣伝の為のTV番組の中で見た映像と混ざっているかもしれません。フジテレビの「FMTV」かTBSの「ポッパーズMTV」か・・・。何にしてもそれ以降目にした事の無いライヴ映像です。C.Brownが汗ダクになってギターを弾いているんすよ。茶色のレザージャケットを着てて・・。
 当時のスタッフの方、もしくは情報をお持ちの方、教えて頂けたらありがたいです。

 そしてライヴのスタートです。と言っても、まずメンバーが全員ステージに出て来てチューニングが始まります。目の前でC.Brownが自らギターの最終チェックをしております。これは恒例みたいで以後の来日ライヴでも必ずやってました。
 「えっ、恒例?」と思われた方もいると思いますが、ただのチューニングじゃないんですよ!バンドをやっている方なら分かると思いますが、キーボードが“A”の音を出すんですね。それに合わせてギター、ベース、その他ホーンの連中も 同じ音を出してチェックしていきます。ギターのハーモニクスの音が混ざったり、説明しづらいんですけどアンビエントな(?)空間が出来あがります。CD・レコードでは絶対聴けない音源で、実際ライヴを観た方なら分りますよね! ここが演奏が始まる前の期待が頂点に達する時なんです!!

 「あ〜本物だー、いよいよだ〜」などとそのチューニングを聴きながらボーっとしていると、ナマGO-GOのスタート!!

 1曲目は!?・・・忘れました(笑)と言うか、曲を言われても当時は分らなかったかな。が、怒涛のGO-GO BEATの始まりです。「あー、ライヴ盤で聴いてたまんまだ〜!」(もちろん良い意味で)あのそんなに広くない空間で、我々客がグワァングワァンうねっていたのを憶えています。
 “We Need Some Money”での「Money!Money!Money!〜」 の所を「ゼニ!ゼニ!ゼニ!〜」と日本向けに変えて唄ってくれたこと。 LL Cool Jの“BAD”のGO-GOバージョンの盛り上がり! もちろん“Bustin' Loose!! いや〜、至福の時が流れていきます。

 山下達郎氏期待の「LeROY!」もあったと思います。 そこでこの“LeROY”とは?と言う方の為にちょっと書きます。
 Soul Searchersのテナーサックス奏者のLeROY FLEMINGのことで、アルバム「BUSTIN' LOOSE」の再発アナログ盤で中央に映っているのが彼です。生まれは何処かは分りませんが(すいません・・)、“伊達男”って感じでカッコイイんすよ!
 ですが気になるのが、何回かある来日のうちにいつのまにかメンバーから外れてしまったんですね。Soul Searchersの中心人物だと思っていたんですが、どうしたんでしょう?
 2001年に出たライヴ盤にも名前がありません。こちらも情報お持ちの方ありましたら御一報を。

(Bustin' Loose再発盤)

(その裏ジャケ、中央がLeROY!)

 さて、どうしても書きたい事が一つあります。 この初来日の時にしか聴けなかった曲があります。この時のドラマーがMILTON SMITHという人だったんですけど、彼がソロ・コーナーで勿論ドラムを叩きながらStevie Wonder “Superstition”のGO-GOバージョンを唄ったんです。実は恥ずかしい事に、当時ワタクシこの曲を知らなくて是非もう一回聴きたい曲!とリクエストをしておきたかったんです!
(と言っても誰に?いやいや勿論C.Brownに)

 「この気持ち誰か受け止めてくれ〜!」なんてずーと思っていたら、2001年のライヴ盤で彼はドラマーとして復活しているではありませんか!もし来日があるとしたらMILTON SMITHにドラマーとして来て欲しいと個人的に思っております。
 そんな彼はソロシングルを出しています。当時はナンと日本盤も発売されてました。7inchとCDシングルがあります。
 この曲“Mary”が泣ける曲で良いんすよ!大好きな1枚であります。

 

(カワイイ絵のジャケットです)

 で、ナマGO-GOを全身で感じてるうちにアンコールを含めて2時間30分の夢の時間は終わってしまいました。
 最終日のラスト・ライヴってことでアンコールに何回も応えてくれて、“イイ・オヤジ”丸出し!です。
 ライヴ終了後、ステージ前に駆け寄ってC.Brownと握手もしたし、満足して帰路に付くのでありました。しかしライヴ終了後、メンバーが片付けながらウロウロしてて、サインを貰い放題だった!と言う報告もあり!!! ワタクシ達、そんな余裕もなく会場を出てしまいました。

 さあ、ここからが大変だったので、この初来日は忘れられないライヴとなってしまったんです。
 賢明な方なら気が付かれたと思いますが・・・。終電が無い!!
 当時、貧乏学生だったワタクシ達はタクシーで移動するなどという発想も無く、飲みに行けるお金も有る訳では無し・・・。 INKSTICKがある田町から渋谷まで徒歩で寒い中、移動したのであり ました。東京の土地感の有る方、笑ってやって下さい。
 さらには始発で家に帰ったその日は、私は某レコ屋さんでのバイトの 初日だったんです!一睡もしないで初出勤です(笑)。 初めての仕事に上がりっぱなしのテンション、どんどん疲れる肉体・・・。 こうして長〜いC.Brown初来日は幕を閉じていくのでありました。

 これがどっぷりとGO-GO教に浸かることになった記念すべき日の全てです。 以上ホント個人的な話ではありますが、あの初来日は観に行った人、全てにインパクトを残したと思ってますけどどうなんでしょう?そして1年後、同じ場所でこんどは3日間 (でも1日1公演)の再来日ライヴ(ゲストにDCスコーピオ!)が観れたのでありました! その時にも色々あってさ〜・・、って話はまたの機会に。 今回は初来日話で完結しておきます。

 「何かGO-GOに興味が沸いてきたなー」という方は東京・恵比寿でのイベント“HOTT-LAB”へ遊びにきて下さい。
 レギュラーDJが優しく教えてくれます。
 もちろんワタクシもプレイします。

 またこのコラムでのご意見・御希望等ありましたらこちらまでメール下さい。
 hottlab@hotmail.co.jp

 では次回まで。



第4回へGO!

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